アメリカン・エキスプレスは、クレジットカードの国際ブランドの中でも特にステータス性が高いブランドです。
「使う人の経済力が高い」イメージのブランドのため、基本的にアメックスは一括払いのみの対応となります。
しかし実は、アメックスには申込・審査を受けることで分割払いが可能になります。
今回は、アメックスの分割払いを利用する方法を解説していきます。
- 電話または申込書にて、分割払い・ボーナス払いの申込みを申請する
- 年間所得・居住形態・同一生計の方の合計人数などの情報を記入
- 審査にはおおよそ1~2週間かかる(人によって誤差あり)
- はがきで審査結果が伝えられる
※本記事の価格は全て税込みです。
アメリカン・エキスプレスの支払い方法一覧
アメックスで利用できる支払方法は以下の5種類です。
- 一括払い
- 分割払い
- ボーナス一括払い
- ペイフレックス あとリボ
- ペイフレックス 自動リボ
ここを押さえておけば、ステータス性の高いアメックスカードを使いこなしているも同然です。
1つずつ詳しく解説していきましょう。
一括払い
一括払いは、アメックスの基本的な支払方法です。
締め日までにカードを使った分の金額が、次回の支払日に口座から全額引き落とされるというものですね。
アメックスは、最初は一括払いしか支払方法がありません。
分割払い
アメックスカードの利用を分割払いにすることで、利用金額を何回かに分けて支払えます。
支払回数と各々の手数料については、以下の表をご覧ください。
支払回数 | 支払期間 | 実質年率 | 100円当たり手数料 |
---|---|---|---|
3回 | 3ヶ月 | 14.9% | 2.49円 |
5回 | 5ヶ月 | 14.9% | 3.76円 |
6回 | 6ヶ月 | 14.9% | 4.39円 |
10回 | 10ヶ月 | 14.9% | 6.96円 |
12回 | 12ヶ月 | 14.9% | 8.25円 |
15回 | 15ヶ月 | 14.9% | 10.22円 |
18回 | 18ヶ月 | 14.9% | 12.21円 |
20回 | 20ヶ月 | 14.9% | 13.55円 |
24回 | 24ヶ月 | 14.9% | 16.25円 |
- 分割払手数料 50,000円 × (3.76÷100円) = 1,880円
- 分割支払金合計 50,000円 + 1,880円 = 51,880円
- 分割支払額 51,880円 ÷ 5回 = 10,376円
分割払いの手数料はすべて14.9%となりますが、分割回数が短いほど手数料は安く、長いほど高くなります。
手数料はいわば「ムダに払うお金」なので、利用者としては少ない回数で払いたいものですね。
分割払いは最初から利用できるわけではなく、申込み・審査に通る必要があります。
詳しくは後述します。
ボーナス一括払い
アメックスカードの利用をボーナス払いにすることで、多くの企業のボーナス月翌月となる1月・8月に引き落とされるようになります。
分割払いと違って、支払手数料がかからないのが特徴です。
注意点としては、何でもかんでもボーナス払いにしていると一気に請求が来てしまうところですね。
「まあいいだろう」と思わず、ご利用の際はしっかりとどれだけ使っているのかを計算して使いましょう。
ボーナス払いに関しても、申込み・審査が必要となりますので、後程解説します。
ペイフレックス あとリボ
「ペイフレックス」とは、アメックスのリボ払いサービスの総称です。
ここで紹介する「あとリボ」は、一括払いで利用したあとにリボ払いに変更できるサービスのことです。手数料は分割払いと同じく14.9%です。
リボ払い対象の利用分・毎月の支払金額は自由に決められるので、「この利用分だけリボ払いにしよう」とウェブサイトでの手続きが可能です。
ついつい使いすぎて翌月の支払いが滞ってしまうなんて場合には、あとリボを利用するようにしましょう。
あとリボはカード入会後3ヶ月以上の会員に対して、自動的に登録手続きが行われます(審査有)。
ペイフレックス 自動リボ
ペイフレックス 自動リボとは、月単位で設定されている金額を超えて利用した場合に、超えた分だけが自動的にリボ払いになるサービスです。
設定金額は会員自身が自由に決められるので、自分の許容範囲を超えそうな場合はあらかじめ設定しておくといいでしょう。
ペイフレックス 自動リボの登録手続き・審査はあとリボと同じく入会して3ヶ月たったら自動的に行われます。
あとリボとの違いは以下の通りです。
- ペイフレックス あとリボ:支払い後に設定するリボ払いサービス
- ペイフレックス 自動リボ:支払い前に設定するリボ払いサービス
設定時期が異なるだけで、リボ払いの手数料などに違いはありません。
アメックスの分割払いを利用する方法
先述した通り、アメックスカードを手に入れたての場合、支払い方法は一括払いしか選べません。
分割払い・ボーナス払いを選ぶためには審査に申し込む必要があります。
ここでは、アメックスの分割払い・ボーナス払い、およびペイフレックス(あとリボ・自動リボ)を利用する方法について、審査から実際のお買い物での利用まで、わかりやすく説明します。
申し込み方法
分割払い・ボーナス払いの申し込み方法は以下の流れとなります。
- カード裏面の電話番号に連絡する
- 電話または申込書にて、分割払い・ボーナス払いの申込みを申請する
- アメックスの審査を待つ
- はがきで結果を確認する
原則として、入会後3ヶ月以降での申し込みとなります。
申し込み方法ですが、電話による方法と申込書による方法の2種類があります。
どちらにしても最初は電話をかける必要があることと、申込書は郵送で時間がかかるため、電話での申込みの方が簡単でおすすめです。
申込時に必要な個人情報
アメックスの分割払い・ボーナス払いに申し込むには、いくつかの個人情報が必要です。
審査に必要な個人情報は以下の通りですので、あらかじめ用意しておきましょう。
- アメックスカード会員番号
- 連絡先電話番号
- 年間所得
- 居住形態(自己所有・家族所有・社宅・賃貸)
- 同一生計の方の合計人数
- 住宅ローンと家賃支払いの有無
間違ったことを書けば審査に通らない可能性があるので、偽りなく書くようにしましょう。
審査にかかる期間
審査にかかる期間は人によりますが、おおよそ1~2週間で結果が出るようです。
審査結果は、はがきで知らされます。
ハガキが届いた瞬間から、分割払い・ボーナス払いが利用可能です。
実店舗での利用方法
アメックスカードで分割払いやボーナス払いを利用するのはとても簡単です。
支払いの際にアメックスカードを提示して、「分割(ボーナス)払い」を利用したいと店員さんに伝えるだけです。
ただし、分割払い・ボーナス払いができない店舗もありますので、注意してください。
金銭的に厳しい場合はあとリボに変更するか、そもそもクレジットカードを使わないという選択肢もあります。
ネットショップでの利用方法
ネットショップ利用では、支払直前の決済画面で「分割(ボーナス)払い」の欄を選ぶことで利用可能です。
ただし、ネットショップも使える場所が限られることを押さえておきましょう。ネットショップ最大手のAmazonでは、アメックスカードでの分割払いは一切使えません。
楽天市場も、使える店舗と使えない店舗に分かれています。
ペイフレックスの審査申込方法
ペイフレックス(あとリボ・自動リボ)の利用方法は、先述した通りアメックスに入会して3ヶ月後に自動的に審査が行われます。
ペイフレックスに登録されているかどうかは、以下の手順により確認できます。
- アメックスオンラインサービスにログイン
- 「カードご利用履歴」ページに移動
- 登録内容の確認
「ペイフレックス あとリボ」または「ペイフレックス(自動リボ)」が登録済みと記載されている場合は、すでに審査通過し、ペイフレックスが使える状態です。
これらの表示がない場合は、ペイフレックスが利用できない状態ですのでご注意ください。
アメックス分割払いを利用する際の注意点
ここでは、アメックスカードで分割払い・ボーナス払いをする際の注意点を紹介します。
知らないことが損につながる可能性もありますので、しっかりと押さえておくことをおすすめします。
審査に通らなければ利用できない
アメックスの分割払い・ボーナス払いは、入会3ヶ月後以降より審査に申し込むことが可能です。
つまり、審査に通らなければ分割払い・ボーナス払いを使えないという点に注意しましょう。
審査に落ちる理由は
- 入会時から年収などの個人情報に大きな変更がある
- 入会からアメックスカードをほとんど利用しておらず、分割払い・ボーナス払いが不要と判断された場合
といったものです。
ペイフレックスについても自動的に審査されますが、落ちることがあるので注意してください。
一度、分割払いを指定すると変更できない
一度、分割払い・ボーナス払いに指定したものは後から変更できません。
特に分割払いで支払回数を指定するときは、回数変更できないことを知ったうえで利用しましょう。
ペイフレックスのあとリボのみ、一括払いした支払いを後からリボ払いに変更できます。
カードによっては分割払いを利用できない
アメックスはプロパーカードであれば今まで解説した通り、分割払い・ボーナス払いを利用できます。
しかし一部のカードによっては分割払い・ボーナス払いを利用できない場合があります。
アメックスで分割払い・ボーナス払いが利用できないカードは以下のとおりです。
- 家族カード
- ビジネスカード
- コーポレート・カード
- 一部の提携カード
「提携カード」は、後から分割払いできないと気づくことが多いので、特に注意しましょう。
各提携カードについては、事前に分割払い・ボーナス払いが可能かどうかをチェックしておきましょう。
海外で分割払いは利用できない
海外のショップやレストランで、アメックスの分割払い・ボーナス払いは利用できません。
分割払い・ボーナス払いができるのは、あくまで日本国内のみなので注意しましょう。
分割払いの手数料はムダなお金を払っている
分割払いは、一度に支払えないような買い物をするときにとても便利な方法です。
しかし、手数料がかかることをしっかりと意識しておきましょう。
アメックスでは基本的に分割・リボ払いで年率14.9%の手数料がかかります。
これは、10万円のお買い物が1年後に11万4,900円になっていることを表します。
一括であれば支払う必要のない費用が余計にかかってしまうのです。分割払いをするときは、特に計画的な利用を心がけましょう。
分割払いを使うと利用限度額が把握しづらい
分割払いには、利用限度額が把握しづらいというデメリットもあります。
利用金額は支払いした分だけ処理されていくので、限度額に対する残り金額は分割されて解消されていくからです。
例えば、10万円を2回払いで利用したとしましょう。
次回の支払日には5万円分のみ引き落とされますが、支払っていない5万円は次回の支払いまで利用限度額の中に残り続けるのです。
そのため利用限度額が把握しづらく、分割払いを繰り返すことによってどんどん複雑になっていきますので注意してください。
アメックスの分割払いを有効活用しよう
アメックスは高ステータスカードともいわれ、経済的な支払い能力の高い人が持つとされていることから、基本的に一括払いのみの対応となります。
ただし、入会3ヶ月後に審査に申し込むことで分割払い・ボーナス払いが可能となります。
最後に、もう一度分割払いを利用する際の注意点を紹介します。
- 審査に通らなければ利用できない
- 一度、分割払いを指定すると変更できない
- カードによっては分割払いを利用できない
- 海外で分割払いは利用できない
- 分割払いの手数料はムダなお金を払っている
- 分割払いを使うと利用限度額が把握しづらい
とても便利なアメックスの分割払いですが、注意点を知らなかったことで後から後悔することもあります。
アメックスのサービスを使う際は、その内容をしっかりと把握して利用しましょう。