銀行カードローンの保証会社の役割と代位弁済のリスク

  • 2021年2月3日
  • 2021年2月2日
銀行カードローンの保証会社の役割と代位弁済のリスク

銀行系のカードローンを利用する際、「担保」や「保証人」を設定する必要がない場合がほとんどです。

しかし、提供側もリスクを甘んじて貸付を行っているのではありません。

銀行カードローンには決まって「保証会社」というものが存在しており、利用者が返済困難な状況になった際に「代位弁済」という形で返済を代わりに行います。

しかし、それで利用者の債務が帳消しになるわけではありませんので注意が必要です。

今回は銀行カードローンにおける保証会社の役割や、保証会社が行う代位弁済やそのリスクについて詳しく解説していきます。

銀行カードローンの保証会社とは
  • ローンの返済が困難になった場合に債務を代わりに負う会社のこと
  • 保証会社は主に「代位弁済」と「審査」の2つを行う
代位弁済とは
  • 代位弁済とは債務者の代わりに保証会社が借金を返済すること
  • 代位弁済を利用しても借金は無くならない

銀行カードローンの保証会社とは

ビジネススーツ 

保証会社とは
  • ローンの返済が困難になった場合に債務を代わりに負う会社のこと
  • 保証会社には「カードローンの提供企業」「消費者金融」「信販会社」などがある
  • 主な業務は「代位弁済」と「審査」

まずは、銀行カードローンを利用する際に登場する「保証会社」について解説してきます。

保証会社はどのような業務を行なっているのか、どのような会社が保証会社として活動しているのかをチェックしていきましょう。

保証会社について

銀行カードローンなどでよく見かける「保証会社」は、借り入れを利用者に代わって支払う会社のことです。

ローン返済の延滞を繰り返したり、長期に渡ったりした場合、代位弁済通知が債務者に届けられ、保証会社がローンを代わりに支払うという仕組みになっています。

一般的に銀行カードローンを利用する際には、保証人や担保を設定する必要がありません

お金を提供する銀行は、借金が返済されないと「貸し倒れ」という状態になってしまい、健全な営業が困難になります。

そのため、銀行としては貸したお金が返ってこないというリスクを回避する方法が必要です。

そこで登場するのが保証会社です。

「貸し付けたお金が返ってこないというリスク」を保証する役割を保証会社が担い、返済が困難になった際に借金を代わりに支払います。

このような体制をとっているため、銀行はリスクを極力減らした状態でローン事業を展開することが可能になります。

保証会社は「リスクを負う」という価値を使ったビジネスをしているとも言えるでしょう。

【2022年】銀行カードローン金利比較|おすすめの人気5社を調査

保証会社として活動している企業

保証会社には主に以下のような企業があります。

  • カードローンの提供企業
  • 消費者金融
  • 信販会社

例えば、三菱UFJ銀行のカードローンでは消費者金融の「アコム株式会社」が保証会社となっています

その他にも、みずほ銀行カードローンでは信販会社の「オリエントコーポレーション」、イオン銀行カードローンの保証会社は同グループ内の「イオンクレジットサービス株式会社」です。

また、銀行カードローン会社のグループ内の企業が保証会社になっている場合もあります。

そのほか、保証業務を事業として行う会社が、さまざまな銀行カードローンの保証会社となっていることもあります。

保証会社の主な業務

保証会社が主に行う業務は以下の2つです。

  • 代位弁済
  • 審査

後ほど詳しく解説しますが、代位弁済は簡単に説明すると、借り入れをした人の返済が困難になった際に「債務者に代わって返済を行う」というものです。

カードローンを提供する側のリスクを「保証」する業務と言えるでしょう。

さらに、保証会社はカードローンを提供するかどうかの審査も行います。

この「代位弁済」と「審査」が保証会社の代表的な業務です。

銀行カードローンに保証会社が必要な理由

代位弁済を行う企業

そもそも銀行カードローンという事業は、そのまま行うとリスクが非常に大きくなってしまいます。

利用者に対して担保や保証人の設定も行わずにお金を貸し付けるわけですから、借金が返せなくなった際にお金を貸した銀行が全ての損を被ってしまいます。

これでは健全なサービスの提供は困難になってしまうため、こういった貸付のリスクを肩代わりする存在として保証会社が存在します。

保証会社は銀行から保証料を受け取り、審査や保証といった業務を行います。

銀行側はリスクを回避した上でカードローン事業が展開でき、保証会社はリスクを負う代わりに利益を得るという仕組みになっています。

担保や保証人の設定をせずにお金を貸し付ける「銀行カードローン」というサービスを継続的に行う上で不可欠な存在と言えるでしょう。

保証会社の代位弁済とは

money wad

代位弁済のポイント
  • 「代位弁済」は債務者の代わりに借金を返済すること
  • 法的効果があり「求償権」が発生する
  • 代位弁済を利用しても借金は無くならない

銀行カードローンにおける保証会社が行う業務の1つに「代位弁済」があります。

この代位弁済についてより詳しく解説を行っていきます。

「借金を肩代わりする」というだけでは済まないので、きちんと理解する必要があります。

代位弁済は債務者の代わりに借金を返済すること

「代位弁済」は、銀行カードローンなどを利用して借り入れを行なった人が返済困難な状況になった際に、保証会社が債務者に代わって借金を返済することです。

銀行側にとってみれば確実に債権を回収して、貸し倒れのリスクを回避することができます。

しかし、それで債務者の借金が帳消しになるわけではなく、代位弁済を行うことで保証会社に「求償権」が発生します。

代位弁済には法的効果があり「求償権」が発生する

代位弁済を行うと法的効果を伴い、保証会社には「求償権」が発生します。

求償権

求償権とは債務者の債務を代わりに負った人(保証会社)が、肩代わりした分を債務者に請求できる権利のこと。

カードローンの利用時には、貸付を行なった銀行が「債権者」で、ローンの利用者が「債務者」という関係です。

しかし、代位弁済を行うことで保証会社が「債権者」となり、ローンの利用者に対して債務を請求できるようになります。

代位弁済を利用しても借金がなくなるわけではない

「代位弁済=保証会社が借金を肩代わりしてくれる」と理解してしまうと大きな勘違いです。

代位弁済は借金の肩代わりではなく、あくまで「債権の移動」と考えられます。

債権者が「銀行」から「保証会社」に代わっただけであり、借金自体が消滅するわけではありません

残った借金は保証会社に対して支払わなければならないので注意してください。

代位弁済が行われることのリスク

代位弁済のリスク

代位弁済が行われるとさまざまなリスクが生じるので注意してください。

代位弁済のリスク
  • 信用情報に傷がつく
  • 一括で返済しなければならない
  • 損害遅延金も発生する
  • 返済が滞ると財産を差し押さえられる

それぞれのリスクについて詳しく見ていきましょう。

信用情報に傷がつく

返済が滞るだけでも信用情報に傷がついてしまうのですが、代位弁済が行われた履歴自体も信用情報に記録されてしまします

そのため、新たにローンを組む際の審査に悪影響を及ぼす可能性が考えられます。

信用情報は3〜5年間は保存されるため、一度でも代位弁済が行われるとダメージは大きいでしょう。

一括で返済しなければならない

代位弁済が行われると、債権者が保証会社となり、代わりに支払った金額が一括で請求されてしまいます

ローンの返済を行なっている間は分割で無理なく返済ができたのですが、一括で請求されると大きな負担になってしまうでしょう。

損害遅延金の発生

返済していない金額が一括で請求されるだけでなく、その支払いが延滞してしまうと損害遅延金といった手数料も加算されていきます。

返済額がさらに増えてしまうため、支出のバランスが不安定になるでしょう。

財産の差し押さえ

代位弁済を受けて請求された借金の返済が滞っていると、最終的には保証会社による財産の差し押さえに発展する可能性もあります。

保証会社の代わりとなる存在はないため、それでも返済できない場合には、所有している財産を現金化して返済に当てなければなりません。

代位弁済の流れ

電話をするイメージ

代位弁済が行われていく流れについて解説していきます。

  1. ローン会社(債権者)から利用者(債務者)へ督促が行われる
  2. 保証会社が代位弁済を行う
  3. 保証会社が債務者に請求を行う

どういったタイミングで代位弁済が行われるのか、段階を追いながら見ていきましょう。

ローン会社(債権者)から利用者(債務者)への督促

ローンの返済を延滞していると、まず最初に貸付を行なったローン会社から利用者に向けて督促が行われます。

電話や郵便などの方法で返済の催促がなされますが、この段階できちんと返済すれば代位弁済は行われません。

保証会社が代位弁済を行う

督促を行っても返済が確認できなかった場合には、ローン会社が保証会社に対して代位弁済を行うよう求めます。

一般的なタイミングとして、借金を3ヶ月以上滞納すると代位弁済が始まると言われています。

保証会社が債務者に請求を行う

代位弁済が行われ、保証会社が借金を代わりに支払うと、債権が保証会社に移ります。

保証会社は債務者に対して「代位弁済通知」を行い、借金の返済請求をスタートさせます。

代位弁済の対処法はある?

代位弁済が行われてしまうと、保証会社から借金を一括請求されてしまうため、大変な状況に陥ってしまうでしょう。

ここでは「代位弁済にならないための対処法」と「代位弁済が行われた際の対処法」の2つに分けて解説をしていきます。

代位弁済にならないための対処法

代位弁済にならないためには、ローン会社から督促が来た段階で真摯に対応することが一番です

ベストなのは完済に向けた計画を伝えて、返済を再開することです。

それが無理でも現在の状況を正直に話し、今後の計画について相談することで代位弁済を免れることができるかもしれません。

代位弁済が行われた際の対処法

代位弁済が行われると残っている借金を一括請求されてしまうため、非常に大きな負担となってしまいます。

もし一括返済が無理な場合、「債務整理」を行って借金の減額や免額をしてみるといいでしょう。

債務整理の手続きを依頼すると、保証会社からの一括請求を一旦止めることもできます。

借金を放置していると損害遅延金などで、返済額が増えていく一方なので、早めに対処するのが重要です。

銀行カードローンの保証会社一覧

銀行カードローンの保証会社を一覧でまとめたので、参考までにご覧ください。

銀行カードローン保証会社
三菱UFJカードローンアコム株式会社
三井住友銀行カードローンSMBCコンシューマーファイナンス株式会社
みずほ銀行カードローン株式会社オリエントコーポレーション
りそな銀行カードローンりそなカード株式会社
オリックス・クレジット株式会社
株式会社オリエントコーポレーション
新生銀行カードローン新生フィナンシャル株式会社
イオン銀行カードローンイオンクレジットサービス株式会社
オリックス・クレジット株式会社
楽天銀行スーパーローン楽天カード株式会社
SMBCファイナンスサービス株式会社
住信SBIネット銀行カードローンSMBCコンシューマーファイナンス株式会社
住信SBIネット銀行カード株式会社
じぶん銀行カードローンアコム株式会社
ソニー銀行カードローンアコム株式会社
東京スター銀行カードローン新生フィナンシャル株式会社

複数の保証会社を採用しているカードローンでは、申し込み時に各保証会社が審査を行い、通過させた会社が保証会社となるのが一般的です。

利用者側で保証会社を自由に選ぶことはできません。

カードローン保証会社のよくある質問

よくある質問

カードローンの保証会社に関するよくある質問をまとめたので、参考までにご覧ください。

下記に気になる疑問や不明点などがあれば、こちらで解決できるかもしれません。

複数の保証会社がついている理由は?

保証会社が複数ついているカードローンでは、申し込みに対して各保証会社がそれぞれ審査を行います

例えば、「A社の銀行カードローン」に「保証会社B」「保証会社C」が付いている場合、A社に申し込みを行うと保証会社B、Cが別々に審査を行います。

どちらか一方の審査に通過すればローンが利用できる仕組みになっているので、利用者側としてもローンを利用しやすいというメリットがあります。

ローン会社としても保証会社が行う審査に通りやすくする仕組みを作ることで、利用者を増やしたいという狙いが考えられます。

審査が通りやすい保証会社はある?

保証会社が行う審査の基準は公開されていないため、審査が通りやすい保証会社については不明です。

ただ、「複数の保証会社がついているカードローン」の場合、単純に考えて審査を受けるチャンスが増えます。

したがって、審査に通過する可能性も十分考えられるでしょう。

消費者金融の保証会社はどこ?

消費者金融では、一般的に保証会社はついていません

大手の消費者金融では、顧客管理を徹底しており、着実に利益が出るように融資をする相手を見極めることでリスクを排除していきます。

また、消費者金融が保証事業を兼ねて行なっているケースも多いため、審査のノウハウを持っており、的確な融資が可能となります。

こういった点が、無担保融資のノウハウに乏しい銀行系のカードローンとの違いといえるでしょう。

保証料は必要?

ローンの利用者側が保証会社に対して支払う手数料などはありません。

あくまで保証会社はローン会社に対してサービスを提供する会社です。

代位弁済にならないよう返済はきちんと行おう!

代位弁済のポイント
  • 代位弁済が行われても借金が帳消しになるわけではない
  • 代位弁済によって借金の一括請求や信用情報に傷がつくといったリスクが生じる
  • 代位弁済を避けるために返済を遅らせない+延滞したらローン会社に相談する

銀行カードローンにおける保証会社の役割と代位弁済のリスクについて解説していきました。

借金の返済が滞ると代位弁済による一括請求のリスクもありますし、信用情報にも傷がつくので大変な事態になってしまいます。

代位弁済にならないためにも返済をきちんを行うよう心がけることが重要ですし、もし延滞した場合でもローン会社に相談して返済計画を見直すなどの対応をしてください。