年金暮らしであっても、医療費や冠婚葬祭など、思わぬ出費があるでしょう。そんなときに便利なのがカードローンです。
この記事では年金受給者の方に向けて、カードローンを申し込める条件や審査、利用時の注意点などについて解説します。
- 申込年齢が自分の年齢を超えていないか
- 年金の収入のみで申し込み可能か
年金受給者でもカードローンは申し込める?
早速本題です。年金受給者でもカードローンは申し込めるのでしょうか。
答えは、年金受給者でもカードローンで借り入れ可能です。
カードローンの借り入れ基準は「安定した収入」ですが、カードローンの場合は年金そのものを安定した収入とみなしているからです。
ただし貸付業者によって申込資格や審査基準は異なるため、利用できない場合もあります。
年金受給者向けカードローンに対応している事業者は、この記事の後半でご紹介しますので、ぜひチェックしてください。
年金受給者向けカードローンの特徴とは
年金受給者向けカードローンの特徴は以下の通りです。
- カードローン申込年齢の上限が高い
- 審査に必要な収入額に年金による収入が含まれる
どういったことなのか、詳しく解説していきましょう。
カードローン申込年齢の上限が高い
年金受給者向けカードローンは、カードローン申込年齢の上限が高くなっています。
カードローン事業者によって、申込年齢の上限が60代のものもあれば、70代といったものもあります。
申込年齢が高ければ高いほど、年金受給者に適したカードローンであると言えるでしょう。
審査に必要な収入額に年金による収入が含まれる
基本的にカードローン審査は「安定的な収入がある方」が対象となります。
そして、事業者によって年金を審査に必要な収入に含んでいる場合と、含んでいない場合があります。
審査に必要な収入に年金が含まれていない場合、年金受給者は利用することが難しくなるでしょう。
逆を言えば、審査に必要な収入に年金が含まれている場合、年金受給者向けカードローンであると言えます。
年金受給者がカードローン審査に通るための確認事項
年金受給者がカードローン審査に通るための確認事項は、以下の通りです。
- 自分の年齢が上限年齢を超えていないか
- 年金の収入のみで申し込み可能か
これら2つを確認することが、カードローン審査に通るコツと言えるでしょう。
自分の年齢が上限年齢を超えていないか
まずは自分の年齢が事業者が定める上限年齢を超えていないかを確認しましょう。
申込年齢は各カードローン事業者のホームページに記載されていたり、直接問い合わせたりすることで調べられます。
例えば申込年齢の上限が64歳の事業者に、65歳の方がカードローンを申し込んでも審査は通りません。
申込年齢の高いカードローン事業者を選びましょう。
年金の収入のみで申し込み可能か
2つ目に、年金が収入として認められ、カードローン審査の対象となっているかを確認しましょう。
年金収入がカードローン審査に必要な「安定した収入」に含まれているかどうかで、審査に通過する確率は大きく変わるといっていいでしょう。
なぜなら、年金収入が審査に必要な収入と認められない場合、年金受給者は収入ゼロ(返済の見込みなし)とみなされるからです。
確認方法はホームページに「年金による収入のみでも利用可能」といった内容が書かれている場合もありますし、直接問い合わせないとわからない場合もあります。
年金以外の収入があれば審査に通る可能性が高くなる
年金受給者であっても、アルバイトや自営業などで年金以外の収入がある方もいるでしょう。
年金以外の収入がある方は、カードローン審査に通る可能性が高くなります。
収入の金額そのものより、「まだ働ける能力がある」とカードローン事業者に認めてもらうことで、より評価を得やすくなるからです。
年金受給者がお金を借りるときの注意点
年金受給者がカードローンでお金を借りるとき、特に注意していただきたいのは以下の2点です。
- 返済計画を必ず立てる
- 契約更新の上限年齢を確認しておく
年金受給者は20代~50代と違って、カードローンを利用できる期間も短くなります。
若い世代以上に計画的な利用を心がけましょう。
返済計画を必ず立てる
カードローンを利用する場合、返済計画は必ず立てるようにしましょう。
これは年金受給者に限った話ではありませんが、特に見込み収入が年金に限られてくる方にとっては、より綿密な返済計画が求められます。
カードローンには利息がつきますので、借りた金額よりも多く返さなければなりません。
それを今後入ってくる年金で補えるかを確認して、何ヶ月・何年かけて返すのかを計画する必要があります。
年金だけでは返済が追い付かない場合、年金以外の収入を考える必要があります。
契約更新の上限年齢を確認しておく
カードローンを利用する場合は、契約更新の上限年齢を確認しておきましょう。
契約更新の上限年齢とは、自動更新されるカードローンの最後の更新年齢です。
事業者ごとに設定されている上限年齢を超えると、カードローンを利用できなくなります。
- アコム:69歳
- プロミス:69歳
- SMBCモビット:69歳
- アイフル:69歳
- レイクALSA:70歳
- みずほ銀行:65歳
- 三井住友銀行:69歳
- 三菱UFJ銀行:64歳
- ベルーナノーティス:80歳
上限年齢に達すると、追加でお金を借りれなくなるばかりか、今まで借りた分のお金を返さなければなりません。
例えば上限が69歳で、70歳の契約更新のタイミングで残債があった場合、契約時に指定した返済回数に応じて毎月返済を迫られます。
残債が30万円で、残りの返済回数が10回であれば、毎月3万円+利息が自分の財布からなくなっていくということです。
年金受給者であれば、契約更新の上限年齢が近い可能性が高いので、返済計画を立てるためにも必ず確認しておきましょう。
1年に満たない期間で一時的に借りる目的であれば気にする必要はありませんが、継続して利用するなら重要なポイントです。
年金受給者がカードローンを選ぶポイント
年金受給者がカードローンを選ぶポイントは、以下の2点です。
- 貸付利率
- 年金受給者の利用可否
それぞれどういう意味か、解説していきます。
また上記で上げた2点以外にも、前述した「契約更新の上限年齢」を忘れずに確認しておくようにしましょう。
貸付利率(実質年率)
カードローンを選ぶ際に、優先順位を上げて考慮に入れてほしいのが「貸付利率」です。
貸付利率が低ければ低いほど、返済額が少なく済むからです。
- アコム:3.0%~18.0%
- プロミス:4.5~17.8%
- SMBCモビット:3.0%~18.0%
- アイフル:3.0%~18.0%
- レイクALSA:4.5%~18.0%
- みずほ銀行:2.0〜14.0%
- 三井住友銀行:4.0〜14.5%
- 三菱UFJ銀行:1.8〜14.6%
- ベルーナノーティス:4.5%~18.0%
例えば、50万円を3年間(36ヶ月)で返そうとした場合、利率15.0%と利率18.0%では、利率15.0%のほうが返済総額で2万7,000円ほど安くなります。
銀行カードローンは消費者金融と比べて金利が低く設定されています。
お得に借りるなら、貸付利率の低いカードローン事業者を選ぶことおすすめします。
年金受給者の利用可否
そもそも年金受給者が利用できないカードローン事業者もあります。
こちらについては、申込前にホームページや直接問い合わせるなどでチェックしておくようにしましょう。
「収入が年金のみの方はご利用できません」などといったことが書かれています。
審査申し込みもいろいろな項目を入力するため、時間がかかります。
年金受給者が利用不可である場合は、その申込みにかかった時間が徒労に終わってしまうことになるのお気を付けてください。
年金受給者向けおすすめカードローン
ここでは、年金受給者向けおすすめカードローンをご紹介します。
「結局、どの業者のカードローンを選べばいいのかわからない…」という方は、こちらの項目をぜひご参考ください。
- 三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」
- ベルーナノーティス
三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」
三菱UFJ銀行カードローン(バンクイック) | ||
---|---|---|
金利 | 1.8〜14.6% | |
審査時間 | 最短翌営業日 | |
融資スピード | 最短翌営業日 | |
借入限度額 | 500万円 | |
無利息期間 | なし | |
WEB完結※お申し込みまではWEBで完結 | 可能 |
|
コンビニ借入 | ||
学生の借入 | ||
専業主婦の借入 | ||
営業時間 | 店頭窓口 | 9:00~15:00 平日のみ(一部店舗は休日も営業) |
WEB | 24時間営業 | |
電話 | 9:00〜21:00 土日祝日は9:00~17:00 12/31~1/3は休業 |
三菱UFJ銀行のカードローンである「バンクイック」は、ホームページにて以下の文面が書かれています。
Q.収入が年金のみですが申し込みできますか?
A.お申し込みいただけます。原則安定した収入がある方であれば、お申し込みいただけます。
カードローンの審査に必要な収入額に、年金が含まれているということですね。
年齢制限が満65歳未満なので、現在、年金受給者の方が利用できる期間が比較的短いことにご注意ください。
ベルーナノーティス
ベルーナノーティス | ||
---|---|---|
金利 | 4.5〜18.0% | |
審査時間 | 最短30分 | |
融資スピード | 最短即日 | |
借入限度額 | 300万円 | |
無利息期間 | 初めての利用で14日間利息なし 完済後再度の利用で14日間利息なし |
|
WEB完結 | 可能 | |
コンビニ借入 | ||
学生の借入 | ||
専業主婦の借入 | ||
営業時間 | 店頭窓口 | 店舗なし |
WEB | 24時間営業 | |
電話 | 9:00〜20:00 土曜祝日は9:00~17:00 (⽇曜‧年末年始は除く) |
|
自動契約機 | 平日9:00~20:00 土日・祝日10:00~18:00 日曜10:00~17:00 |
ベルーナノーティスは利用対象が80歳までと、最も年齢制限が高いカードローンです。
もちろん、年金も審査対象の収入として認められるので、年金受給者の方であればぜひとも考慮に入れてほしいカードローンです。
たとえ年金であっても、無担保・無保証で借り入れ可能なのが嬉しいポイントですね。
カードローン以外で、年金受給者がお金を借りる方法はある?
今まで記載してきた内容で「申込年齢を過ぎてしまっている…」などといった理由でカードローンを利用できない方もいるでしょう。
ここではそういった方に向けて、カードローン以外で、年金受給者がお金を借りる方法をご紹介します。
その方法は以下の通りです。
- 公的機関の福祉・介護制度を利用する
- 公的機関や金融機関の融資制度を利用する
具体的にどういった制度があるのかを解説していきましょう。
公的機関の福祉・介護制度を利用する
年金では生活がままならないという方は、公的機関の福祉・介護制度を利用しましょう。
具体的には「生活保護制度」や「生活福祉資金貸付制度」などが該当します。
生活保護制度
生活保護制度は、生活ができないほど収入が低い方に対して、最低限の家賃・食費・医療費などの資金を支援する制度です。
「健康で文化的な最低限の生活」を保障することを目的としています。
相談窓口は、お住まいの地域を所管する福祉事務所(市・区の場合は市・区が、町・村の場合は都道府県が設置)となります。
生活福祉資金貸付制度
生活福祉資金貸付制度は、65歳以上の高齢者世帯を対象に、一時的な生活費を貸付してくれる制度です。
連帯保証人を立てる場合は無利子で、立てない場合は年1.5%の利子で借り入れできます。
お住まいの地域の市区町村社会福祉協議会にて受付している制度ですので、該当する方はぜひ検討してみましょう。
公的機関や金融機関の融資制度を利用する
カードローン以外でも、年金受給者が利用可能な融資制度はあります。
年金を担保とした「年金担保貸付制度」、不動産を担保とした「リバースモーゲージ」、生命保険の解約返戻金を担保にした「保険契約者貸付制度」をご紹介いたします。
年金担保貸付制度
年金担保貸付制度は、文字通り受給される年金を担保として融資を受け付けている制度です。
生活の上で思わぬ支出があった場合、一時的な資金を融資してもらえます。
ただし、この制度は2022年3月末に申し込み受付を終了することが決定されています。
実施主体は福祉医療機構となっていますので、融資を受ける方法など、詳細を知りたい方はホームページをご覧ください。
リバースモーゲージ
年金を担保にするのが年金担保貸付制度であるのに対して、リバースモーゲージは不動産を担保に融資を受けられます。
融資を受けた方がお亡くなりになった等の理由で返済できなくなった場合、住んでいる自宅を処分することで返済が可能な仕組みとなっています。
配偶者が契約を引き継ぐことも可能ですので、債務者がいなくなった後すぐに自宅を手放す必要もありません。
リバースモーゲージは各金融機関が実施している制度ですので、気になる方は金融機関にお問い合わせください。
保険契約者貸付制度
保険契約者貸付制度は、生命保険の解約返戻金を担保にする融資制度です。
こちらは保険会社が実施している制度となります。
被保険者のみ利用することが可能で、融資を受けている間も補償内容は変わりありません。
利用を検討している方は、各保険会社にお問い合わせください。
年金受給者でも利用できるカードローンを申し込もう
たとえ年金受給者の方であっても、カードローンは利用可能です。
ただし、年金が収入とみなされるかは事業者によって異なりますので、申し込み可能年齢と合わせてしっかりと確認しておきましょう。
また、少額の借り入れや一時的な融資なら、クレジットカードのキャッシングを利用する手もあります。
最後に、年金受給者向けおすすめカードローンを紹介します。
- 三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」
- ベルーナノーティス
高齢者でも、突然の病気で医療費や入院費がかさんでしまったり、冠婚葬祭や孫へのプレゼントなど、急にお金が必要になる場面も多くあると思います。
年金受給者向けカードローンを利用して、もしもの時に対応しましょう。