デビットカードは、まとめて後払いするクレジットカードとは違い、即時に口座から利用代金が引き落とされるカードです。
クレジットカードを保有するのが不安な方におすすめですが、数あるデビットカードのなかから選ぶのは難しいですよね。
そこで、おすすめのデビットカードを紹介します。ポイント還元率の高いカードがそろっていますのでぜひ参考にしてくださいね。
選ぶ際の比較ポイント、クレジットカードとの違いについても解説します。
※本記事の価格は全て税込みです。
デビットカードの選び方・比較するポイント
家計管理がしやすく便利なデビットカードですが、種類が多くどう選べばよいか分からないという方も多いのではないでしょうか。
そこで、数あるデビットカードから自分に合った1枚を選ぶ際の比較ポイントについて解説します。
デビットカードを選ぶ際は、以下の点に着目しましょう。
- 年会費
- ポイント還元率
- 国際ブランド
- 銀行のサービス内容
年会費で選ぶ
デビットカードの多くは、年会費永年無料です。保有するのに一切コストがかからないため、カードで家計管理して節約したい、という方にもってこいです。
ただし、一部ゴールドカードやプラチナカードのデビットカードもあります。
ゴールドカードやプラチナカードの場合、ワンランク上のサービスが付帯されている代わりに年会費がかかります。
年会費有料のデビットカードを持つなら、年会費分を取り戻せるかどうかよく検討しましょう。
ポイント還元率で選ぶ
デビットカードを選ぶうえで、必ずチェックしておきたいのがポイント還元率です。
デビットカードは、クレジットカードと比べてポイント還元率が低い傾向にあります。一般的なデビットカードのポイント還元率は0.5%程度です。
クレジットカードのポイント還元率は1.0%以上のものも多く、その点はデビットカードのデメリットだと言えるでしょう。
ただし、近年ポイント還元率が1.0%以上のデビットカードも増えています。
この記事で紹介したデビットカードもポイントが貯まりやすいのが特徴です。
デビットカードを選ぶ際には、なるべくポイント還元率が高いものを選ぶようにしましょう。
なかには特定のお店でポイントアップするデビットカードもあるのでチェックしてみてください。
また、ポイントがいくら貯まりやすくても、使い道がなければムダになってしまいます。
ポイント還元率はもちろんですが、ポイントの使い道についてもチェックしておきましょう。
デビットカードのなかにはキャッシュバックで還元されるものもあります。キャッシュバックならムダになる心配がないのでポイントの管理が面倒という方にもおすすめです。
国際ブランドで選ぶ
VISA・JCB・Mastercardといった国際ブランドで選ぶのも1つの方法です。
国際ブランドの付いたデビットカードはクレジットカードと同様に、それぞれの国際ブランドの加盟店で使えます。
VISA・Mastercardは世界シェアが大きい国際ブランドであり、1枚あると便利です。
JCBは日本での使い勝手が良い国際ブランドとして知られています。
国際ブランドによって年会費なども異なる場合があるのでよくチェックしてくださいね。
また、すでにVISAをもっているならJCBを選ぶといったように、国際ブランドが重ならないように保有すると便利ですよ。
銀行のサービス内容で選ぶ
デビットカードは預金口座と紐づけられたカードであり、発行している銀行のサービスによって特徴が異なります。
そのため、紐づいている銀行でどのようなサービスが受けられるかどうかも大切なポイントです。
デビットカードを保有しているだけで、ATMの手数料や振込手数料が優遇されたり、条件を満たすことでポイントがもらえるサービスを提供している銀行もあります。
決まった銀行で毎月振込をしている方は、その銀行が発行するデビットカードを保有するだけで手数料を節約できるかもしれませんよ。
手数料が無料になる回数は銀行によって異なるので、申し込む前によく検討してくださいね。
そのほか、旅行保険や空港ラウンジサービスといったサービスが付帯しているデビットカードもあります。
2021年のおすすめデビットカード
デビットカードは、現金感覚で使える即時引き落としのカードです。しかし、現金と異なりポイントが貯まるものもあります。
ポイントが貯まりやすいおすすめのデビットカードを早速みていきましょう。
- 楽天銀行デビットカード
- Sony Bank WALLET
- ミライノデビット
- イオン銀行 キャッシュ+デビット
それぞれ詳しく解説するので、自分に合った1枚を選んでください。
楽天銀行デビットカード
楽天銀行デビットカード | ||
---|---|---|
還元率 | 1.0% | |
年会費 | JCB | 無料 |
Mastercard | ||
VISA | 無料〜5,500円 | |
電子マネー | なし | |
国際ブランド | JCB、Mastercard、VISA | |
発行会社 | 楽天銀行株式会社 |
- 年会費無料、ポイント還元率1.0%
- 貯まったポイントをデビットカードの支払いに充当できる
- 3つの国際ブランドから選べる
「楽天銀行デビットカード」は楽天銀行が発行する年会費無料のデビットカードです。
VISA・JCB・Mastercardの3つの国際ブランドに対応しており、用途や持っているカードなどに合わせて選べます。
ポイント還元率が1.0%と高く、楽天が発行するクレジットカードと変わりません。
楽天ポイントをたくさん貯めたいものの、クレジットカードを保有するのは不安、といった方にもおすすめです。
貯まったポイントをデビットカードの支払いに充てられるのも大きな特徴です。1ポイント=1円として50ポイントから使えます。
楽天ポイントはさまざまなサービスで使えるため使い道に困ることはないかと思いますが、貯まったポイントをムダにする心配がないのはうれしいですよね。
楽天デビットカード(JCB)なら、海外ATMでの現地通貨の引き出しでもポイントを貯めることができます。
また、各タッチ決済にも対応しています。世界で使われる規格なので、どこでもスムーズに非接触の決済ができ便利です。
楽天のサービスをよく利用しているなら、ぜひ持っておきたいデビットカードと言えますね。
Sony Bank WALLET
Sony Bank WALLET | |
---|---|
還元率 | 0.5~2.0% |
年会費 | 無料 |
電子マネー | なし |
国際ブランド | VISA |
NFC Pay | VISAのタッチ決済 |
発行会社 | ソニー銀行株式会社 |
- コンビニ・銀行など国内ATM約9万台で使える
- 利用金額の0.5~2.0%まで毎月キャッシュバックされる
- 振込手数料(他行宛て)の無料回数が1回アップ
「Sony Bank WALLET」は、ソニー銀行が発行するデビットカードです。
国内・海外のVISA加盟店で使うことができ、ソニー銀行の口座から即時引き落としされます。
特徴は、毎月の利用金額に応じてキャッシュバックが受けられることです。
通常の還元率は0.5%ですが、ソニー銀行では優遇プログラム「Club S」が導入されており、このステージに応じて還元率が2.0%までアップします。
ステージは、口座残高や投資信託の取引状況などで決まります。
月末残高300万円以上・外貨預金の積み立て購入3万円以上・投資信託積み立てプラン3万円以上のいずれかを満たせば、還元率1.0%のシルバーステージにランクアップできますよ。
また、Sony Bank WALLET会員なら他行への振込手数料の無料回数が1回プラスされます。
通常他行への振込手数料は220円かかるので、振込をよく利用する方にとってはありがたいですよね。
住宅ローンを組む、外国為替証拠金取引を行うなど、あらゆる金融取引をソニー銀行でするとお得度がさらにアップします!
ソニー銀行をメイン口座で使うなら、Sony Bank WALLETの活用がおすすめです。
ミライノデビット
ミライノ デビット | ||
---|---|---|
還元率 | Mastercard一般 | 0.8% |
Mastercardプラチナ | 1.0% | |
VISA | 0.6% | |
年会費 | 無料 ※Mastercardプラチナは11,000円 |
|
電子マネー | なし | |
国際ブランド | Mastercard、VISA | |
NFC Pay | Mastercard | Mastercardタッチ決済 |
VISA | Visaのタッチ決済 | |
発行会社 | 住信SBIネット銀行 株式会社 |
- 年会費無料(プラチナは11,000円)
- ミライノデビットの利用でスマプロランクが上がると手数料優遇が受けられる
- プラチナカードには空港ラウンジサービスや旅行保険、モバイル端末保険などが付帯
「ミライノデビット」は住信SBIネット銀行が発行するデビットカードです。
国際ブランドはVISA・Mastercardの2種類から選ぶことができ、Mastercardは一般カードに加えてプラチナカードもあります。
0.6~1.0%とポイント還元率が比較的高いのが魅力です。カードの種類により還元率が異なるので注意してくださいね。
貯まったスマプロポイントは1ポイント=1円相当で500ポイント以上から現金に交換できるほか、JALマイルにも換えられます。
また、ミライノデビットは住信SBIネット銀行の優遇プログラム「スマートプログラム」の対象サービスです。
利用状況に応じてランクがアップすると住信SBIネット銀行をお得に利用できます。
ランクアップにはさまざまな条件がありますが、ミライノデビットを月に3万円以上利用すればATM利用手数料が月5回まで無料、振込手数料が月3回まで無料になりますよ。
なお、ランク1の場合はATM利用手数料は月2回まで、振込手数料は月1回まで無料です。
さらに、ミライノデビット PLATINUM(Mastercard)なら、デビットカードながらワンランク上のサービスを受けることができます。
ラウンジ・キーや海外・国内旅行傷害保険、モバイル端末保険など手厚い付帯サービスが付いていますよ。
イオン銀行 キャッシュ+デビット
イオン銀行キャッシュ+デビット | |
---|---|
還元率 | 0.5% |
年会費 | 無料 |
電子マネー | WAON |
国際ブランド | JCB |
発行会社 | 株式会社イオン銀行 |
- 「お客さま感謝デー」はイオンでの買い物が5%オフ
- イオングループ対象店舗ならいつでもポイント還元率1.0%
- WAONへのオートチャージでもポイントが貯まる
- 振込手数料優遇などイオン銀行の取引がお得になる
「イオン銀行 キャッシュ+デビット」は、イオン銀行が発行するデビットカードです。
基本のポイント還元率は0.5%と高くないものの、イオングループの対象店舗ならいつでもポイント2倍、1.0%の還元率で貯められます。
WAONへのオートチャージでも200円につき1ポイントのWAONが貯まるので、WAONを利用しているもののクレジットカードは保有したくない、という方にもぴったりです。
毎月20・30日の「お客さま感謝デー」に5%オフになったり、毎月10日の「ありが10デー」にポイント還元率が2.5%になるなど、イオンでの特典が詰まっています。
また、イオン銀行で優遇が受けられるのも特徴です。
例えば、給与口座指定で毎月10WAON・他行宛振込手数料優遇が受けられ、公共料金の支払い1件につき5WAONがもらえます。
イオン銀行 キャッシュ+デビットは年会費無料なので、イオン銀行との取引がある方はもちろん、WAONやイオンをよく利用するなら持って損のないデビットカードだと言えるでしょう。
デビットカードとクレジットカードの比較
デビットカードに興味はあるものの、クレジットカードとの違いがいまいち分からないという方も多いのではないでしょうか。
以下はクレジットカードとデビットカードを比較した表です。
項目 | クレジット | デビット |
---|---|---|
審査 | あり | 基本的には不要 |
年齢制限 | 18歳以上 | 15歳以上 |
年会費 | 無料〜十数万円 | 多くは無料 |
プラスチックカード | 発行 |
|
支払い方法 | 後払い(分割払いも可能) | 即時払い |
利用限度額 | 審査の結果決まる | 口座残高の範囲内 |
使える店・サービス | 店頭・ネット |
|
定期支払い、高速道路の料金もOK | 高速道路は不可、その他対応していない定期支払いがある | |
Apple Pay | ほとんど対応 | 対応しているのはごく僅か |
使用感はほぼ同じ
国際ブランドの付いたデビットカードなら、クレジットカードと同様に世界中の加盟店で利用でき、使用感に差はありません。
ただし、デビットカードは一部定期的な支払いに利用できない場合があります。
インターネットプロバイダー、格安SIMなどは契約できるか事前にチェックしましょう。
なお、買い物の支払いに利用できるキャッシュカード「J-Debit」はさらに用途が限られます。
国際ブランド付きのデビットカードよりも使える店が格段に少ないため注意してくださいね。
支払い方法の違い
大きな違いは、クレジットカードが後払いなのに対して、デビットカードは使ったときに口座からすぐに引き落とされる点です。
クレジットカードは1ヶ月分をまとめて支払うため、請求が予想より多かった、といった経験のある方も多いかもしれません。
デビットカードは口座残高の範囲内でしか使えず、即時に引き落とされるため、使いすぎを防ぐことができます。
現金ではポイントが貯まらないためカードを利用したいものの、クレジットカードを保有するのは不安、という方でも持ちやすくおすすめです。
審査の有無
クレジットカードには審査がありますが、デビットカードは基本的に審査不要で発行できます。
そのため、クレジットカードの審査になかなか通らないといった方でも保有しやすいです。
一般的に15歳以上から発行でき年会費も無料のものが多いので、収入のない学生の方でも作りやすいです。
Apple Pay対応可否
Apple Payを使う人にとって死活問題なのが、ほとんどのデビットカードがApple Payに対応していない点です。Google Payの対応可否についても似たような状況です。
登録できるのは、三菱UFJデビットやみずほ銀行の「Smart Debit」などごく一部です。
今回紹介した4枚も、残念ながらApple Pay・Google Payでは使えません。
ただし、Apple PayのSuicaへデビットカードでチャージすることは可能です。
この裏技を使えば実質デビットカードでApple Payが使えるため、どうしても使いたい方はぜひ活用してください。
デビットカードで賢く家計管理して節約を
この記事で紹介したデビットカードは以下のとおりです。
- 楽天銀行デビットカード
- Sony Bank WALLET
- ミライノデビット
- イオン銀行 キャッシュ+デビット
デビットカードは、レジで提示すると即時に口座から引き落とされ残高の範囲内でしか使えないため、使いすぎを防げるというメリットがあります。
現金感覚で使えるうえにポイントも貯まるので、クレジットカードを保有するのは怖いという方にもおすすめです。
海外のATMで現地通貨を引き出せるので、海外旅行に行く機会の多い方なら1枚持っておきたいものです。
自分に合ったデビットカードで家計を管理して、ポイントを貯めながらうまく節約しましょう!