カードローンの総量規制とは?対象となるケース・ならないケース

貸金審査の際に借入額を左右する総量規制について徹底解説。総量規制の概要や対象になるもの、ならないものの他、総量規制以上の借入をしたい人向けの銀行系カードローンも紹介しています。総量規制について詳しく知りたい人は参考にしてみて下さい。
  • 2021年8月22日
  • 2021年8月20日
カードローンの総量規制とは?

キャッシングローンを利用する際、借入限度額を定める「総量規制」という規制をご存知ですか。

返済能力を超える借入を防ぐための総量規制は、貸金業者を利用する人にとって知っておくべき法律の1つです。

この記事では、総量規制について徹底解説し、カードローンの総量規制や、総量規制の対象となる借入、ならない借入についても紹介しています。

これからカードローンを利用する人や、大金の借入を検討している人は、総量規制について詳しく知るための参考にしてください。

総量規制とは
  • 借入限度額を年収の3分の1までとする規制
  • 対象となるのは貸金業からの借入
  • 不動産やマイカーローンは適用外
  • 貸金業以外からの借入は対象外

総量規制とは

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総量規制とは、貸金業者から借入した金額に対し、ある一定の規定に基づいて上限を課す法律です。

貸金業法により制定された総量規制では、貸金業者による貸付の総額は、借入する者の年収の3分の1を上限にすることと定められました。

つまり、年収が300万円の人が貸金業者から借り入れられる法的な上限額は100万円ということです。

貸金業者からの借入を検討している人にとって重要な総量規制について、法律の目的や適用される貸付、罰則について詳しく紹介していきます。

総量規制の目的

総量規制は、貸金業者による過剰な貸付により多重債務に陥る人を減らすことを目的として制定されました。

金融庁の統計によると、総量規制が完全施行された2010(平成22)年以降、無担保無保証借入の多重債務者は減少傾向にあります。

収入に見合わない借入は、返済が滞る大きな要因のひとつです。

年収の3分の1というボーダーラインを越えないことが、多重債務を防ぐ大きなポイントと言えるでしょう。

総量規制が適用される貸付

総量規制の適用対象は貸金業者に限定されています。

貸金業者とは、貸金業法に則り日本貸金業協会に登録をしている業者を指し、一般的には以下の業者が当てはまります。

  • 消費者金融
  • カード会社
  • 信販会社

カード会社も貸金業に当たり、現金を借入するクレジットカードキャッシングも総量規制の対象です

そのため、クレジットカードキャッシングの限度額は年収の3分の1以下に設定されます。

ただし、借り入れる目的や借入状況、カードを発行している会社によっては対象外となる貸付もあります。

そのため、一概に年収の3分の1以上は借入できないとも言えません。

総量記載の対象外となる借入に関しては、記事の後半で紹介していきます。

総量規制違反の罰則

総量規制はあくまで「貸付業者を規制するため」のものです。

そのため、総量規制を何らかの方法で違反した場合、罰則を受けるのは貸付業者のみとなります。

総量規制違反をした貸金業者には業務指導や営業停止などの行政処分が下されます。

ちなみに、総量規制違反によって貸金業者が営業停止になったとしても、借入主の返済義務がなくなる訳ではありません。

総量規制を越えた借入であっても、借入主には返済義務が生じることを覚えておきましょう。

総量規制で注意するポイント

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総量規制には、細かな規定がいくつもあります。

安全な借入をするためにも、総量規制について理解しておくことが大切です。

続いては、総量規制で注意すべき4つのポイントを紹介します。

複数業者から借入する際は合算額に適用

複数の貸金業者から借入をする場合、総量規制は借入の総額に適用されます。

総量規制により借入限度額が100万円の人を例に考えてみましょう。

A社から50万円、B社から30万円借入している場合、C社から新規借り入れする際の限度額は総量規制によって20万円以下ということになります。

貸金業者は、貸金業法により借入申し込みを受けた際に、信用情報機関へ借入申し込み者の信用情報を照会する義務があります。

これにより、他社で借入をしていた場合でも借入の総額を調べることができ、貸金業者は総量規制に基づいた限度額が設定できます。

総量規制以上の借入を希望する人の中には、他社での借入を隠して新たな貸金業者で新規借入の申し込みを行う人もいます。

しかし、貸金業法に則った貸金業者では利用者の情報が共有されているため、すぐにバレてしまうことがほとんどでしょう。

総量規制は定期的な収入を「年収」として算出する

総量規制による借入限度額を算出する目安となるのが年収です。

ここでいう年収とは、定期的な収入を指します。

総量規制を算出する年収には、以下の収入が当たります。

  • 給与
  • 年金
  • 恩給
  • 定期的に発生する不動産収入(事業以外)
  • 安定した年間事業所得

勤め先からの給与だけが年収に換算される訳ではありません。

年金や恩給、不動産収入など、定期的に発生している収入が年金に換算されます。

また、宝くじや競馬など一時的な収入は年収に含まれないことも合わせて覚えておきましょう。

必ず総量規制限度額まで借入できるわけではない

総量規制で注意したいのが「総量規制≠借入限度額」ということです。

総量規制はあくまで、貸金法によって定められた借入限度額です。

貸金業者によって審査基準や貸金限度額の決定方法が異なるため、必ずしも総量規制の限度額まで借入できるわけではありません。

貸金限度額を決定するのは貸金業者です。

総量規制による借入限度額ギリギリまで借入したい場合には、事前に貸金業者へ問い合わせてみるのがおすすめです。

法人に対する貸付は総量規制対象外

ここで一つ注意しておきたいのが、総量規制はあくまで個人の借入に対して定められているということです。

法人の名義で借入をする場合には、総量規制適用外となります。

法人の場合は年収額の算定も複雑になる上、総量規制は個人の多重債務者を減らすことを目的に制定されている法律です。

そういった理由から、法人への貸付は総量規制の対象外とされています。

また、個人事業主の場合は「個人」と判断されるため、たとえ事業用資金であっても総量規制の対象になるので注意しましょう。

総量規制の対象外となる借入

郵便局で相談

年収から換算した借入限度額を定める総量規制ですが、実は対象外となる借入もあります。

このような総量規制の対象外となる貸付を除外貸付といい、除外貸付には以下のようなものが挙げられます。

  • 不動産ローン、つなぎ融資
  • マイカーローン
  • 高額医療費支払いのための借入
  • 融資手形を除く手形の割引
  • 貸金業者を債権者とする金銭賃借契約の媒介
  • 有価証券担保のある借入
  • 不動産担保のある借入
  • 売却予定不動産の売却代金で返済が可能な借入

不動産やマイカーなど長期的な返済となる借入や、医療費の支払いなど緊急性のある借入に対しては総量規制は適用されません。

総量規制の例外となる借入

総量規制の対象外となる除外貸付のほかにも、審査を通れば年収の3分の1以上の貸付が例外的に認められる例外貸付というものがあります。

例外貸付は、主に利用者の利益の保護に差しさわりのないものに限定し、貸金業者の判断で貸付の可否が判断されるものです。

例外貸付には以下のようなものが挙げられます。

  • 配偶者の収入も含めた3分の1以下の借入
  • 個人事業主の借入
  • 利用者が一方的に有利となる借入
  • 緊急の医療費に対する借入

除外貸付と例外貸付の違いは、借入の残高が算出されるかどうかという点にあります。

除外貸付の借入残高は算入されず、例外貸付の借入残高は算入されます。

つまり、例外貸付によって総量規制による限度額以上の借入をした場合、返済を終えるまで新たな借入はできなくなるので注意しましょう。

消費者金融のおまとめローンは対象外

おまとめローンとは、複数借入を一元化することで、新たに金利の安いローンを組み、借り入れたお金でそれぞれの借入を完済することです。

金利が低くなるだけでなく、多重債務状態から抜け出せるメリットがあります。

おまとめローン複数借入を一元化することで金利を抑えることができるというメリットにより、例外貸付の条件である「利用者が一方的に有利となる借入」に当たります。

そのため、例外貸付として年収の3分の1以上の借入が可能です。

銀行なら総量規制にならない?対象外となる借入の例

世の中にはさまざまな形の借入があります。

総量規制はそれら全ての借入に適用される訳ではありません。

ここでは、総量規制にならない借入の例を紹介していきます。

奨学金

学費や進学資金、在学中の生活費など経済的な理由で学業の継続が難しい人を支援するために、給付や貸付されるのが奨学金です。

奨学金の貸付は日本学生支援機構や日本政策金融公庫などの金融機関が行っています。

これらの機関は貸金業者ではないため、奨学金のローン返済は総量規制の対象とはなりません

銀行からの借入

銀行でも融資や貸付を行っていますが、銀行は銀行法に則った金融機関の一種であり、貸金業ではありません。

そのため、銀行から融資や貸付を受けたとしても、銀行からの借入残高は総量規制の対象外です。

銀行の他、信用金庫や信用組合、労働金庫なども銀行法に則った金融機関の一種であるため総量規制の対象外になります。

総量規制の対象外とは言え、銀行は貸金業と比較すると審査のハードルが高い傾向にあるため、総量規制によって算出された限度額付近まで借入するのは難しいことが多いでしょう。

その分、銀行では低い金利で借入ができるといったメリットもあります。

クレジットカードのショッピング枠

クレジットカードなどに付随されている「ショッピング枠」も総量規制の対象外です。

ショッピング枠については、あくまでお金を立て替えているだけという考え方から貸金業務には含まれません。

そのため、総量規制によって借入限度額に達している場合でも、ショッピング枠は通常通り利用できるということになります。

総量規制の対象外のカードローン

楽天銀行カードローンの返済方法

総量規制は貸金業からの借入にのみ適用されます。

つまり銀行系カードローンなら、銀行の審査に通れば借入できる可能性があるということです。

全国規模で展開している銀行系カードローンには以下のものがあります。

総量規制によって貸金業からの借入が難しい場合は、以下の銀行系カードローンを検討してみるのも1つの手でしょう。

  • 楽天銀行スーパーローン
  • 三菱UFJ銀行カードローン・バンクイック
  • みずほ銀行カードローン
  • 三井住友銀行カードローン
  • オリックス銀行カードローン
  • イオン銀行カードローン
  • じぶん銀行カードローン
  • 住信SBIネット銀行カードローン
  • ソニー銀行カードローンMONEYKit

ここで紹介した銀行の他にも、地方銀行や信用金庫のカードローンも総量規制の対象外となります。

続いて、それぞれのカードローンの利用限度額や実質年利についても比較してみましょう。

銀行系カードローン利用限度額実質年率
楽天スーパーローン800万円1.9~14.5%
三菱UFJ銀行カードローン・バンクイック500万円1.8~14.6%
みずほ銀行カードローン800万円2.0~14.0%
三井住友銀行カードローン800万円4.0~14.5%
オリックス銀行カードローン800万円1.7~17.8%
イオン銀行カードローン800万円3.8~13.8%
じぶん銀行カードローン800万円2.3~17.4%
住信SBIネット銀行カードローン1,200万円1.59~7.99%
ソニー銀行カードローンMONEYKit800万円2.5~13.8%

銀行系カードローンでは、利用限度額が高額に設定されていることが多いです。

ただし、銀行独自の審査基準を設けていることが多いため、利用限度額が高いからといって高額の借入ができる訳ではないという点に注意しましょう。

また、初めて50万円以上の借入を行う際や、他の貸金業者から既に借入をしている場合、収入証明を求める銀行が多いです。

高額のカードローン利用を検討している場合や、既に他の貸金業者や銀行からの借入がある場合、事前に収入証明を準備しておくと良いでしょう。

総量規制以上の借入が必要なら銀行系カードローンを利用してみよう

総量規制とは
  • 総量規制の対象となるのは貸金業からの借入のみ
  • 除外貸付と例外貸付を活用すれば総量規制以上の借入も可能
  • 銀行系カードローンは総量規制の対象外

総量規制は貸金利用者を多重債務から守るための法律です。

多重債務に陥らないためにも、総量規制に基づいた限度額内で実現可能な返済計画を立てることが大切です。

しかし、大きなお金が必要になる時もあるでしょう。

そんな時は、貸金業ではない銀行系カードローンを利用するなど、総量規制による限度額以上のお金を借り入れる方法があります。

事前にしっかりと返済計画を立て、無理なく返済できる範囲で今回紹介した銀行系カードローンの借入の申し込みをしてみてください。