カードローン利用が住宅ローンに影響する?審査にひびく使い方

  • 2021年1月13日
  • 2021年1月13日
住宅ローン審査に影響するカードローンの使い方

住宅ローンは人生で何度も利用しない重要なローンです。

すでにカードローンを利用中の方はもちろん、これからカードローンの利用を考えている方も、カードローンが住宅ローンに影響するかは非常に気にかかることでしょう。

本編では、そんな住宅ローンに対するカードローン利用の影響や、審査に影響を与えやすい使い方などについて解説します。

この記事を読むことで、住宅ローンへの影響を抑えながらカードローンを利用できるようになります。

住宅ローンに対するカードローン利用の影響
  • 個人信用情報機関への照会を通じて、利用残高や返済状況は把握される
  • 多額の残高が残っていると、審査通過は難しくなる
  • 残高がなくても、限度額の大きなカードローンの契約が残っていると悪影響
  • 長期間の遅延など金融事故があると審査上は致命的

カードローンは住宅ローン審査に影響する?

手続き

住宅ローンの審査基準は融資会社によって異なるため、カードローンの利用履歴などがどのように判断されるかも会社によって異なります。

ただし、住宅ローン会社は住宅ローンの審査にあたって、個人信用情報機関に申込者の個人信用情を照会します

個人信用情報機関

クレジットカードやカードローン、住宅ローンなどの信用取引について、利用残高や返済履歴などの個人信用情報を収集・提供する機関。

住宅ローン会社が個人信用情報機関に照会すると、カードローンの利用や返済の履歴、利用残高が開示されます

住宅ローン会社は諸々の情報を総合的に判断して融資の可否を決定しますが、個人信用情報を考慮に入れていることは間違いありません。

そのため、個人信用情報に含まれるカードローンの利用履歴は、住宅ローンの審査に多かれ少なかれ影響を与えるのです。

住宅ローンに悪影響を与えやすいカードローンの使い方

断る男性

住宅ローン会社の審査基準は各社各様ですが、一般的に住宅ローンの審査で印象が良くないカードローンの使い方はあります。

ここでは、そうした使い方をしないよう、住宅ローンに悪影響を与えやすいカードローンの使い方を4つ解説します。

住宅ローンに悪影響を与えやすい、カードローンの使い方
  • 複数社のカードローン契約がある
  • 返済が遅延している
  • 過去に返済を遅延していたことがある
  • 多額のカードローン枠がある

複数社のカードローン契約がある

消費者金融のカードローンは総量規制の対象ですが、住宅ローンは総量規制の対象外です。

総量規制

貸金業者は個人に対して、その年収の3分の1を超える貸付を行ってはならないという規制(貸金業法13条の2)

そのため、複数社のカードローン契約があっても住宅ローンには影響がないようにも思えます。

しかし、複数社とカードローン契約を結んでいる人は、計画性がなく節制できない人と判断される可能性があります。

そうなると住宅ローン会社は自社の返済を軽視しないかと疑います。ローン会社としては、そのような状態ではあまり融資を実行したくありません。

このように、複数社のカードローン契約があることは住宅ローンの審査に悪影響を与えやすいとされます。

返済が遅延している

住宅ローン会社が個人信用情報機関に照会をかけると、返済の遅延状況が分かります(数日程度の遅延の場合は個人信用情報機関に遅延情報を送信しない金融機関もあります)。

現に返済が遅延しているような人は、多額の融資を行うだけの信用がないと住宅ローン会社に判断されて当然です。

返済が遅延していることは、住宅ローンの審査に悪影響を与えると考えられます。

過去に返済を遅延していたことがある

現在、返済の遅れているカードローンがなかったとしても、過去に返済を遅延していたことがある場合、その遅延情報は個人信用情報機関に登録されています。

個人信用情報機関に登録された遅延情報は、遅延解消日から通常5年間は保持されます。

住宅ローン申し込み以前の5年以内に遅延していた場合は、住宅ローン会社が個人信用情報を照会した際に過去の遅延が判明します

住宅ローン会社が過去の遅延をどのように判断するかは、遅延していた日数なども踏まえて各社の基準次第ですが、プラスに判断されることは考えづらいでしょう。

そのため、5年以内の過去の遅延であっても、住宅ローンの審査に悪影響を与える可能性が高いです。

多額のキャッシング枠がある

住宅ローンの審査にあたって、返済比率が重視されます。

返済比率とは、年収に占める年間返済総額の割合のことで、以下のように計算されます。

返済比率=年間返済総額÷年収×100

一般的に、住宅ローンを申し込むには返済比率が20%以下の状態が望ましいとされます。

カードローンを複数枚所有していたり、クレジットカードに多額のキャッシング枠が付いていると、マイナスの印象を与えます。

なぜなら、住宅ローンの融資実行後に多額の借入をすることで、当初よりも返済比率が悪化することが起こり得るからです。

そうでなくとも何十年にも渡って融資金を回収し続けなければならない住宅ローン会社からすれば、不安の芽は少しでも摘んでおきたいと考えるのが通常です。

このことから、カードローンの複数枚持ちや多額のクレジットカードのキャッシング枠があることは、住宅ローンの審査に悪影響を与えやすいとされます。

住宅ローンの審査に落ちたときの対処法

弁護士

残念ながら住宅ローンの審査に落ちてしまったときも、場合によっては対策を講じることで再申込みして審査を通過できることがあります。

ここでは、住宅ローンの審査に落ちたときの対処法を4つ解説します。

住宅ローンの審査に落ちたときの対処法
  • 別の住宅ローン会社に申し込む
  • 返済比率を下げる
  • 完済時の年齢が低くなるように申込金額や返済金額を調整する
  • 勤続年数がある程度の期間に達するまで待つ

別の住宅ローン会社に申し込む

住宅ローンの審査基準は会社によって異なるので、一社で審査落ちしても他社では審査通過するケースがあります

住宅ローンを複数申し込んだ人で、一部は審査落ちしたという話はそれほど珍しいものではありません。

年収や信用情報などで特に審査落ちの心当たりもないようでしたら、別の住宅ローン会社に申し込んでみると審査に通過できる可能性があります。

返済比率を下げる

先にお伝えしたように、住宅ローンの審査にあたって返済比率が重視されます。

申し込んだ住宅ローンの希望借入額・返済額では、この返済比率が高いために審査落ちになったという可能性も考えられます。

この場合、以下の方法で返済比率を引き下げてから再度申し込んでみると審査に通過できるケースがあります。

  • クレジットカードやローンの一部ないし全部を完済して、返済金額を減らす
  • 頭金を増やす、申込金額を減らすなどして、住宅ローンの返済金額を減らす

完済時の年齢が低くなるように申込金額や返済金額を調整する

住宅ローン利用者が高齢になると、退職後の収入減少や健康面での不安などから、住宅ローンの返済が滞るリスクが高まります。

そのため、完済時の年齢が高齢すぎるため審査落ちになったという可能性もあります。

こうした場合、住宅ローン完済時の年齢ができるだけ低くなるように設定しましょう。

申込金額や返済金額を調整して再度申し込んでみると、審査に通過できる場合があります。

勤続年数がある程度の期間に達するまで待つ

一概にはいえませんが、勤続年数が3年に達しているかが一つの目安といわれています。

そう遠からず勤続年数が3年に達するようでしたら、その時まで待って再度申し込むと審査に通過できる場合があります。

住宅ローン審査に落ちた原因を知るには

おサイフケータイ

住宅ローン会社の審査基準は各社によって異なり、その内容も非公開です。そのため、住宅ローン審査に落ちた原因を直接知ることはできません。

審査に通らなかった原因を住宅ローン会社に問い合わせたところで、「総合的に判断してこの度のお申込みはお見送りとなりました」程度の漠然とした回答しか得られません。

もっとも、すでにお伝えしているように、住宅ローンの審査にあたってローン会社は個人信用情報機関に照会をかけています。

個人信用情報のみで審査を行っているわけではありませんが、住宅ローン会社が個人信用情報を重視しているのは事実です。

そのため、自分の個人信用情報を確認することで審査落ちした原因を推測することができます。

個人信用情報機関で確認できる情報

個人信用情報機関に開示請求することで、以下のような情報を確認することができます。

  • 氏名、生年月日、電話番号、住所、勤務先名、勤務先電話番号などの本人識別情報
  • クレジットカード、カードローンなどの申込に関する情報
  • クレジットカード、カードローンなどの契約内容、返済状況に関する情報

信用情報から推測できる審査落ちの原因

情報開示で得られた信用情報から推測できる「審査落ちの原因」としては、以下のようなものが考えられます。

  • 借入残高を把握できておらず、住宅ローン会社に申告した借入残高を信用情報上の借入残高が大きく上回っていた(財産管理能力に疑問符がつき、虚偽申告とも疑われます)
  • 気づかない間にクレジットカードやローンの返済を遅延していた
  • 過去に3ヶ月以上の遅延や債務整理、自己破産などの金融事故(異動情報)があった
  • 申告した勤務先情報と信用情報上の勤務先情報とが整合せず、虚偽申告が発覚した

開示した信用情報にこれらの事象が認められた場合は、少なくとも審査落ちの原因の一つになっていると推測できます。

住宅ローンの審査前に気を付けておくべきこと

デメリットの指摘

ここでは、住宅ローンの審査に少しでも有利になるよう、住宅ローンの審査前に気をつけておくべきポイントを4つ解説します。

住宅ローンの審査前に気をつけておくべきポイント
  • カードローンやクレジットカードの残高を可能な限り返済する
  • カードローンやクレジットカードを解約する
  • 完済証明書を準備する
  • 頭金を多めに準備する

カードローンやクレジットカードの残高を可能な限り返済する

カードローンやクレジットカードの残高をできるだけ減らしておくことで、返済比率を引き下げることができます。

住宅ローン会社は返済比率を重視しているので、審査通過の可能性を高めることにつながります。

カードローンやクレジットカードを解約する

たとえ残高がなかったとしても、利用限度額の範囲内ではキャッシングやショッピングが利用可能です。

そのため、潜在的に返済比率の高い申込者と判断されるおそれがあります。

必要のないカードローンやクレジットカードがあれば、可能な限り解約しておきましょう

完済証明書を準備する

カードローンやクレジットカードで完済したものについては、完済証明書の発行を依頼しておきましょう。

カードローンなどのキャッシング残高は、信用情報上、日次更新とされています。

完済後いつまで経っても残高が残っているという事態は考えづらいですが、クレジットカードなどのショッピング残高については月次更新とされています。

せっかく完済しても「信用情報上は残高が残ったまま」ということも起こり得るため、完済したことの証明として完済証明書を準備しておいた方が安心です。

また、ローン会社の方から完済証明書を提出するよう依頼してくるケースも多いです。

完済証明書が届くまでに1週間ほどはかかります。後で慌てないように、可能であれば事前に取得しておきましょう。

頭金を多めに準備する

頭金を多くすることで住宅ローンの利用金額が減り、返済比率を引き下げることができます。

ただし、住宅取得時は、不動産取得税や不動産登記のための司法書士への報酬など、様々な経費が発生します。

そういった諸経費がかかることも念頭に、無理の生じない範囲でできるだけ多めに頭金を準備しましょう。

カードローンと住宅ローンの違い

家

どちらもその名称に「ローン」という単語を含んだ金融商品ですが、その特徴は異なります。

カードローンと住宅ローンの主な違いは以下の通りです。

ローンの種類カードローン住宅ローン
借入元銀行、消費者金融銀行、住宅ローン専門金融機関(モーゲージバンク)、住宅金融支援機構
目的使途自由住宅購入
担保不要必要(購入した住宅が担保)
融資額小〜中
総量規制対象(一部例外あり)対象外
追加借入限度額の範囲内で何度でも可能不可(返済のみ)
審査期間即日〜1週間2週間〜1ヶ月

カードローンの借入れを、住宅ローンにまとめることは可能?

住宅ローンの利率は融資額の大きさもあって、1%未満〜1%台前半となっています。

これは一般的なカードローンはもちろん、その他のローンと比べても相当低い利率です。

カードローン等のローン借入れを住宅ローンにまとめることができれば、おまとめ分の支払利息を大きく減らすことができます

そこで、カードローン等の借入れを住宅ローンにまとめることが可能か解説します。

住宅ローンへのおまとめは難しい

住宅ローンはあくまで住宅購入が目的のローンです。

住宅ローンでは住宅を担保にとっているので、もし返済が滞っても抵当権を実行することで融資金の回収を図ることができます。

また、ローン利用者としても生活に不可欠な住宅を失うわけにはいかないため、他のローンと比べて返済意欲が高くなります。

住宅ローンはこういった前提もあって低金利が実現されています。

おまとめ住宅ローンを提供している金融機関もある

ただし、住宅ローンと他ローンをおまとめする需要が高いのも事実です。

そのため、ろうきんを中心に、おまとめ住宅ローンを提供している金融機関も存在しています。

例えば近畿ローンの住宅ローンである「住宅プラス500」は、住宅の購入や借り換えの資金に加えて、マイカーローンや教育ローン、現在返済中のローンの借換え費用などを最大500万円まで合算することができます。

もっとも、住宅ローンの本体部分とおまとめ部分とで融資条件が異なっていることも多いので、どういった契約になっているか事前によく確認する必要があります。

カードローン利用者でも住宅ローンの申込みをおすすめできるのはこんな方

最後に、カードローン利用者でも住宅ローンの申込みをおすすめできる方をまとめます。

カードローン利用者でも住宅ローンの申込みをおすすめでき人
  • 利用中のカードローンやクレジットカードの残高を返済できる
  • 不要なカードローンやクレジットカードを解約して整理できる
  • 少なくとも過去5年間で遅延などの金融事故は起こしていない
  • できるだけ頭金を多く用意して返済比率を抑えることができる
  • 勤続年数が3年以上はある

マイホーム購入は人生における一大イベントのひとつですが、住宅ローンを受けられなければなかなか実現することが難しくなります。

カードローンの利用は住宅ローンの審査に影響しますが、住宅ローンを申し込む前の準備次第で十分挽回できることも多いです。

ポイントを押さえた正しい準備をして、夢のマイホーム購入を実現しましょう!