カードローン一括返済のメリットとデメリット|返済方法や手順も解説

  • 2020年11月3日
  • 2020年12月16日
カードローンの一括返済

「カードローンをまとめて返済したいけど、どうやって返済したらいいのかな」

カードローンを利用したことがあれば、こんな風に疑問に思ったことはないでしょうか。

カードローンを一括返済すれば利息の支払が減りますし、何より気持ち的にとてもスッキリしますよね。

しかし、カードローンの一括返済は決してメリットばかりではありません。デメリットを理解せず一括返済すると、思わぬ苦労をしてしまう可能性もあります。

そんな苦労をしないためにも、この記事では、カードローンの一括返済の手順やメリット・デメリットを中心に分かりやすく解説します。

この記事を読めば、カードローンの一括返済の理解が深まり、一括返済を上手に活用できるようになります。

カードローンの一括返済のメリット
  • 支払利息を減らすことができる
  • 借入可能額が回復する
  • 他のローン等の審査に有利に働く可能性がある
カードローンの一括返済のデメリット
  • 一括返済の手続きに手間がかかる
  • 無理な返済で生活に支障を来すおそれがある
  • 新たな借入につながる可能性がある

カードローンの一括返済とは

カードローンの一括返済とは、文字通りカードローンの残高をまとめて返済することをいいます。

カードローンは毎月定められた期日に決められた金額ずつ返済していくのが一般的です(約定返済)。

しかし、カードローンでは、借入残高に対して日割りで利息が発生します。

まとめて返済できるにもかかわらず、約定返済を続けていては、支払利息の総額が大きくなってしまいます。

そのため、それ以上利息が増えないように、カードローンの一括返済が利用されます。

カードローンの一括返済のメリット

ビジネス イメージ

カードローンの一括返済のメリットは大きく分けて3つです。

ここからは、それぞれのメリットについて解説します。

カードローン一括返済の主なメリット
  • 支払利息を減らすことができる
  • 借入可能額が回復する
  • 他のローン等の審査に有利に働く可能性がある

支払利息を減らすことができる

カードローンを一括返済することで、支払利息の総額を減らすことができます。

これがカードローンの一括返済の最大のメリットと言えるでしょう。

カードローンの支払利息は、一般的には以下のように日割りで求められます。

支払利息の計算方法

支払利息=借入残高×利率(年利)÷365日×経過日数

一括返済することで、毎月の返済を続ける場合よりも「経過日数」が減少します。

そのことにより、支払利息の総額を減らすことができるのです。

ここで次のケースを考えてみます。

  • 借入日:20xx年4月20日
  • 借入れ金額:10万円
  • 利率:年率15.00%
  • 約定返済日・返済額:月末締め翌月末・元金2万円
  • 返済方式:元金定額方式(毎月一定額の元金に利息を足して返済する方式)

このケースで、①完済まで約定返済を継続する場合と、②6月10日に一括返済する場合とでは、支払利息の合計は以下のように異なってきます。

①完済まで約定返済を継続する場合

(利息計算の円未満は小数点第一位で四捨五入。計算式は省略)

支払日支払元金支払利息支払合計支払後残高
20xx年5月31日20,000円1,685円
21,685円80,000円
20xx年6月30日20,000円986円20,986円60,000円
20xx年7月31日20,000円764円20,764円40,000円
20xx年8月31日20,000円510円20,510円20,000円
20xx年9月30日20,000円247円20,247円0円

支払利息合計:4,192円

②6月10日に一括返済する場合

(利息計算の円未満は小数点第一位で四捨五入)

支払日支払元金支払利息支払合計支払後残高
20xx年5月31日20,000円1,685円
※1
21,685円80,000円
20xx年6月10日80,000円329円
※2
80,329円0円

支払利息合計:2,014円

※1(≒100,000円×15.00%÷365日×41日。日数は4月20日から5月31日までの日数)

※2(≒80,000円×15.00%÷365日×10日。日数は6月1日~6月10までの日数)

このケースでは、完済まで約定返済を継続する場合と一括返済する場合では、支払い利息の総額が倍近く違います。

このように早期に一括返済することで支払利息を大きく減らせる場合があります。

借入可能額が回復する

カードローンの借入可能額は、次のように求められます。

借入可能額の計算方法

借入可能額=極度額(限度額)ー借入元金残高

一括返済すると「借入元金残高」が減少しますので、借入可能額が極度額まで回復します。

そのため、もし今後まとまった出費が必要になったとしても、新たに極度額まで借り入れることが可能となります。

他のローン等の審査に有利に働く可能性がある

カードローンはもちろん、住宅ローン等の各種ローンの申込みの際、金融機関は個人信用情報機関に申込者の個人信用情報を照会します。

個人信用情報機関

個人の属性情報(氏名、生年月日、住所など)、クレジットカードやローンなどの利用残高や返済履歴など個人信用情報の収集・提供を行う機関。日本では以下の3社が該当する。

  • 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
  • 株式会社日本信用情報機構(JICC)
  • 全国銀行個人信用情報センター(KSC)

カードローンを一括返済することで、個人信用情報機関に登録されている借入残高が減少します。

また、返済状況に関する情報として完済情報も登録されます。

金融機関によって審査基準が異なるため、カードローンの一括返済が審査上必ず有利に働くとは断言できません。

しかし、住宅ローン等を申込む際に、クレジットカードやカードローンの残高を返済して、完済証明書や残高証明書などの提出を求められるのはよくある話です。

そのため、カードローンを一括返済しておくことは、金融機関での審査上プラスに働く可能性が高いといえるでしょう。

カードローン一括返済のデメリット

手続き

カードローンの一括返済にはメリットが多いですが、デメリットもあります。

ここでは、一括返済の主なデメリットを3つ取り上げます。

カードローンの一括返済の主なデメリット
  • 一括返済の手続きに手間がかかる
  • 無理な返済で生活に支障を来すおそれがある
  • 新たな借入につながる可能性がある

一括返済の手続きに手間がかかる

カードローンの約定返済は元利定額方式(毎月利息込みの定額で返済する方式)のケースも多く、その場合は毎月、利息込みで2万円など、キリのいい金額の支払いで済みます。

ところが、カードローンを一括返済する場合は、利息を日割り計算して、返済日までの利息と元金残高をあわせて返済するのが一般的です。

そのため、いつもの返済とは異なり、以下のような手続きが必要になることが多いです。

一括返済は頻繁に行う手続きではありませんが、後で慌てないように留意しておいた方が良いでしょう。

  • コールセンターなどに、返済予定日における一括返済金額を照会する
  • 日頃利用しているATMが硬貨の入金に対応していない場合、自社ATMや振込、店頭窓口で返済する
  • 約定返済が口座振替の場合、返済日によっては二重払いにならないように返済額の調整が必要になる場合がある

無理な返済で生活に支障を来すおそれがある

カードローンを一括返済すると支払利息が減りますし、毎月の請求から解放されるため気持ち的にもスッキリします。

そのため、少々無理をしてでも一括返済したくなることがあるかもしれません。

「娯楽費などをいつもよりも少し切り詰めれば乗り切れる」といった程度であれば、少し無理してでも一括返済してしまうのが賢い選択でしょう。

ところが、無理な返済が原因で生活に支障をきたすと、急な出費が必要となった場合に資金繰りに行き詰まってしまう可能性があります。

それが原因で、もし他のローンなどの返済が遅れるようでは、信用情報上も延滞履歴が記録されてしまい、本末転倒な事態となってしまいます。

ボーナス支給時など、無理なく多額の支払ができるときに一括返済するのが理想的です。

もし少し無理して返済するときは、以下のような点を気をつけましょう。

  • いざというときに、取り崩せる預貯金などがあるか確認しておく
  • 緊急時の支払いに充てられる資金がなければ、最悪カードローンから再度借り入れができるように、しばらくの間はカードローンを解約せずにおいておく

新たな借入につながる可能性がある

カードローンを一括返済することで、借入可能額が極度額まで回復します。

そうなると、借入額が少ない間は発生する利息も少ないため、完済後も少しずつ新たな借り入れをしてしまう可能性があります。

一括返済した解放感から、気持ちが大きくなってしまい、「少しぐらいなら」と、なかなか利用がやめられないのです。

一括返済後は、解約しても問題ない状況であれば、躊躇なくカードローンを解約することが大切です。

一括返済の手順と返済方法

銀行ATM

ここからは具体的に、一括返済するための手順とその際の返済方法について解説します。

一括返済するための手順

まず、一括返済するための手順を説明します。

  1. コールセンターに問い合わせる
    まず、コールセンターに電話をかけましょう。
  2. 一括返済の意思表示をする
    返済日に応じた日割り利息を含めた返済額や返済方法を確認できます。
  3. 一括返済を実行する
    コールセンターで受けた案内通りに、指定された金額を指定された方法で返済します。

カードローンの利息計算は日割りが一般的ですので、もし返済予定日に変更があれば改めて問合せをします

元の金額で返済しても一括返済にならないので注意しましょう。

また、ローン会社に問い合わせをせずに、勝手に一括返済の振り込みを行うのは控えましょう。

手続きなどによって振込先の異なる会社もありますし、振込の予約が入っていないと充当されず残高が解消しないという事態が起こりかねません。

いち早く振込みたくなる心情はよく理解できますが、勝手な振込は慎みましょう。

一括返済する際の返済方法

一括返済する際の返済方法としては、以下のような方法が一般的です。

  • 銀行振込
  • ATM入金(自社)
  • 窓口返済
  • 口座振替

銀行振込は、ほとんどのカードローン会社が対応しています。

カードローン会社によっては自社ATMでも完済できますし、逆に店頭窓口でなければ一括返済できない場合もあります。

毎月の返済が口座振替の場合は、いつもと同じ要領で引き落とし口座に返済金額を準備しておけば、自動的に返済が完了します。

振込手数料のような手数料もかからないため、便利な返済方法です。

ただし、引落日までの日数が多い場合は日割り利息がかさむため、その点には注意が必要です。

一括返済が最良とは限らない

一括返済はメリットも多いですが、一括返済するのが常に最良の選択とは限りません。

一概に一括返済すべきと言い切れないのは、一括返済により手元資金が大きく減ってしまうことが大きな原因です。

その点を踏まえると、一括返済をしたほうが良いケース・しないほうが良いケースとしては、以下のような場合が考えられます。

一括返済をしたほうが良いケース
  • 一括返済しても手元資金は十分に残る
  • 大きな出費が必要になりそうな予定はない
  • ボーナス等で大きな収入があった
一括返済をしないほうが良いケース
  • 一括返済すると手元資金が残らない
  • 冠婚葬祭など大きな出費が必要になりそうな予定がある

繰り上げ返済との違い

オフィスパソコン

一括返済とともに「繰り上げ返済」という言葉もよく目にします。

繰り上げ返済とは、契約の返済期日よりも前に繰り上げて返済することをいいます。

繰り上げ返済の分類
  • 一部繰り上げ返済:借入残高の一部を繰り上げ返済すること
  • 全部繰り上げ返済:借入残高の全額を繰り上げ返済すること

一般的に「一部繰り上げ返済」のことを指して「繰り上げ返済」、「全部繰り上げ返済」のことを指して「一括返済」ということが多いです。

一括返済、繰り上げ返済の充当対象の違い

「一括返済」が借入元金残高と返済日に応じた日割り利息に対して充当されるのはどの会社でも共通です。

これに対して、「繰り上げ返済」の充当対象は会社によって異なります。考えられる充当方法は以下の2通りです。

  • 返済金額の全額を借入元金残高に充当する
  • 返済金額の一部を前回の返済日から繰り上げ返済日までに発生している利息にまず充当し、残りを借入元金残高に充当する

カードローンでは後者が一般的かもしれませんが、前者の方が利用者にとっては有利です。

細かな違いですが、気になる方は借入先に確認してみましょう。

カードローンの一括返済がおすすめなのはこんな方

最後に、カードローンの一括返済をおすすめできる方をまとめます。

カードローンの一括返済をおすすめできる人
  • 支払利息の総額を減らしたいと考えている
  • 住宅ローン等、他のローンの申込みを検討している
  • 一括返済しても手元資金が残り、生活に支障を来さない

カードローンを一括返済することで利息の支払いを減らすことができますし、長い目でみればその浮いたお金を貯蓄や投資などもっと有意義なものに回すこともできます。

ただし、無理な返済で他の支払が滞るようでは、延滞利息が発生したり信用情報が傷ついたりと、非常に残念な結果になってしまいます。

そんな結果にならないように、よく考えて無理のない返済を心がけましょう。一括返済も計画的に!