ダイナースクラブ ビジネスカードは、数あるダイナースのカードの中で唯一のビジネスカードです。
どこで出しても恥ずかしくないため、ビジネスシーンでの信用度を高めるカードが欲しい方には最適です。
ステータスだけでなく、コスト削減やビジネスでの使い勝手が良いのもダイナースクラブ ビジネスカードの特徴です。
本記事では、ダイナースクラブ ビジネスカードの法人向けメリットや気になる審査についてまとめました。
- 追加カードが無料・枚数無制限
- ETCカードも年会費無料
- 銀座ラウンジなどのビジネス限定特典が豊富
- ダイニング特典やラウンジ特典など、ダイナースクラブカードの特典も使える
- 年会費が高い
- 年齢制限・審査が厳しい
- ビジネス特典を使い切れなければ宝の持ち腐れ
※本記事の価格は全て税込みです。
カード名 | セゾンプラチナ ビジネスアメックス | アメックスビジネス ゴールド | ダイナースクラブ ビジネスカード | セゾンコバルト ビジネス・アメックス |
年会費 | 22,000円 条件付きで11,000円 | 36,300円 | 27,500円 | 1,100円 |
還元率 | 0.5%〜1.0% | 0.33~1.0% | 0.3%~1.0% | 0.5%~ |
国際ブランド | American Express | American Express | diners club | American Express |
キャンペーン | 最大3,000円相当 プレゼント 2023年10月2日〜12月31日 | ご入会後4ヶ月以内に 200万円カード利用で 150,000ボーナスポイント プレゼント | なし | 初年度年会費無料 |
申込対象年齢 | 20歳以上 個人の方も申込可能 | 20歳以上 | ダイナースクラブ 所定の基準を満たす方 | 20歳以上 |
発行スピード | 最短3営業日 | 2〜3週間 | 2〜3週間 | 最短3営業日 |
公式サイト | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
ダイナースクラブ ビジネスカードの特徴・基礎知識
ダイナースクラブ ビジネスカード | ||
---|---|---|
還元率 | ポイント | 0.4~1.0% |
マイル | 1.0% | |
年会費 | 初年度 | 27,500円 |
2年目以降 | ||
追加カード | 無料(2枚まで) | |
旅行保険 | 海外 | 最高1億円(自動付帯) |
国内 | 最高1億円(利用付帯) | |
ETCカード | 発行手数料 | 無料 |
年会費 | ||
電子マネー | QUICPay | |
国際ブランド | ダイナースクラブ | |
発行会社 | 三井住友トラストクラブ株式会社 | |
発行期間 | 2~3週間 |
ダイナースクラブ ビジネスカードは、法人代表者・役員および個人事業主のみ申し込み可能なクレジットカードです。
法人代表者や個人事業主などの「個人」が申し込み対象者なので、決算書・登記事項証明書等を提出することなく申し込みできます。
個人向けの「ダイナースクラブカード」の特典・付帯サービスの他、ビジネス向けの優待特典が追加されているのが特徴です。
年会費はやや高めの29,700円ですが、「ビジネスプロフェッショナルのためのカード」と銘打った豊富なビジネス特典が付帯することを考えると、妥当な金額でしょう。
ダイナースクラブカードと同じく一律の利用限度額が設けられていないため、資金繰り改善にも役立ちます。
ダイナースクラブ ビジネスカードのメリット・優待特典
数多く存在するダイナースクラブ ビジネスカードのメリット・優待特典の中でも、特に重要なものを厳選してまとめました。
- 追加カードが無料・枚数無制限
- ETCカードも年会費無料
- 銀座ラウンジなどのビジネス限定特典が豊富
- ダイナースクラブカードの特典も使える
追加カードが無料・枚数無制限
ダイナースクラブ ビジネスカードでは、追加カードを枚数無制限で発行できます。
そのうえ、追加カードの年会費は無料です。
上限枚数や年会費を気にすることなく追加カードを発行できるので、従業員の方全員に追加カードを渡し、経理の処理をスムーズにできます。
また、本会員は「ダイナースクラブ 所定の基準を満たす方」でないと申し込みできませんが、追加カードなら18歳以上で申し込み可能です。
追加カードが無制限に発行可能かつ年会費無料のビジネスカードは極めて珍しく、この点はダイナースクラブ ビジネスカードの大きなメリットです。
なお、旅行傷害保険の補償金額が本会員よりも低くなる等、追加カードでは享受できないサービスが一部ある点には注意してください。
ETCカードも年会費無料
ダイナースクラブ ビジネスカードでは、ETCカードを5枚まで発行できます。なんと、ETCカードも年会費無料です。
さらに、ETCカード利用時にもポイントが貯まります。
高速道路を利用することが多い方、営業担当の社員にETCカードを持たせたい場合などに重宝しますね。
ETCカードの年会費が有料のビジネスカードも少なくありません。
確かなステータスとお得さを両立したい経営者の方にはイチオシのクレジットカードです。
銀座ラウンジなどのビジネス限定特典が豊富
ダイナースクラブカードの特典に加え、ダイナースクラブ ビジネスカードでは次のようなビジネス向け特典が付帯します。
- ビジネス・ラウンジ
- 会計ソフト「freee(フリー)」優待割引
- ビジネス関連の加盟店優待「ビジネス・オファー」
ダイナースならではのサービスといえるのが、「ビジネス・ラウンジ」です。
ダイヤモンド経営者倶楽部が運営する会員制ラウンジ「銀座サロン」を利用できます。
銀座サロンは本来、厳しい入会資格をクリアしたダイヤモンド経営者倶楽部のメンバーしか使えません。
しかし、ダイナースクラブ ビジネスカードを持っていれば、ダイヤモンド経営者倶楽部に入会していなくてもサロンを利用できます。
ダイヤモンド経営者倶楽部が運営するオープンセミナーを、優待価格で受けられる特典もついています。
その他にも、会計ソフト「freee(フリー)」利用料2ヶ月分無料特典、弁護士の顧問契約料や税理士への初回相談料が無料になる等の加盟店優待サービス「ビジネス・オファー」などを利用できます。
ダイナースクラブカードの特典も使える
個人用「ダイナースクラブカード」の特典をほぼ全て利用できるのも、ダイナースクラブ ビジネスカードのメリットです。
代表的なものでは、次のような特典が付帯します。
- コース料理が最大2名分無料、人気店の確保などのグルメ優待
- 国内外1,300ヶ所以上の空港ラウンジを無料で利用可能
- 名門ゴルフ場予約・プライベートレッスン割引などのゴルフ優待
「ダイナース(食事をする人)」の名の通り、グルメ優待は特に豊富です。
コース料理が最大2名分無料になる「エグゼクティブ ダイニング」、予約の取りにくい人気店の席をダイナースが確保してくれる「Wishダイニング」や「料亭プラン」などは、接待などのビジネスシーンでも役立つでしょう。
国内外1,300ヶ所以上の空港ラウンジ利用、キャッシュレス診療など海外渡航時の手厚いサポートもダイナースならではの魅力です。
海外出張が快適になり、仕事が捗りますよ。
ダイナースクラブ ビジネスカードのデメリット
プロフェッショナルのビジネスを手厚くサポートしてくれるダイナースクラブ ビジネスカードですが、デメリットもいくつか存在します。
メリットと照らし合わせ、デメリットを許容しても保有する価値があるか事前に確認しましょう。
- 年会費が高い
- 年齢制限が厳しい
- ビジネス特典を使い切れない場合もある
年会費が高い
すでに紹介しましたが、ダイナースクラブ ビジネスカードの年会費は29,700円です。
年会費無料のビジネスカードもあるので、純粋に年会費だけを見ると高額です。少しでも経費を削減したいと考える方にはデメリットになり得ます。
しかし、ダイナースといえば言わずと知れたハイステータスのクレジットカードです。
「使っているクレジットカードで仕事が決まる」とまでは言えませんが、得意先との食事の際にダイナースを使っていると信頼度がアップするのではないでしょうか。
ディスカウントストア提携クレジットカードを使っているよりは各段に印象が良いでしょう。
1日当たり約81円で信頼感を演出できると考えると、意外と安いかもしれません。
追加カードの枚数によってはコスパ良し
ダイナースクラブ ビジネスカードは追加カードが枚数無制限・年会費無料なので、追加カードをたくさん発行したい方は純粋にコスパが良いパターンもあります。
たとえば、freeeセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カードの場合、本カード年会費が22,000円・追加カードの年会費が3,300円です。
仮に追加カードを4枚発行する場合、本カードと合わせた5枚の合計金額は、ダイナースクラブ ビジネスカードが29,400円、freeeセゾンプラチナビジネスアメックスが35,200円です。
このように、追加カードの枚数によっては、ダイナースクラブ ビジネスカードのほうがお得になるケースもあります。
年齢制限が厳しい
ダイナースクラブ ビジネスカードの申し込み可能な年齢は、「ダイナースクラブ 所定の基準を満たす方」です。
すでに社会的地位を築いている若年層の経営者・個人事業主の方にとって、ダイナースクラブの所定の基準で申し込みを断られてしまうのはデメリットに感じるでしょう。
また、詳しくは審査の章で解説しますが、審査が特に厳しいとみられます。
急ぎでクレジットカードが欲しい方にとっては、発行が難しい点もデメリットとなり得るポイントです。
ビジネス特典を使い切れない場合もある
ダイナースクラブ ビジネスカードのメリットは、銀座サロンの利用、国内外空港ラウンジの利用、一流レストランでの優待などです。
レストラン優待の対象店舗は、東京などの大都市圏に集中しています。
地方を中心にビジネスを展開していて、東京に足を運ぶ機会が少ない場合には、せっかくの特典を使い切れないケースもあります。
国内外空港ラウンジの無料利用等、海外渡航時のサービスも充実しているため、海外出張が一切ない業種の方にとっては宝の持ち腐れになってしまうかもしれません。
ダイナースクラブ ビジネスカード VS アメックスビジネスゴールド
ダイナースクラブ ビジネスカードとよく比較されるのが、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード(アメックスビジネスゴールド)です。
ハイステータス、エグゼクティブ向けとされる2つのビジネスカードを比較してみました。
アメックスビジネスゴールドとの共通点
アメックスビジネスゴールドも、ダイナースクラブ ビジネスカードと同様、法人代表者または個人事業主が申し込み対象者です。
個人に対して審査が行われます。また、一律の利用制限がない点も共通しています。
年会費や機能を比較
ダイナースクラブ ビジネスカードとアメックスビジネスゴールドを比較すると、主に以下の点が違います。
項目 | ダイナースビジネス | アメックスビジネスゴールド |
---|---|---|
申込可能年齢 | ダイナースクラブ 所定の基準を満たす方 | 20歳以上 |
年会費 | 29,700円 | 36,300円 |
追加カード年会費 | 無料 | 13,200円 |
ETCカード年会費 | 無料 | 無料 |
キャッシング機能 | あり | なし |
主な付帯サービス | 銀座ラウンジ 国内外空港ラウンジ 豊富なグルメ特典 | 国内空港ラウンジ 豊富なプロテクション(保険) |
ダイナースクラブ ビジネスカードは追加カードやETCカードの年会費が一切かからないのが大きなメリットです。
また、キャッシングサービスがある点も大きいでしょう。
海外渡航時には、現地通貨に両替するよりもキャッシング利用のほうが手数料を節約できるケースが多いです。
また、急に資金調達が必要になった際にもキャシングは重宝します。
付帯サービスを比較
付帯サービスはどちらも充実してますが、アメックスビジネスゴールドは「キャンセル・プロテクション」や国内航空機遅延など保険の種類が豊富なのが特徴です。
- 手荷物ホテル当日宅配サービス(東京駅/新宿駅/博多駅)
- 出張等のキャンセル費用を補償「キャンセル・プロテクション」
- 海外旅行サポート(キャッシュレス診療、手荷物宅配等)
- 国内航空機遅延補償も付いている旅行傷害保険
ダイナースビジネスは、銀座ラウンジや海外ラウンジ、グルメ特典の充実性がずば抜けています。
ダイナースビジネスとアメックスビジネスゴールドのどちらを申し込もうか迷っている場合、何を重視するのかで判断するとよいでしょう。
- ダイナースビジネスがおすすめ
⇒追加カードをたくさん発行したい方、海外出張が多い方、キャッシングを利用したい方 - アメックスビジネスゴールドがおすすめ
⇒26歳以下の方、国内出張が多い方、保険を重視する方
ダイナースクラブ ビジネスカードの審査
ダイナースクラブ ビジネスカードに魅力を感じたビジネスプロフェッショナルの方は、やはり審査が気になるところでしょう。
審査の明確な基準はもちろん公開されていないのですが、過去のクチコミ等から審査の傾向を推察することは可能です。
公式情報ではない点に注意して読み進めてくださいね。
ダイナースクラブ ビジネスカードの審査基準
ダイナースクラブ ビジネスカードの審査基準は、かなり厳しいと推察できます。
公式サイトに明示されている申し込み条件は、次のとおりです。
基本会員として下記の条件を満たしているか、お申し込みの前に必ずご確認ください。
またご入会に際しては、ダイナースクラブ所定の審査があります。・医師、歯科医、弁護士等の専門資格をお持ちで開業されているプロフェッショナルの方
・個人事業主、法人企業の代表者または役員の方
わざわざ「医師、歯科医、弁護士等の専門資格をお持ちで」と記載しています。
それらの職業あるいは同等以上の社会的ステータスがある職業・年収が求められると考えるのが自然です。
申し込み可能な年齢を「ダイナースクラブ 所定の基準を満たす方」としていることからも、一般企業の新入社員と同程度の年収では審査通過は厳しいと推察できます。
ダイナースクラブカードの審査に落ちた…審査基準は年収と年齢?ダイナースクラブ ビジネスカードの審査を通すコツ
ダイナースクラブ ビジネスカードに申し込む際は、事前に次の4点をチェックすると審査通過の可能性を高くできます。
- 代表者の信用情報をクリアにする
- ホームページ等で会社の実在性を明確にする
- 会社設立後3年以上経過後に申し込む
- 個人の借り入れ残高・件数を減らす
代表者の信用情報をクリアにする
くり返しになりますが、ダイナースクラブ ビジネスカードの申し込み対象者は、あくまでも経営者や個人事業主等の「個人」です。
信用情報も、法人ではなく個人に関するものを確認されます。
過去にクレジットカードやローンで延滞した記録が残っていると、審査通過は厳しいでしょう。
自分の信用情報をCICで確認できるので、不安な方は公式サイトをチェックしてみてください。
仮に、支払いが数ヶ月遅れたなどの事故情報がある場合には、5年以上経過してからの申し込みをおすすめします。
約5年経過すると、CIC等の個人信用情報機関から事故情報が消えるからです。
どうしても申し込みにチャレンジしたい場合には、最低でも半年は遅れずに支払いを続けてから申し込みましょう。
ホームページ等で事業の実在性を明確にする
申し込み対象者が「個人」であるとはいえ、会社や事業の実態が明らかでないと、審査が不利になる場合があります。
申込時に勤務先を入力することからも、審査に影響すると考えるのが自然です。
ホームページで会社の所在や事業内容等を明確にすることで、審査通過の可能性が高まるでしょう。
地図や建物外観、代表者の顔写真などを掲載するとベターです。
法人設立後3年以上経過後に申し込む
過去の申込者のクチコミによると、法人設立後3年以上経過して申し込むと審査に通りやすい傾向があります。
赤字決算か黒字決算は、そこまで影響しない模様です。
法人設立後すぐに申し込んで審査NGだった場合、少し先は長いですが3年以上はビジネスに集中してから再申し込みするのがおすすめです。
個人の借り入れ残高・件数を減らす
個人の信用情報がチェックされるので、個人名義で借りているキャッシング・カードローン等がある場合には、返済後に申し込むのが確実です。
金額をすぐに減らすのが難しければ、借り換え等で件数を減らすことを検討してみてください。
あくまでも一般的な傾向ではありますが、「少額で借入先が多い」よりも「まとまった金額を1件から借りている」ほうが心象は良いようです。
借入先が多いと、「返済能力が低いとみなされて限度額が低かったのだろうか」と判断されるのでしょう。
ダイナースクラブ ビジネスカードがおすすめなのはこんな方
本記事の内容をまとめると、ダイナースクラブ ビジネスカードは次のような方におすすめです。
- ステータスの高いビジネスカードが欲しい方
- 追加カード・ETCカードを多く発行したい方
- 資金繰りを改善したい方
ダイナースクラブ ビジネスカードは、公式サイトで謳っているとおり「ビジネスプロフェッショナル向け」のクレジットカードです。
審査は厳しいですが、追加カードが無料・一律の利用限度額が無いなど、ビジネスシーンでの使い勝手は抜群です。
ハイステータスなビジネスカードを持ちたい経営者・個人事業主の方にとって、最高のビジネスパートナーになってくれるでしょう。