年会費無料でポイント還元率1.2%のリクルートカードは、電子マネーとの相性がよく、多くのユーザーに重宝されています。
しかし、2018年4月にリクルートカードの電子マネーチャージポイント加算上限が3万円に、2020年3月12日以降はnanacoチャージに新規登録できないという規約変更が行われました。
これによりユーザー間では「サービス改悪!」と話題になっていますが、しっかりと内容を把握してメリットを活かせば、まだまだお得にポイントを獲得できます。
今回の記事では改変の内容と、今後の対応方法について解説します。
- nanacoチャージにリクルートカードを新規登録不可
- すでに登録済みのリクルートカードは継続利用可能
- nanacoチャージ新規登録はセブンカードシリーズのみ可能
- リクルートカードの電子マネーチャージポイントは月3万円分まで

年会費 | 永年無料 | 追加カード | ETCカード/家族カード |
---|---|---|---|
還元率 | 1.2%~ | ポイント | リクルートポイント |
マイル | - | 付帯保険 | 海外旅行/国内旅行/ショッピング |
電子マネー | Suica/楽天Edy | スマホ決済 | Apple Pay/Google Pay |

リクルートカードはnanacoチャージ新規登録不可に改悪
2020年3月12日から、nanacoのクレジットチャージサービスに新規登録できるクレジットカードがセブンカードのみになりました。
nanacoの公式サイトでは下記のように発表されています。
nanacoクレジットチャージサービスにつきまして、2020年3月12日より事前登録(新規登録)対象カードを以下のとおり変更致します。
【事前登録(新規登録)対象カード】
・セブンカード・プラス【一体型・紐付型】
・セブンカード・プラス(ゴールド)【一体型・紐付型】
・セブンカード
・セブンカード(ゴールド)
nanacoはセブン-イレブンなどで利用できるプリペイド式の電子マネーです。そのnanacoに1.2%という高還元率でチャージできるリクルートカードは「nanacoと相性の良いお得なカード」として認知されていました。
しかし、上記のとおり2020年3月12日以降リクルートカードはnanacoチャージに使えなくなりました。
後述していますが、セブンカードシリーズでnanacoチャージをおこなった場合、ポイント還元率は0.5%です。利用によるポイント還元と合わせると1.0%です。
リクルートカードのポイント還元率である1.2%+0.5%=1.7%と比べるとマイナス0.7%となり、nanacoユーザーにとっては改悪と言わざるを得ない状況になりました。
既存の登録カードは引き続き利用可能
これまでも、nanacoチャージができるクレジットカードは年々減ってきていました。
- 2017年11月:楽天カード(JCB)がチャージ不可に
- 2020年2月:ヤフーカードがチャージ不可に
- 2020年3月:リクルートカードがチャージ不可に、新規登録可能なのはセブンカードシリーズのみに
リクルートカードは年会費無料ながらポイント還元率1.2%と最高水準、かつnanacoチャージもできるお得さが話題でした。しかし、今回の規約改定でリクルートカードも新規登録不可となりました。
ただし、2020年3月11日以前にセブンカードシリーズ以外のクレジットカードを登録している方は、引き続き登録しているクレジットカードでチャージできます。
リクルートカードも例外ではありません。2020年3月11日以前に登録済みであれば引き続きnanacoチャージ可能です。
カード有効期限切れ→更新でも継続利用可
すでにリクルートカードや、その他セブンカードシリーズ以外のカードを登録している人が気になるのは、「カードの有効期限が切れて登録情報を更新する場合、nanacoチャージができなくなるのでは…?」という点ですよね。
結論をいうと、すでに登録しているカードの更新によってカードが使えなくなることはないようです!これは朗報ですね。
つまり、2020年3月11日以前にnanacoクレジットチャージにリクルートカードを登録している人は、リクルートカードが更新になっても引き続きnanacoチャージに使えます。
クレジットカードを更新すると、有効期限とセキュリティコード(カード裏面の3桁の数字)が変わります。しかし、カード表面に記載されている16桁のカード番号は変わりません。
カードが更新されたら、nanacoクレジットチャージ設定画面で有効期限とセキュリティ番号を更新するだけ。これで引き続き同じカードをチャージに利用できます。
nanacoチャージに登録できるのはセブンカードのみ
繰り返しになりますが、2020年3月12日以降にnanacoクレジットチャージに新規登録できるカードはセブンカードシリーズのみです。
nanacoには現金でもチャージすることができますが、現金チャージではチャージに対するポイントが獲得できません。
少しでもお得にnanacoを使うなら、セブンカードシリーズを活用するのがおすすめです。
セブンカードシリーズの年会費・チャージ還元率
登録できるセブンカードシリーズ4枚と、それぞれの年会費やnanacoチャージ時のポイント還元率は下記のとおりです。
カード名 | 年会費 | nanacoチャージポイント |
---|---|---|
セブンカード・プラス | 無料 | 0.5% |
セブンカード・プラス(ゴールド) | 無料 | |
セブンカード | 500円 ※前年度5万円以上の利用で無料 |
|
セブンカード(ゴールド) | 無料 |
上記のとおり、セブンカードシリーズでnanacoにチャージすると0.5%(200円ごとに1ポイント)のポイントがもらえます。
このうち「セブンカード」は新規募集を終了しており、「セブンカード・プラスゴールド」と「セブンカード(ゴールド)」はインビテーション(招待)制です。
そのため、もし新規でセブンカードシリーズを発行する場合は必然的に「セブンカード・プラス」を選ぶことになります。
nanacoチャージに利用するクレジットカードがほしいなら、セブンカード・プラスを発行しましょう。
以前はセブンカード・プラスの年会費は有料でしたが、段階的に年会費が下がり、2020年7月現在は年会費無料で発行できます。
nanacoを頻繁に使うなら、セブンカード・プラスでチャージするのがおすすめです。現金チャージでは得られないポイントが返ってきます。
参考:nanaco利用による還元率は0.5%
nanacoは、チャージだけでなく利用によるポイント還元もあります。利用によるポイント還元率は、0.5%(200円につき1ポイント)。
nanaco利用でポイントが貯まるのは以下の店舗です。
- セブン-イレブン
- イトーヨーカドー
- 西武・そごう
- ヨークマート・ヨークフーズ・ヨークベニマル
- デニーズ
- アカチャンホンポ
- ポッポ
- ツルハグループ
- 薬王堂
さらに、対象商品をnanacoで購入した場合、ボーナスポイントを得られる場合もあります。
nanaco利用によるポイント還元は、チャージ方法にかかわらず受けられるので安心してくださいね。
リクルートカードの電子マネーチャージポイント上限に注意
ここからはリクルートカードで電子マネーにするときに注意するべき、“ポイント加算上限”について解説します。
リクルートカードでチャージできる電子マネー
リクルートカードは、下記のようにカードブランドによってチャージできる電子マネーが異なります。
カードブランド | チャージ可能な電子マネー |
---|---|
JCB | ・nanaco(新規登録不可) ・モバイルSuica |
VISA/Mastercard | ・nanaco(新規登録不可) ・楽天Edy ・モバイルSuica ・SMART ICOCA |
ここまで解説したとおり、2020年3月11日以前にnanacoクレジットチャージに登録していた方であれば引き続きチャージができ、1.2%分のポイントを得られます。
その他、nanaco以外の電子マネーにもリクルートカードを使ってチャージすることができます。
ここで注意するべき点は、2018年4月16日から実施されたリクルートカードの規約改変です。
ポイント加算上限は月に3万円分まで
2020年7月現在、リクルートカードで電子マネーにチャージした場合、ポイント加算対象となるチャージ額はひと月に3万円が上限となっています。
2018年4月16日(月)より、以下の対象となる電子マネーチャージご利用分については、ご利用金額の合算で月間30,000円までがポイント加算の対象となります。 合算で30,001円以上のご利用分はポイント加算の対象外となります。
なお、ご利用金額の対象はそれぞれの電子マネーの合計金額ではなく、すべての電子マネーの合算金額です。
そのため、たとえすでにnanacoクレジットチャージにリクルートカードを登録している方でも、ひと月の間にnanacoにチャージしてポイントを得られるのは3万円分までです。
還元されるポイント数でいうと、3万円×1.2%=360ポイントが上限ということになります。
これはnanacoだけではなく、リクルートカードでチャージできる電子マネーすべてが対象です。
また、上限はひとつの電子マネーへのチャージ額ではなく、すべての電子マネーへのチャージ額を合算した金額です。
たとえば、ひと月に「nanacoに3万円分、モバイルSuicaに3万円分の合計6万円」をチャージをした場合でも、得られるポイントは360ポイント。3万円を超える部分はポイント加算の対象外になります。
対応策としては、もし1ヶ月間の電子マネーへのチャージが3万円を超える場合、「3万円分まではリクルートカードで、3万円を超えた場合は別のクレジットカードでチャージ」といった工夫をすると、ポイントを取りこぼすことがなくなります。
リクルートカード2枚持ちで隙なし!
リクルートカードの電子マネーチャージによるポイント加算上限は紹介したとおりひと月3万円まですが、これはリクルートカード1枚に対する上限です。
リクルートカードはJCB、VISA、Mastercardの3種類の国際ブランドから選べます。発行元はそれぞれ下記のとおりです。
- JCB:株式会社ジェーシービー
- VISA:三菱UFJニコス株式会社
- Mastercard:三菱UFJニコス株式会社
同じ発行元のVISA、Mastercardの2枚持ちはできませんが、下記のカードブランドの組合せなら、リクルートカードの2枚持ちが可能です。
- JCB+VISA
- JCB+Mastercard
2枚持ちの最大のメリットは、電子マネーのチャージで得られるポイント上限がそれぞれ3万円分ずつ、合計6万円分になる点です。
また、JCBブランドだと対応できない楽天Edy・SMART ICOCAのチャージもカバーできます。
国内では加盟店数の多いJCBですが、海外ではVISA・Mastercardの加盟店数に遠く及びません。利用する場所が広がるのもメリットです。
リクルートカードであらゆる電子マネーチャージしたい、またチャージ額が1ヶ月あたり3万円を超えるなら、2枚持ちもおすすめです。
改悪でもまだまだリクルートカードはお得
内容をまとめると下記のとおりです。
- リクルートカードはnanacoチャージに新規登録不可
- すでに登録済みのリクルートカードは継続利用可能
- 新規登録はセブンカードシリーズのみ可能に
- リクルートカードの電子マネーチャージに対するポイント付与は月3万円分まで
大幅な改悪が加えられた気がしてしまいますが、「これまでがお得すぎた」と考えることもできます。
nanacoクレジットチャージにリクルートカードを新規登録できなくなったのは残念ですが、年会費無料のセブンカード・プラスを登録すればポイントの二重取りが可能です。
また、リクルートカードはモバイルSuicaや楽天Edyへのチャージで1.2%のポイントを得られる魅力ある1枚です。年会費もかからないので持っていて損することはなく、まだまだ活用の価値はあります。
リクルートカードで電子マネーをお得に使いましょう!