カードブランドと企業が提携し発行する「提携カード」が数多く存在する現在、持つことがステータスになるカードは非常に少なくなりました。
そのような中、ハイステータス・カードとして位置付けられているのがダイナースカードです。
ダイナースカードは積極的な提携カード発行を行わず、格式の高い企業のみと提携しています。
ダイナースの数少ない提携カード「ANAダイナースカード」について詳しく紹介します。
- 持っているだけでステータス
- 効率的にポイントが貯まる
- 貯めたポイントを無駄なくマイルに移行可能
- 最高1億円の国内・海外旅行保険が付帯
- 国内外の空港ラウンジが利用できる
- 豪華で贅沢な優待サービスを利用できる
ANAダイナースカードの特徴・基礎知識
ANAダイナースカード | ||
---|---|---|
還元率 | ポイント | 1.0% |
マイル | 1.0% | |
年会費 | 初年度 | 29,700円 |
2年目以降 | ||
家族カード | 6,600円 | |
旅行保険 | 海外 | 最高1億円(自動付帯) |
国内 | ||
ETCカード | 発行手数料 | 無料 |
年会費 | ||
電子マネー | QUICPay | |
国際ブランド | ダイナースクラブ | |
発行会社 | 三井住友トラストクラブ株式会社 | |
発行期間 | 最短3営業日 |
ダイナースクラブは1950年に設立され、クレジットカードのルーツと言われています。
食事代の支払いでお財布を家に忘れたため、お金を出し合ってツケで支払うことができるようにクラブを設立。
そのクラブの名称には、ダイナース(diners:食事をする人たち)のためにという意味をこめ、「ダイナースクラブ」と名づけられました。
ダイナースカードはクレジットカードの格式に加え、その歴史もユーザーを魅了している要素と言えるでしょう。
また、他の国際ブランドのように積極的な提携カード発行をせず、航空会社やBMWなどの格式の高い企業とのみ提携カードを発行しているのも特徴的です。
今回ご紹介する「ANAダイナースカード」は、ダイナースカードとANAが提携したカードです。その魅力をお伝えしていきます。
ANAダイナースカードのメリット・優待特典
ダイナースカードは上質なサービスとステータスを求める方に選ばれる、ステータスの高いカードです。
エグゼクティブカードとして知られるダイナースカードとANAが提携した「ANAダイナースカード」には、次のメリット・優待特典が存在します。
- 持つことがステータスシンボルとなる
- 利用限度額に一律の制限がない
- 取得ポイントの有効期限がない
- ANAグループ便搭乗でザクザクマイルが貯まる
- 最高1億円の国内・海外旅行保険が自動付帯
- 国内外の空港ラウンジを無料利用できる
持つことがステータスシンボルとなる
既述のとおり、富裕層をターゲットにサービスを提供するダイナースクラブ。
そのサービスのクオリティは通常カードの「ゴールド」、「プラチナ」カードレベルに匹敵します。
ステータス性を保つためにも、提携先も選別するというこだわりです。
そのような一貫した姿勢を崩さないダイナースカードとの提携カードであれば、持っているだけでステータスのシンボルになりますね。
利用限度額に一律の制限がない
富裕層をメインターゲットに発行されるダイナースカードは、他のクレジットカードのように利用限度額を定めていません。
ANAダイナースカードの公式サイト内でも利用可能枠は、「一律の制限なし。会員ごとの利用状況や支払い実績などから個別に設定」と明記されています。
一律の制限なし
ご利用可能枠は、会員お一人様ごとのご利用状況やお支払い実績などによって個別に設定しています。
画像引用元:ANAダイナースカード – ANAダイナースカードの詳細 | カードラインナップ | ダイナースクラブカード 日本で最初のクレジットカード
利用限度額に一律の制限を行わない点も、ダイナースカードのステータス性の証と言えるでしょう。
取得ポイントの有効期限がない
ANAダイナースカードはカード利用100円に対し1ポイントが還元されます。ポイント還元率は1%です。
取得ポイントに有効期限がないので自分のペースでポイントを貯められます。
また、ANAカードマイルプラス提携店でANAダイナースカードで支払うと、通常のダイナースクラブリワードポイントとは別に、100円につき1マイルまたは200円につき1マイルが積算されます。
主なANAカードマイルプラス加盟店には、以下のようなお店があります。(一部)
企業名 | 貯まるマイル |
---|---|
ANA航空券・機内販売 | 100円で1マイル |
ニッポンレンタカー | 100円または200円で1マイル~ |
セブン-イレブン | 200円で1マイル |
マツモトキヨシ | 100円で1マイル ※Edy決済は200円で2マイル |
ヤマダ電機LABI、ラオックス | 200円で1マイル |
大丸・松坂屋 | 200円で1~2マイル |
高島屋 | 200円で1マイル |
阪急百貨店・阪神百貨店 | 100円または200円で1マイル~ |
出光 | 200円で1マイル |
ENEOS | 100円で1マイル |
空港駐車場(羽田、伊丹、仙台等) | 100円で1マイル |
TSUTAYA movie | 100円で1マイル |
コナカ | 100円で1マイル |
はるやま | 200円で1マイル |
SUIT SELECT | 100円で1マイル |
サムソナイト | 100円で1マイル |
ENEOSでんき・ENEOS都市ガス | 200円で1マイル |
北海道電力 | 200円で1マイル |
家族カードやETCカードなどの利用料も本会員カードのポイントに合算されるので、家族全員で効率よくポイントを集められますね。
貯めたポイントは手数料無料で1ポイント = 1マイルに上限なく移行することができます。
なお、プロパーのダイナースカードでは、ポイントを年間4万マイルまでしか移行できません。
ANAグループ便搭乗でザクザクとマイルが貯まる
ANAダイナースカード会員がANAグループ便に搭乗すると、通常のフライトマイル以外に25%のボーナスマイルが加算されます。
参考までに、ボーナスマイルの計算式は以下の通りです。
ANAの運行便以外も、ANAグループの運行する共同運航便もボーナスマイルの対象になります。
- IBEXエアラインズ
- AIRDO
- ソラシドエア
- スターフライヤー
- オリエンタルエアブリッジ
旅行や出張でANAを利用する人は、ANAダイナースカードはぜひ持っておきたいですね。
また、入会時にもれなく2,000マイル、さらに毎年のご継続時に2,000マイルがプレゼントされます。
フライトだけでなく、カード入会や継続でもマイルがザクザク貯まりますね。
最高1億円の国内・海外旅行保険が付帯
ANAダイナースカードは、国内外ともに傷害保険が自動付帯分5,000万円、利用付帯分5,000万円と、合計すると1億円の充実した旅行保険が付帯されています。
加えて「ショッピング・リカバリー」と呼ばれるショッピング保険も付帯されています。
ANAダイナースカードを利用して購入した商品が、破損、盗難、自然災害などで損害を受けた時も、動産総合保険(ショッピング・リカバリー)がしっかりとカバーします。
商品の購入日から90日以内であれば、年間500万円まで補償されますよ。
国内外の旅行保険やショッピング保険が充実しているのも、ANAダイナースカードの魅力です。
国内外の空港ラウンジを無料利用できる
ANAダイナースカード会員は、国内・海外1,000ヶ所以上の空港ラウンジを無料で利用できます。
利用できる国内の空港ラウンジは以下のとおりです。
空港所在エリア | ラウンジ利用対応空港 |
---|---|
北海道・東北 | 新千歳・旭川・函館・青森・秋田・仙台 |
北陸 | 新潟・富山・小松 |
関東 | 羽田・成田 |
東海 | 中部国際・富士山静岡 |
関西 | 伊丹・神戸・関西国際 |
中国 | 米子・広島・山口宇部・出雲縁結び・岡山 |
四国 | 徳島・高松・松山 |
九州・沖縄 | 北九州・福岡・大分・長崎・熊本・宮崎ブーゲンビリア・鹿児島・那覇 |
詳しくはダイナースクラブ公式サイトで検索することができます。
豪華で優雅な優待特典
その他にもダイナースクラブは、カード会員に対して豪華で優雅な優待サービスを提供しています。
代表的なものを紹介します。
- 手荷物宅配&タクシー送迎サービス
- ビジネスクラスカウンターで余裕のチェックイン
- 対象レストランをお得に楽しめるエグゼクティブ・ダイニング
- 国内約100の名門ゴルフ場優待予約
日常も旅先でもANAダイナースカードがあれば、優雅なひとときを提供してくれますよ。
ANAダイナースカードのデメリット
魅力的なANAダイナースカードですが、デメリットもあります。
- 年会費が高め
- 他の国際ブランドと比べると加盟店が少ない
- Edy以外の電子マネーチャージはポイント還元の対象外
年会費が高め
ANAダイナースカードの年会費は本会員29,700円・家族会員は6,000円です。
1万円を超えるゴールドカードは多いですが、それでもANAダイナースカードのように2万円を超えるカードはほとんどありません。
ただし、サービス内容はゴールドやプラチナに匹敵する内容なので、決して高すぎる年会費ではありません。
サービス内容と年会費を見比べて、しっかり吟味する必要がありますね。
他の国際ブランドと比べると加盟店が少ない
国際カードブランド最大手のVISAやMastercard・JCBなどと比べると、ダイナースクラブの加盟店数は多くありません。
しかし、ダイナースクラブカードは国内ではJCBと提携しているため、JCBの加盟店の多くで利用可能な場所は増えつつあります。
加盟店以外のお店を利用した時のために、サブカードを持っておくとよいでしょう。
電子マネーチャージのポイント還元が限定的
ANAダイナースカードで電子マネーにチャージした場合、Edy以外はポイント対象外となる点も注意が必要です。
その他の電子マネーも利用できるよう、今後に期待したいですね。
ダイナースプロパーカードとの比較
ANAダイナースカードとダイナースのプロパーカードの違いについて解説します。
ダイナースクラブカード | ||
---|---|---|
還元率 | ポイント | 0.25~0.33%程度 |
マイル | ANAマイル:1.0% その他航空会社のマイル:0.5% |
|
年会費 | 初年度 | 24,200円 |
2年目以降 | ||
家族カード | 5,500円 | |
旅行保険 | 海外 | 最高1億円(自動付帯) |
国内 | 最高1億円(利用付帯) | |
ETCカード | 発行手数料 | 無料 |
年会費 | ||
電子マネー | QUICPay | |
国際ブランド | ダイナースクラブ | |
発行会社 | 三井住友トラストクラブ株式会社 | |
発行期間 | カード到着まで2~3週間ほど |
ANAダイナースカードとダイナースカードは、基本的なサービスは同じですが、次に挙げる点が異なります。
- ポイントのマイル移行上限の有無
- コンパニオンカード発行の有無
ポイントのマイル移行上限の有無
ANAダイナースカードは貯まったポイントを自由にマイルに移行できますが、ダイナースカードは年間4万マイルまでしかポイントを移行できません。
ポイントやマイルの還元率に違いはありませんが、ANAダイナースカードにマイル移行の上限がない点は、さすがANAとの提携カードと言えます。
コンパニオンカード発行の有無
前述しましたが、ダイナースカードは加盟店数が少ないというデメリットがあります。
そのデメリットをカバーするため、プロパーのダイナースクラブカードは会員向けに無料でコンパニオンカードを発行しています。
発行されるコンパニオンカードはMastercardの「TRUST CLUB プラチナマスターカード」です。
本来は年会費3,300円ですが、プロパーのダイナースクラブカード会員は無料で持つことができます。
しかし、ANAダイナースカードは提携カードであるため、コンパニオンカードは発行されません。
ANAダイナースカードの審査
ANAダイナースカードの利用には、ダイナースクラブの審査通過が必要です。
その審査の内容を解説します。
ANAダイナースカードの審査基準
公式サイトには、ANAダイナースカードは入会の目安として、「27歳以上」とだけ掲載されています。
ある程度の社会人経験を求められているということが推測できます。
実際の申込画面の中で職業を選択する欄がありますが、その選択肢の中には医師、公認会計士、芸能人、議員、外交官という選択肢があります。
これは通常のクレジットカードではあまりない選択肢です。
ANAダイナースカードは年会費が高額のクレジットカードです。
支払い能力を見極めるため、年収やある程度の属性も審査条件になっていると考えるべきです。
ANAダイナースカードの審査を通すコツ
ANAダイナースカードに限ったことではありませんが、一般的にクレジットカードは安定した収入があると審査に通りやすくなります。
さらに、他社のクレジットカードの利用履歴が良好であることも大切です。
定期的にクレジットカードを支払いし、良好なクレヒスを積みましょう。
下記のポイントに気をつけておくと、より審査に通りやすくなります。
- 過去に延滞や債務整理といった金融事故を起こしていない
- 同時に複数枚のカードを申し込みをしない
- 安定した収入があること
- 利用可能なキャッシング枠を最小限にする
- 記載ミス・記載漏れに注意する
ANAダイナースカードがおすすめなのはこんな方
- ステータスの高いカードを持ちたいエグゼクティブな方
- ANAの利用頻度の高いビジネスマン
- ANAグループ便を利用する機会が多い旅行好きな方
- 搭乗前は空港ラウンジで優雅に過ごしたい方
- ザクザクとマイレージを貯めたい方
富裕層をターゲットにカード発行するダイナースクラブと航空大手のANAが提携した「ANAダイナースカード」は、まさしくエグゼクティブカードと言えます。
入会資格や高めの年会費などハードルは他の提携カードよりも高めですが、ゴールド、プラチナカードなみの豪華で手厚いサービスを利用できます。
さらに、ポイント・ANAマイルいずれも還元率1%。空でも陸でもポイントが貯まるカードです。
ANAの航空機で国内外を駆け回るビジネスマンや、旅行好きの方が手に入れるべきカードとして、ANAダイナースカードは自信を持っておすすめできます。
ANAダイナースカードの利用申し込みをして、エグゼクティブな世界の扉を開いてみてはいかがでしょうか。