株式貯蓄の考え|老後2000万円足りない!と言われても…具体的に何をすればいい?

初心者に向けた株式投資の解説やセミナーなどを全国各地で開催されている福沢隆雄さんに、今さら聞けないようなお金や投資の素朴な疑問をぶつける本連載。

株式貯蓄の考え|福沢隆雄インタビュー

初回では「老後2000万問題」を引き合いに、「我々は今から何をすればいいのか」をズバリ聞いてみました!

福沢隆雄(若葉マークの株式投資代表)
福沢隆雄
若葉マークの株式投資 代表

元大蔵省勤務。証券局にて企業の海外資金調達関係の業務や証券検査官を担当。
証券検査官当時、ニューヨーク・ロンドンに長期滞在し、米・英の証券市場・証券規制と証券会社の営業実態の調査を行う。その後、リーマン・ブラザーズ証券会社ニューヨーク本社・東京支店、静岡東海証券、日興アセットマネジメント、アセットマネジメントOneオルタナティブインベストメンツ等に従事。
退職後の2019年4月から株式投資教育に専念。

主な著作/連載
『はじめての株式投資』(きんざい)、『海外資金調達の実務』(きんざい:共著)
MonJa 「株式貯蓄」にて、株式投資の初歩的・基礎的な内容を解説中

本連載は、福沢さんにお金や投資にまつわる素朴な疑問をさせていただく企画でございます。お恥ずかしながら、私は投資に関して全くの初心者でして…少しおバカな質問もしてしまうかもしれませんが、よろしくお願いいたします。
どんな質問でも大歓迎です。よろしくお願いいたします。
ありがとうございます。今年の6月には、金融庁の報告書をもとに「老後2000万円問題」が話題になりました。あれは試算に過ぎないという人もいますが、我々の将来への不安が大きくなったという事実は変わりません。ただ正直、「だから、どうすればいいのか」が全く分からない状態です。
そうですよね。
これまでの日本では、年功序列で給与が上がり、定年まで会社にいて、年金もそこそこもらえて…という状況だったので、あまりお金のことを心配しなくても大丈夫だったかもしれません。
でも、時代は変わりました。そもそも今の年金制度ができたのは1961年。高度成長期で、人生60年と言われていた時代です。
それが、今や100歳まで生きると言われている時代ですからね…。
ですよね。
年金制度の仕組み自体は悪くないとは思いますが、今の時代に合った資産形成になっているかというと、心もとないのが正直なところです。
やはり、今後は個人が自立して資産を形成していくことが求められます。でも、そんなことを急に言われても困ってしまいますよね。
はい。「資産形成」という言葉だけで、なんだか気が重くなります…。
幸い日本は恵まれた国で、日々の生活の中で生命の危険を感じることはありませんが、あの「老後2000万円問題」が話題になってから、急に老後への不安が膨らみ始めた人も多いかと思います。
ただ、お金が必要だということは分かるのですが…果たして、どうやって貯めていけば良いんでしょうか。節約すると言っても限度がありますし…。
まず、「貯める」という思考から「増やす」という思考に変えることが大事だと考えています。
ただ、そう思ってしまうのも無理はありません。というのも、日本ではお金についての教育はある程度行われていますが、実践的な教育は心もとないですね。
生きていく上で、必要な3Kというものがあるのですが、ご存知ですか?
3Kといえば…「きつい、危険、汚い」とか「高学歴、高収入、高身長」の3Kしか知らないです(笑)。
ここで言う3Kは、生きていくために必要な「心・体・金」です。
心や体のケアに関しては、最近では世間の関心も高く、いろいろな方法が提案されていると思います。一方で、お金の面でのケアは、日本は非常に遅れていると感じています。
たしかに、お金の話ってタブーというか、「厚かましく思われるかな」と思って相談しづらい雰囲気があります。海外と日本では、それほど違うのですか?
はい。アメリカでは、子どもの頃からお金についていろいろと勉強できる環境があります。
学校でも株や投資信託について教えています。
また、たとえば、家庭では、ただお小遣いをあげるのではなく、家事などの手伝いをしてその報酬としてお金を渡しています。すると“自分で努力をして対価を得えることでお金の意義や、お金の価値を知る”ことの教育になります。
アメリカでは、このように子どものころから実践的な教育を多面に渡たり行っています。
なるほど。たしかに、そういった環境であれば、「お金を生み出す」というマインドが育ちそうですね。
そうなんです。そして、「お金を生み出す」方法の一つが「投資」なんですね。
資産形成には、大きく分けて「貯蓄」と「投資」があります。たとえば1990年代のはじめは銀行の定期預金金利が6%と良かったので、貯蓄も立派な資産形成に成り得たのですが、今の低金利時代では貯蓄だけではお金を増やすことは難しくなっています。
そのため、「投資」をすることはこれからの資産形成において非常に大切になると考えています。ただ、いざ「投資」をしようと思っても、何から始めていいのかわからないというのが正直なところですよね。
はい。投資の本などはたくさん見かけますが、どれも難しそうなイメージが先行しています。
同感です。私もこれまで投資の本を片っ端から読みましたが、全然わかりませんでした。
福沢さんでもですか!?
はい。専門用語や数式がひたすら並んでいたり、再現性のない儲け話のような内容が書かれているものも多いですよね。
それに、株式投資の本に書いてあるように、現実的に決算書を見て、毎日新聞を読んで、経済や株価の動きを把握しながら投資ができる人なんて、かなり限られた方だと思います。
良かった。少し安心しました。
実は、1990年代後半の日本版ビッグバンの中で「投資」の推進がなされ、その後「資産形成」が提案されています。
この促進のため、証券業界や行政が様々な対策をとっていますが、当初からもう20年もたつのにあまり進展していないのが実情です。
「それならば、自分で教えよう」と思い、初心者の方へ向けて株式投資について広める活動を始めました。
なるほど、お金に対する意識改革をしようと各地のセミナーやウェブサイトで呼びかけをされているわけですね。
そうなんです。もちろん、投資だけでなく、自分で事業をやるなど方法は他にもあるとは思いますが、「お金を増やす」思考を養いませんか。
株式投資は、様々な金融商品の中でも投資の基本です。自分で企業を選んで投資をすると、単なるお金儲けだけでなく、企業やそれを取りまく社会や経済のことを勉強するようになります。
預金の世界とは全く違う景色が見えてきます。ニュースを見る目も変わってきます。
ネット証券なら、株式を1株から買え、例え誰でも株主になれます。株式の配当利回りは平均で2%程度です。
「わからない」を解消し、「こわい」に対応した株式投資を学び、一緒に行動に移していきましょう。
はい、なんだかお金に対して前向きな気持ちになってきました。
これから、ぜひお金や投資についていろいろと教えてください。よろしくお願いします!

次回は、「投資の種類」や福沢さんの「オススメの投資」について伺います。お楽しみに!