カードローンは限度額の範囲内で何度でも借りられる点では便利ですが、計画的に借り入れなければ、返済額が減らないといったことも起きかねません。
そこで、カードローンの返済についてまとめました。
返済方法や利息の計算方法、無理のない範囲で返済するポイントについても解説しますので参考にしてください。
必要以上に借りすぎて返済できないといったことのないよう、しっかりシミュレーションして計画的に借り入れましょう。
- 返済方法はWEB・振込・ATM・窓口などがある
- 毎月の約定日に引き落とされる「約定返済」と追加で行う「臨時返済」で返済する
- 返済シミュレーションを利用して返済額や利息を知ったうえで計画的に借り入れることが大切
- 支払いが難しければすぐに借入先の会社に連絡する
カードローンの返済方法は主に4つ
カードローンの返済方法は、主に以下の4つです。
- WEBで返済
- 口座振り込み
- ATMから返済
- 窓口で返済
WEBで返済
銀行のインターネットバンキングを利用して返済する方法です。
24時間365日、いつでもスマートフォンやパソコンから返済できるのでとても便利です。
例えばりそな銀行のカードローンの場合、インターネットバンキング「マイゲート」上にて返済できます。
マイゲートにログインのうえカードローンのページを選択し、返済額を入力するだけで手続きが完了するので簡単です。
りそな銀行の場合は、インターネットからの返済が行えるのは、毎月の引き落としによる約定返済とは別に追加で返済したい場合に限ります。
また、各会社によって異なりますがアプリから返済できる場合もあります。
気軽に返済できるので借り入れやすいですね。
口座振り込み
カードローンの返済専用口座に振り込む返済方法です。
金融機関の窓口・ATM・インターネットバンキングなどで振込手続きが行えます。
口座振り込みによる返済の場合、別途振込手数料がかかる場合があるので注意しましょう。
また、振込口座に間違いがないようしっかり確認してくださいね。
振り込みの場合、すぐに着金(入金確認)されないため、余裕をもって手続きすることが大切です。
ATMから返済
自社ATMや提携ATMを利用して返済する方法です。ATMによる返済は、コンビニなどで気軽に手続きできるのがメリットです。
返済できるATMはそれぞれ異なるのでよく確認しましょう。
また、ATMによって利用手順が異なる場合があります。硬貨の扱いがないATMなど、1円単位で返済できないケースもあるので注意してくださいね。
なお、利用時間帯やATMの種類などによって別途ATM手数料がかかる場合もあります。あらかじめ確認しておきましょう。
窓口で返済
窓口での返済は、返済計画などを相談できるのがメリットです。毎月の返済額の見直しなども行えます。
窓口によって受付時間やサービス内容が異なるためあらかじめ確認しておいてくださいね。
カードローン返済の流れ
カードローンの返済の流れは各社によって異なります。
基本的には、借り入れを行った後、返済日までに返済額などのお知らせメールなどが届き、毎月の約定日に口座から自動引き落としされるという流れです。
毎月の約定日は、複数日の中から選べるケースが多いです。給料日後などに設定しておくと良いでしょう。
残高不足で引き落とされない、といったことが起きないよう約定日までに必ず入金しておいてくださいね。
余裕があれば臨時返済も活用しよう
多くの場合、約定返済とは別に追加で返済をする臨時返済も利用できます。
日にちなどは決まっておらず、ボーナスが出たタイミングなど自分の都合で返済できるのが特徴です。
なお、返済額や返済日などは会員ページ・アプリ・電話などで確認・変更などができる場合が多いです。
借入先の会社によって異なるので、確認してみてくださいね。
返済プランのシミュレーション
カードローンを計画的に利用するためには、あらかじめしっかり返済プランを立てておくことが大切です。
どの程度の利息がかかるのか、毎月の負担はどの程度か、といった返済シミュレーションを行い、具体的に計画を立てたうえで借り入れましょう。
この章では、利息の計算方法や返済額シミュレーションについて解説します。
カードローン返済額と利息額の計算式
カードローンの利息は、以下の計算式で算出します。
5万円を実質年率18.0%で30日間借りた場合を例に挙げます。
利息は5万円×18.0%×30日÷365日=739円となるため、返済額は50,739円です。
利息:739円
総返済額:50,739円
5万円を60日間借り入れたとすると、5万円×18.0%×60日÷365日=1,479円となります。返済額は51,479円です。
利息:1,479円
総返済額:51,479円
このように、借り入れの日数が長くなるほど利息は高くなります。返済までの期間が延びるほど、負担が大きくなることを知っておきましょう。
一方で、毎月の返済額を増やせば返済期間が短くなり、利息の負担を抑えられます。
ただし、毎月の家計への負担は大きくなるため、無理のない範囲で返済していくことが大切です。
カードローン返済例を紹介
実際の毎月の返済額や返済期間は、返済方式によっても異なります。
そのため、実際の返済イメージがつきにくいという方も多いかもしれません。
カードローンを扱う会社の多くは、インターネット上で返済シミュレーションを導入しています。
毎月の返済額や返済期間はどれほどになるのか、いくつか例を見てみましょう。
- 借入先:アコム
- 借入金額:30万円
- 実質年率:18.0%
- 返済回数:24回
回数 | 返済額(円) | 利息(円) | 残高(円) |
---|---|---|---|
1 | 14,977 | 4,500 | 289,523 |
2 | 14,977 | 4,342 | 278,888 |
3 | 14,977 | 4,183 | 268,094 |
4 | 14,977 | 4,021 | 257,138 |
5 | 14,977 | 3,857 | 246,018 |
6 | 14,977 | 3,690 | 234,731 |
7 | 14,977 | 3,520 | 223,274 |
8 | 14,977 | 3,349 | 211,646 |
9 | 14,977 | 3,174 | 199,843 |
10 | 14,977 | 2,997 | 187,863 |
11 | 14,977 | 2,817 | 175,703 |
12 | 14,977 | 2,635 | 163,361 |
13 | 14,977 | 2,450 | 150,834 |
14 | 14,977 | 2,262 | 138,119 |
15 | 14,977 | 2,071 | 125,213 |
16 | 14,977 | 1,878 | 112,114 |
17 | 14,977 | 1,681 | 98,818 |
18 | 14,977 | 1,482 | 85,323 |
19 | 14,977 | 1,279 | 71,625 |
20 | 14,977 | 1,074 | 57,722 |
21 | 14,977 | 865 | 43,610 |
22 | 14,977 | 654 | 29,287 |
23 | 14,977 | 439 | 14,749 |
24 | 14,970 | 221 | 0 |
累計 | 359,441 | 59,441 | - |
毎月の返済額は14,977円。利息は59,441円となり、総返済額は359,441円にのぼります。
アコムの返済シミュレーションはこちらから行えます。
- 借入先:三井住友銀行
- 借入金額:30万円
- 実質年率:14.5%
- 毎月の返済額:20,000円
回数 | 返済額(円) | 利息(円) | 残高(円) |
---|---|---|---|
1 | 20,000 | 3,625 | 283,625 |
2 | 20,000 | 3,427 | 267,052 |
3 | 20,000 | 3,226 | 250,278 |
4 | 20,000 | 3,024 | 233,302 |
5 | 20,000 | 2,819 | 216,121 |
6 | 20,000 | 2,611 | 198,732 |
7 | 20,000 | 2,401 | 181,133 |
8 | 20,000 | 2,188 | 163,321 |
9 | 20,000 | 1,973 | 145,294 |
10 | 20,000 | 1,755 | 127,049 |
11 | 20,000 | 1,535 | 108,584 |
12 | 20,000 | 1,312 | 89,896 |
13 | 20,000 | 1,086 | 70,982 |
14 | 20,000 | 857 | 51,839 |
15 | 20,000 | 626 | 32,465 |
16 | 20,000 | 392 | 12,857 |
17 | 13,012 | 155 | 0 |
累計 | 333,012 | 33,012 | - |
毎月の返済額を20,000円に固定すると、返済期間は17ヶ月となります。
利息は33,012円、総返済額は333,012円です。
三井住友銀行の返済シミュレーションはこちらから行えます。
借り入れを行う前には、こういった返済シミュレーションツールを用いて返済計画を立てておきましょう。
返済シミュレーションは簡易的な計算なので、実際の返済額とは異なる場合がある点は理解しておいてくださいね。
無理のない返済のポイント
無担保で気軽に利用できるカードローンは、うまく活用すれば家計の負担を抑えられます。
しかし、計画的に借りなければ、なかなか完済できないといったことになりかねません。
そこで、計画的に借り入れをして無理のない返済を行うためのポイントをまとめました。
- 家計の現状を把握する
- 余裕があるときは臨時返済を利用する
- 手数料のかからない方法で返済する
家計の現状を把握する
まずは自分の家計の現状を把握しましょう。毎月何にいくら支出しているか把握することが大切です。
収入を増やすことは難しくても、ムダな支出を減らすことで家計の負担を抑えられます。
娯楽費はもちろん、通信費・光熱費・保険料などの固定費を見直すことで年間の支出を大きく減らせる可能性があります。
格安スマホを利用したり電気・ガス会社を乗り換えるなど、固定費を削減できないか検討しましょう。
家計簿が続かない方やお金の管理が苦手な方には固定費や生活費をクレジットカード払いにすることをおすすめします。
クレジットカードを使うと、利用した日・金額・店舗などが記録されます。利用明細として一覧で確認できるため、お金の管理がしやすくなります。
また、自分がどこでいくら借り入れしているのかもきちんと把握しておきましょう。
必要以上に借り入れてしまっていないか見直すことが大切です。適用されている金利や返済額、返済期間などについてきちんと確認しておきましょう。
余裕があるときは臨時返済を利用する
お金に余裕があるときは、臨時返済をうまく利用しましょう。
多くの金融機関では、約定返済とは別に追加で返済する臨時返済が利用できます。
臨時返済を追加で行うことで、完済までの期間が短くなり利息額を抑えられます。
さらに余裕があれば、全部繰り上げ返済(一括返済)をすることで利息は大幅に節約できます。
ただし、無理に臨時返済を行って家計を圧迫することのないよう、生活に支障のない範囲内で行うようにしてくださいね。
手数料のかからない方法で返済する
返済方法によっては、利息とは別に手数料がかかる場合があります。
例えば振込手数料やATM手数料などです。なかには、臨時返済の手数料がかかる場合などもあります。
少額ではあるものの、返済の負担は大きくなってしまうので注意してください。
インターネットバンキングなど手数料無料で簡単に返済できる方法もあります。
自分の利用しているカードローンの返済方法についてきちんと確認しておきましょう。
カードローン返済についてのよくある質問
最後に、カードローンの返済についてよくある質問をまとめました。
参考にして計画的に借り入れを行ってくださいね。
支払いを延滞したらどうなる?
カードローンの支払いを延滞してしまうと、返済するまでカードローンを利用できなくなってしまいます。
利用できるようになるまで数日かかる場合もあります。
「口座が残高不足で引き落としできなかった」といった事態にならないよう、必ず余裕をもって入金しておきましょう。
また、カードローンが利用できないだけでなく支払いを延滞すると遅延損害金が発生します。
遅延損害金は延滞した日数に応じて決まるので、支払いが遅れるほど負担は大きくなります。
遅延損害金の金利はカードローンの通常の金利より高く設定されていることが多いため注意しましょう。
会社名 | 金利(年率) | 遅延損害金(年率) |
---|---|---|
みずほ銀行 | 2.0~14.0% | 19.9% |
りそな銀行 | 3.5~13.5% | 14.0% |
三井住友銀行 | 4.0~14.5% | 19.94% |
アコム | 3.0~18.0% | 20.0% |
プロミス | 4.5~17.8% | 20.0% |
このように各会社によって異なりますが、多くは20%程度と高いです。
さらに、支払いの延滞は信用情報にも影響を与えてしまうことを頭に入れておいてください。
支払いを延滞してしまうことのないよう、無理なく返済できる範囲で借り入れてくださいね。
返済が難しいときはどうする?
約定日までに返済するのが基本ですが、どうしても返済が難しい場合は、すぐに借入先の会社に連絡しましょう。
会社によって対応は異なりますが、いつなら返済できるかなど返済の意思を示すことが大切です。
場合によっては、約定返済額を減らしたり返済期間を延ばしたりといった対応を取ってくれます。
返済できないからといって放置していると、法的措置を取られるおそれもあります。
そうなると、新たに借り入れができないのはもちろんですが、他のローンやクジレットカードなどを契約することも難しくなります。
返済できないことが分かった時点で、速やかに連絡してくださいね。
また、当たり前のことではありますが、カードローン会社から連絡があった場合も放置せずすぐに折り返すなどの応対を行いましょう。
月々の返済額や返済日は変えられる?
月々の返済額や返済日の変更は、会社によって対応が異なります。
カードローン会社の多くは約定日として複数の日にちを設けており、その場合はインターネットや電話などで返済日を変更できます。
給料日が過ぎてすぐの日にちを選んでおけば、入金忘れや残高不足の心配がないため安心ですよ。
返済金額は契約極度額やカードローンの残高などによって異なります。
毎月の返済額を電話やインターネットで変更できる場合もあるので、借入先の会社に確認してみましょう。
現在の返済額が最低支払金額だった場合など、減額できない場合もあるため注意してくださいね。
無利息サービスとは
無利息サービスとは、一定期間内であれば利息がかからないサービスのことです。消費者金融のカードローンで多く導入されています。
無利息期間はカードローン会社によって異なりますが、30日程度のことが多いです。
- アコム:30日間金利0円サービス
- アイフル:最大30日間利息0円サービス
- プロミス:30日間無利息サービス
この期間内に完済すれば利息が一切かからないため、短期間の借り入れの場合負担を大きく抑えられる可能性があります。
「当社での契約がはじめてのお客様」など、サービスを利用するための条件が設けられている場合もあるため注意してくださいね。
カードローンは無理のない範囲で計画的な利用を
カードローンの返済について改めて確認しましょう。
- 返済方法はWEB・振込・ATM・窓口などがある
- 毎月の約定日に引き落とされる「約定返済」と追加で行う「臨時返済」で返済する
- 返済シミュレーションを利用して返済額や利息を知ったうえで計画的に借り入れることが大切
- 支払いが難しければすぐに借入先の会社に連絡する
返済方法は会社により異なり、手数料がかかる場合もあるためよく確認してください。
約定返済だけでなく、お金に余裕があるときは臨時返済を積極的に利用しましょう。
各カードローン会社では返済シミュレーションが無料で行えます。
あらかじめシミュレーションしたうえで、返済額・利息・返済期間などを把握し、計画的に借り入れましょう。
支払いを延滞することのないよう無理のない範囲で借り入れ、それでも支払いが難しい場合は速やかに借入先へ連絡してくださいね。