ANA JCBカードはJCBとANAが提携して発行しているクレジットカードです。
Oki DokiランドやANAカードマイルプラスなど、JCBとANAの両方の特典を利用してANAマイルを効率よく貯められます。
本記事ではANA JCBカードの特徴やメリット・デメリット、さらに審査基準まで徹底的に解説しました。
出来るだけコストをかけずにANAマイルを貯めたい人、飛行機に乗らずにマイルを貯めたい陸マイラーの人、必見です。
- ANAマイルが貯まる
- 一般カードながら海外旅行傷害保険が自動付帯
- ANAカードで唯一ANA QUICPay+nanacoを作れる
- ANAカードの特典が使える
- JCBの特典・サービスも使える
※本記事の価格は全て税込みです。
ANA JCBカードの特徴・基礎知識
最初に、ANA JCBカードの特徴と基本情報をチェックしましょう。
ANA JCBカード | ||
---|---|---|
還元率 | ポイント | 0.5%~1.0% |
マイル | 0.5%~2.0% | |
年会費 | 初年度 | 無料 |
2年目以降 | 2,200円 | |
家族カード | 1,100円 ※初年度無料(本会員と同時入会の場合に限り) |
|
旅行保険 | 海外 | 最高1,000万円(自動付帯) |
国内 | なし | |
ETCカード | 発行手数料 | 無料 |
年会費 | ||
電子マネー | QUICPay、楽天Edy、nanaco、PiTaPa | |
国際ブランド | JCB | |
発行会社 | 株式会社ジェーシービー | |
発行期間 | 最短3営業日 |
ANAカードはVISAやアメリカン・エキスプレスなど複数の国際ブランドから発行されています。
そのうち、ANA JCBカードはJCBから発行されているANAカードです。
JCBの特典とANAマイレージクラブ会員向けの特典の両方を利用できます。
とくにコストを抑えてANAマイルを貯めたい人におすすめの1枚です。
ANA JCBカードの優待特典・メリット
ANA JCBカードの優待特典・メリットは以下の5つです。
- ANAマイルが貯まる
- 一般カードながら海外旅行傷害保険が自動付帯
- ANAカードで唯一ANA QUICPay+nanacoを作れる
- ANAカードの特典が使える
- JCBの特典・サービスも使える
ANAマイルが貯まる
ANA JCBカードを使うとANAマイルを貯められます。
他のJCBカードでもマイルは貯められますが、ANAと提携しているANA JCBカードはよりマイルが貯めやすいです。
ANA JCBカードを使うと1,000円につき1ポイントのOki Dokiポイントが貯まります。
貯まったOki Dokiポイントは「ANA マイル移行サービス」を利用することでANAマイルと交換可能です。
マイル移行サービスには2つの移行方法があります。
- マイル自動移行コース:毎月自動でポイントをマイルに変換する
- マルチポイントコース:ポイントを任意のタイミングでマイルに交換する
マイル自動移行コースは貯まったポイントが毎月自動でマイルに変換されます。自分で移行する手間が省けるのがメリットです。
一方、マルチポイントコースは任意のタイミングでマイルに交換します。マイル以外の商品やポイントにも交換したい人におすすめです。
さらにそれぞれの移行方法に2つのコースが用意されています。
- 5マイルコース:1ポイント→5マイル(還元率は0.5%)
- 10マイルコース:1ポイント→10マイル(還元率は1.0%)
5マイルコースは0.5%、10マイルコースなら1.0%の還元率でマイルと交換できます。
基本的には10マイルコースのほうがお得ですが、10マイルコースを利用するには年間5,500円の移行手数料がかかります。
5マイルコースにする場合は「マイル自動移行コース」で変換するのがおすすめです。毎月自動でマイルに交換してくれるので手間がかかりません。
一方、10マイルコースを利用するなら「マルチポイントコース」での交換がおすすめです。
というのも、年間5,500円の移行手数料はマイルへの交換をしなかった場合は請求されません。
つまり、2年に1度のタイミングでまとめてマイルに移行すれば手数料を毎年払わなくて済み、実質半額の2,750円になります。
ただしOki Dokiポイントの有効期限は獲得月から2年です。うっかり期限切れにならないよう注意してください。
JCBスターメンバーズでマイル還元率は最大1.06%
JCBスターメンバーズはJCBカードの年間利用額が一定金額を超えると翌年に追加でボーナスポイントがもらえるようになるサービスです。
登録や手続きは不要で、条件さえ満たせば適用されます。
メンバーランクはJCBカードの種類によって異なり、ANA JCBカードの場合は以下の通りです。
期間中の利用合計金 | メンバーランク名称 | ボーナスポイント |
---|---|---|
100万円以上 | スターα | 20% |
50万円以上 | スターβ | 10% |
年間100万円以上使うと「スターα」になり、翌年は通常ポイントに加えてボーナスポイントが20%貯まります。
通常のポイント還元率は1,000円につき1ポイントですが、ボーナスポイントを含めると1,000円ごとに1.2ポイント貯まる計算です。
ただし、ボーナスポイントをANAマイルに交換する際は1ポイント=3マイルのレートになります。
通常ポイントのように1ポイント5マイルまたは10マイルのレートで交換することはできません。
また、通常ポイントは1ポイント以上1円単位で交換できますが、ボーナスポイントは500ポイント以上1ポイント単位で交換可能です。
したがって、JCBスターメンバーズによるポイントアップを含めたマイル還元率はスターβなら1.03%、スターαなら1.06%となります。
Oki Dokiランド経由でポイント還元率アップ
Oki DokiランドはJCBが運営するポイント優待サイトです。
ネットショッピングを利用する際、Oki Dokiランドを経由するとポイント還元率がアップします。
主な対象サイトと還元率は以下の通りです。
- Amazon:ポイント2倍
- 楽天市場:ポイント2倍
- Yahoo!ショッピング:ポイント2倍
- ビックカメラ.com:ポイント4倍
- イトーヨーカドーネット通販:ポイント2倍
- セブンネットショッピング:ポイント3倍
Amazonや楽天市場など、大手ネットショッピングは一通り網羅されています。
ポイント還元率はサイトによって異なりますが、いずれも2~4倍になるためお得です。
中にはポイントが10倍以上になるサイトもあります。
ただし、Oki Dokiランドでもらえるポイントは通常のポイントとは違うボーナスポイントです。
例えばAmazonの場合、通常なら1,000円で1ポイントですがOki Dokiランドを経由するとボーナスポイントが+1ポイント付きます。
通常ポイントが2倍になるわけではない点に注意が必要です。
貯まったボーナスポイントはJCBスターメンバーズの時と同じく1ポイント=3マイルのレートでANAマイルと交換可能です。
1ポイント5マイルまたは10マイルのレートで交換できる通常ポイントよりマイル還元率は劣ります。
交換単位が500ポイント以上1ポイント単位なのもスターメンバーズの時と同じです。
通常ポイントよりやや扱いづらいと言えます。
それでもポイント2倍のサイトなら、10マイルコースと合わせてマイル還元率は実質1.3%と高水準です。
ネットショッピングを頻繁に使う人は、Oki Dokiランドを利用することでマイルをザクザク貯められますよ。
ANAマイレージモール経由でマイルが貯まる
ANA JCBカード利用者はANAの優待サイトである「ANAマイレージモール」も利用できます。
仕組みはさきほどのOki Dokiランドとほぼ同じですが、ANAマイレージモールでは直接マイルを貯めることが可能です。
ポイントからマイルに交換する手間が省けます。
主な対象サイトとマイル還元率は以下の通りです。
- 楽天市場:200円で1マイル(0.5%)
- Yahoo!ショッピング:300円で1マイル(0.33%)
- じゃらんnet:200円で1マイル(0.5%)
- Apple公式サイト:200円で1マイル(0.5%)
- ビックカメラ:300円で1マイル(0.33%)
ANAマイレージモールも大手通販サイトをはじめ、数多くのサイトが対象になっています。
Oki DokiランドよりもANAマイレージモールのほうがマイル還元率は高いことが多いです。
両方のサービスの対象になっているサイトについては、比較してよりお得なほうを利用してください。
ただし、ネット通販大手であるAmazonはANAマイレージモールにはありません。
Amazonで買い物をするとき、マイルをより貯めたいならOki Dokiランドを経由する必要があります。
モバイルプラスでEdy利用時のマイル還元率が1.5%
ANAマイレージクラブモバイルプラスは月額300円で以下のような会員限定特典を受けられるサービスです。
- 楽天Edy利用時のマイル還元率が1.5%にアップ
- ANAマイルからANA SKYコインへの交換レートが最大1.5倍にアップ
- 「特典航空券」と「いっしょにマイル割」の先行予約
- 海外WiFiレンタルのレンタル料が毎月1回、1日分無料
ANA JCBカードは電子マネー「楽天Edy」を利用できます。
楽天Edyで料金を支払うと200円につき1マイルが貯まるので、マイル還元率は0.5%になります。
これなら楽天Edyを使うより、カード決済をしOki Dokiポイントを貯めるほうがお得です。
しかし、ANAマイレージクラブモバイルプラスに加入すると楽天Edy利用時のマイル還元率が1.5%にアップします。
Oki DokiポイントからANAマイルに交換する場合は1.0%なので、楽天Edy利用のほうがお得ですね。
ただし、ANAマイレージクラブモバイルプラスに加入できるのは大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)のスマホを利用している人に限られます。
大手キャリア以外の格安スマホを利用している場合は加入できません。
ボーナスマイルがお得
ANA JCBカードでは以下のボーナスマイルがもらえます。
- 入会時に1,000マイル
- 毎年の継続時に1,000マイル
- 搭乗ボーナスマイルが10%
ANA JCBカードの入会および継続時に1,000マイルもらえます。所有しているだけでマイルがもらえるのはお得ですね。
さらに搭乗ボーナスにより、飛行機搭乗時にもらえるフライトマイルが10%増量します。
ANAの飛行機はもちろん、ANAが加盟している「スターアライアンス」の他の航空会社もボーナスの対象です。
エアカナダやアシアナ航空、ユナイテッド航空などを使う人もANAマイルをざくざく貯められます。
ANAカードマイルプラス加盟店なら追加でマイルが貯まる
ANAカードマイルプラスは加盟店でANAカードを利用すると、カードのポイントとは別にマイルが貯まるサービスです。
ANA JCBカードの場合はANAカードマイルプラス加盟店で利用するとOki Dokiポイントに加えて100円または200円につき1マイルが貯まります。
100円につき1マイル貯まるお店の場合、マイル還元率は実質2.0%です。
普段ANAの飛行機にあまり乗らない人でも、対象店舗が近くにあれば効率よくマイルを貯められます。
主な対象店舗は以下の通りです。
- セブン-イレブン
- マツモトキヨシ
- TSUTAYA
- ヤマダ電機LABI
- 出光興産
- ENEOS
- 東京無線タクシー
- 阪神・阪急百貨店
ANAカードマイルプラスの特典を受けるためにはANA JCBカードで決済してください。
ANA JCBカードはQUICPayに対応していますが、QUICPayで支払った場合は原則対象外です。
ただし、セブン-イレブンやENEOS、東京無線タクシーなど一部の加盟店はQUICPayで支払っても対象になります。
対象店舗の詳細については「ANAマイレージクラブ」でチェックしてください。
一般カードながら海外旅行傷害保険が自動付帯
ANA JCBカードは海外旅行傷害保険が自動付帯されるのもメリットです。
利用付帯ではないため、ANA JCBカードを持っているだけで適用されます。
補償内容は以下の通りです。
- 傷害による死亡:1,000万円
- 傷害による後遺障害:40~1,000万円
- 救援者費用(年間):100万円
ゴールド以上のカードと比べると補償限度額は低いですし、傷害・疾病治療費用や賠償責任などは補償してくれません。
それでも一般カードで海外旅行傷害保険が自動付帯するのは珍しいです。
また、国内線の飛行機利用中にケガをした場合に補償される「国内航空傷害保険」もついています。
- 傷害による死亡:1,000万円
- 傷害による後遺障害:40~1,000万円
航空会社と提携したANA JCBカードならではの保険ですね。
国内航空傷害保険も自動付帯なので、持っているだけで適用されます。
ANA QUICPay+nanacoを作れる
ANA JCBカード利用者はキーホルダー型の電子マネー「ANA QUICPay+nanaco」を作ることが可能です。
ANA QUICPay+nanacoは以下の3つの機能が1つになっています。
- QUICPay
- nanaco
- スキップサービス
QUICPayとnanacoの2種類の電子マネーを搭載しています。キーホルダーをかざすだけでコンビニやスーパーで買い物が可能です。
さらにANAの国内線に乗る際に保安検査場まで直接進める「スキップサービス」も利用できます。
搭乗手続きは不要で、保安検査場の読み取り機にキーホルダーをタッチするだけでスムーズに飛行機に乗ることが可能です。
ANA QUICPay+nanacoはJCBブランドのANAカード限定で作ることができます。
VISAやアメリカン・エキスプレスなど、他のブランドのANAカードにはない特典です。
ANA QUICPay+nanacoはANA JCBカードと同時または後から追加で申し込むことで入手できます。
ANAカードの特典も使える
ANA JCBカードでは以下のANAカードの特典が使えます。
- ビジネスきっぷを利用できる
- ANAの機内販売が10%引き
- ANAグループの店舗や提携ホテルなどで5%引き
ビジネスきっぷを利用できる
ANA JCBカード保有者は「ビジネスきっぷ」を購入できます。
ビジネスきっぷは搭乗日当日まで何度でも無料で変更できるのが特徴です。
当日中の予約もできるので、急な出張や予定変更の際も安心して飛行機に乗ることができます。
さらに運賃も通常の切符より安いです。
ビジネスきっぷはANAウェブサイト、ANA予約・案内センター、ANA国内線空港カウンターのいずれかでのみ予約できます。
また、支払い方法は搭乗者名義のANAカードのみ利用可能です。
ANAの機内販売が10%引き
ANA JCBカードをANAの機内販売(国内線・国際線問わず)で利用すると代金が10%割引されます。
しかもANAの機内販売はANAカードマイルプラスの対象です。代金が10%割引され、さらに100円につき1マイルが追加で貯まります。
例えば3,000円の買い物をした場合は料金が10%引きの2,700円となるうえ、27マイル獲得可能です。
この場合、さらにOki Dokiポイントも2ポイント貯まります。
ただし、10%割引を受けるためには1,000円以上の商品をANAカードで料金を支払わないといけません。
1,000円未満の商品を買う場合や、ANAカード以外で支払う場合は10%割引を受けられないので要注意です。
ANAグループの店舗や提携ホテルなどで5%引き
ANA JCBカードを以下のお店・サービスで利用すると代金が5%割引されます。
- 空港内店舗「ANA FESTA」
- ANAグループ空港内免税店
- ショッピングサイト「ANAショッピング A-style」
- IHG・ANA・ホテルズグループの料金
ANAショッピング A-styleではANA JCBカードで決済することで5%引きの特典を受けられます。
ANA FESTAおよび空港内免税店では買い物の際にANA JCBカードを提示するだけでOKです。
ただ、ANA FESTAや空港内免税店はANAカードマイルプラスの対象店舗なので、ANAカードで支払うとマイルも追加で貯まります。
特別な理由がなければANA JCBカードで支払うのがおすすめです。
IHG ANAホテルについては予約時にカード会員であることを伝えたうえで、チェックイン時にカードを提示してください。
JCBの特典・サービスも使える
ANA JCBカードはJCBが発行しているので、以下のJCBのサービスも利用可能です。
- チケットJCB
- JCBプラザ
- たびらば
- 空港宅配優待サービス
チケットJCB
コンサートや演劇といったイベントのチケットをオンラインで予約できるサービスです。
JCBカード会員だけの先行受付や割引チケット、貸切公演も用意されています。
チケットJCBを利用するためには会員登録が必要です。
公式サイトにアクセスし、会員登録をしてください。
チケットJCBで利用できる支払いはJCBカードのみです。他のクレジットカードや銀行振込などはできません。
JCBプラザ
JCBプラザは海外に設置されているサポート窓口です。
ロサンゼルスやニューヨーク、ロンドンなど世界32都市に設置されています。
現地の観光情報の案内やホテル・レストランの予約、カード紛失時のサポートといったサービスを日本語で受けることが可能です。
予約は不要で、ANA JCBカードを持って窓口に行けばサービスを受けられます。
なお、一部の都市ではより贅沢なサービスを受けられる「JCBプラザ ラウンジ」が設置されています。
JCBプラザ ラウンジ専用サービスは以下の通りです。
- インターネット、プリントアウト無料サービス
- 日本語の新聞、雑誌の閲覧
- 現地ガイドブック、情報誌の閲覧
- ドリンクサービス
- マッサージ機
- レンタル傘サービス
- お荷物の当日中一時預かりサービス
JCBプラザ ラウンジを活用すれば、海外旅行がより楽しくなりますね。
たびらば
たびらばはJCB会員が利用できる海外旅行情報サイトです。
海外旅行がより楽しくなる、便利なサービスを利用できます。
- 現地スタッフのおすすめ情報の紹介
- JCBの優待が使えるお店をチェック
- WEB上で人気のレストランを予約
- 気になるお店を集めて自分だけのガイドブックを作成
たびらばはカナダやアメリカ、ハワイ、イギリスなど世界25の国と地域に対応しています。
対象の国に旅行に行く際は、事前にたびらばでお得な情報をチェックしてみてください。
空港宅配優待サービス
海外旅行の際に空港と指定場所の間で手荷物を宅配してくれる「空港宅配サービス」を15%引きで利用できます。
対象となる運送業者は以下の通りです。
対象の宅配業者 | 対象空港 | 対応カウンター |
---|---|---|
QLライナー | 成田国際空港 | QLライナーカウンター |
羽田空港(第3ターミナル) | ANA手荷物宅配カウンター | |
JAL ABC | 成田国際空港 | JAL ABCカウンター |
羽田空港(第2・第3ターミナル) | ||
中部国際空港 | ||
関西国際空港 |
各カウンターで荷物の受け取りまたは預かり時にANA JCBカードで料金を支払うと割引が適用されます。
ただしQLライナーはクーポン画面を支払い時に提示しないといけません。
事前に準備しておきましょう。
ANA JCBカードのデメリット
ANA JCBカードのデメリットは以下の通りです。
- 国内旅行傷害保険や空港ラウンジ優待はなし
- VISAやMastercardと比べると海外で使えるお店が少ない
国内旅行傷害保険や空港ラウンジ優待はなし
ANA JCBカードには国内旅行傷害保険がついていません。
国内航空傷害保険は国内線の飛行機内でのケガに対してのみ補償されます。
宿泊先や飛行機以外の公共交通機関などでケガをしたり病気にかかったりした場合は対象外です。
また、ANA JCBカードでは空港ラウンジ優待もありません。
そもそも一般カードで空港ラウンジが使えるカードは少ないです。反対にゴールド以上のカードなら基本的には空港ラウンジが使えます。
ゴールド以上のカードなら国内旅行傷害保険も付帯していることがほとんどです。
頻繁に国内旅行をする人や空港ラウンジを利用したい人は、ゴールド以上のカードを検討しましょう。
VISAやMastercardより海外で使えるお店が少ない
ANA JCBカードは海外で使えるお店が限られているのもデメリットです。
JCBは日本の国際ブランドなので、日本国内であれば幅広い場所で使えます。
一方、海外の場合はVISAやMastercardと比べると使えるお店が少ないです。
海外旅行に行く際はVISAまたはMastercardのクレジットカードも併用しましょう。
ANA JCBカードの年会費
ANA JCBカードの年会費は初年度無料、2年目以降は2,200円です。
年会費有料のANAカードの中ではもっとも安い料金設定となっています。コストをあまりかけずにANAマイルを貯めたい人におすすめです。
ただし、10マイルコースを利用する場合は年間5,500円の移行手数料がかかるため、毎年マイル移行する場合の年会費は実質7,700円です。
移行手数料はマイルを移行した場合のみかかるので、2年に一度まとめて移行することで年会費は実質4,950円に抑えられます。
一般カードで年会費4,950円と考えるとやや高いですが、マイルがザクザク貯まるため元を取ることは可能です。
ANA JCBカードの審査
ANA JCBカードを作るためにはJCBの審査に通る必要があります。
JCBが発行しているクレジットカードは他の一般カードと比べて審査難易度がやや高いです。
しっかりと審査基準や通るためのコツを把握してから審査に臨みましょう。
ANA JCBカードの申込対象と審査基準
ANA JCBカードの申込対象は「18歳以上(学生不可)で、本人または配偶者に安定継続収入のある人」です。
クレジットカードの申込対象としては一般的ですね。これ以外の審査基準について、JCBからは公表されていません。
ただ、ネット上の口コミなどから推察するとANA JCBカードの審査では以下の2つの項目が重視されている可能性が高いです。
- 職業
- クレヒス
申込対象に「安定継続収入のある人」と記載されている通り、ANA JCBカードの審査では収入の安定性が重要です。
会社員や公務員(およびその配偶者)は収入が安定していると判断され、審査はすぐに完了すると言われています。
一方、自営業者やフリーランス、フリーターなどは審査に通過しにくいです。
通過するとしても、会社員や公務員と比べると時間がかかる傾向にあります。
職業と同じく重視されるのがクレヒス(クレジットヒストリー)です。
クレヒスとは個人の信用情報のこと。現在利用しているクレジットカードやローンの内容、過去の借り入れ状況や延滞情報などがクレヒスです。
過去に他のクレジットカードやローンの滞納や延滞をしていると、その情報がクレヒスに載ってしまいます。
つまり、過去に滞納や延滞をしているとANA JCBカードの審査に通りにくくなる可能性が高いです。
ANA JCBカードの審査に通るコツ
ANA JCBカードの審査に通るためのコツは以下の4つです。
- キャッシング枠を0にする
- 複数のカードを短期間に申し込まない
- 他のカードでクレヒスを積む
- 在籍確認の電話に必ず出る
キャッシング枠を0にする
ANA JCBカードの審査に通る確率を上げたい人は、申し込み時にキャッシング枠を0にしましょう。
キャッシングとはクレジットカード会社からお金を借り入れることです。借り入れられる金額の限度額をキャッシング枠と言います。
対して、通常のショッピングに利用できる金額の限度額がショッピング枠です。
ショッピング枠とキャッシング枠は別々に審査が行われます。
キャッシング枠を0にして申し込むとキャッシング枠の審査がないため、審査に通る可能性を高くすることが可能です。
キャッシング枠はカード取得後に追加で申し込むこともできます。
とにかく審査をクリアしたい、という人はキャッシング枠を0にするのがおすすめです。
審査に通る自信がある人はキャッシング枠を設けて申し込んでむのもありです。
複数のカードを短期間に申し込まない
ANA JCBカードに限らず、クレジットカードに申し込む際は多重申し込みを避けましょう。
多重申し込みとは短い期間にたくさんのクレジットカードを申し込むことです。
短期間に複数のカードを申し込むと「キャンペーン目当てではないか」「よほどお金に困っているのか」と疑われてしまいます。
もし他のカードを作った場合は最低でも1ヶ月は空けてからANA JCBカードを申し込んでください。
他のカードでクレヒスを積む
これまでにあまりクレジットカードを使ってこなかった人は、他のカードでクレヒスを積んでからANA JCBカードを申し込みましょう。
クレジットカードを一度も使ったことがない人をスーパーホワイトと言います。
スーパーホワイトの人はカードを使った実績がないため、審査に通りにくいです。年齢が高くなれば高くなるほど、その傾向は高くなります。
20代ならクレジットカードを使ったことがなくても珍しくないですが、30代や40代になってもクレジットカードの利用実績がないと「何らかの理由でカードが持てなかったのではないか?」と思われてしまいます。
そういったスーパーホワイトの人がいきなりANA JCBカードを申し込んでも審査に通らないかもしれません。
スーパーホワイトの人でも発行しやすい他のクレジットカードでクレヒスを積んでからANA JCBカードを申し込むのがおすすめです。
クレジットカードは発行元によってざっくりと以下のように分類できます。
種類 | 発行元 | 代表的なカード |
---|---|---|
銀行系 | 銀行・銀行関連金融機関 | 三井住友カード、みずほマイレージクラブカード等 |
交通系 | 鉄道・航空会社等 | ビューカード、ANAカード等 |
信販系 | 信販会社 | オリコカード、ライフカード等 |
流通系 | 百貨店・スーパーマーケット等 | イオンカード、セブンカード等 |
メーカー系 | メーカー等一般企業 | トヨタファイナンス、出光カード等 |
ANA JCBカードは交通系に分類され、銀行系に次いでカードの難易度が高いです。
一方、オリコカードやライフカードなどの「信販系カード」はスーパーホワイトでも作れる可能性があります。
そのため、信販系のカードを作り、クレヒスを築いてからANA JCBカードを申し込むのもおすすめです。
しかし、当然他のカードで延滞や滞納をしてクレヒスに傷がつくと余計に審査に通らなくなります。延滞や滞納は絶対にしないよう心掛け、良好なクレヒスを積んでください。
在籍確認の電話に必ず出る
ANA JCBカードの審査では在籍確認の電話がかかってくることがあります。
とくにフリーランスや自営業の人は在籍確認の電話がかかってくる可能性が高いです。
在籍確認の電話に出ないと、審査がそこから進みません。ずっと電話に出ないでいると、そのまま審査に落ちてしまいます。
在籍確認の電話がかかってきたら必ず出てください。もし出られなかったら、速やかに折り返し電話をかけましょう。
ちなみに在籍確認の電話は必ずかかってくるわけではありません。在籍確認の電話なしで審査に通ったケースも多いようです。
他の国際ブランドのANA一般カードとの違い
ANA一般カードはJCB以外にVISA/Mastecardおよびアメリカン・エキスプレスからも発行されています。
同じANA一般カードですが、いったいどのような違いがあるのでしょうか。
ANA JCBカードとANA VISA/マスターの違い
まずはANA JCBカードと三井住友が発行している「ANA VISA/マスターカード」を比較してみましょう。
項目 | ANA JCBカード | ANA VISA/マスターカード |
---|---|---|
年会費 | 初年度:無料 2年目以降:2,200円 | 初年度:無料 2年目以降:2,200円 (条件を満たすと2年目以降も割引) |
マイル還元率 | 0.5~1.5% | 0.5~1.5% |
10マイルコース移行手数料 | 5,500円 | 6,600円 |
電子マネー | 楽天Edy、QUICPay | 楽天Edy、iD |
国際ブランド | JCB | VISA、Mastercard |
年会費はどちらも2,200円です。ただし、ANA VISA/マスターは条件を満たすと年会費が1,127円まで下がります。
- WEB明細書サービス利用:1,650円(550円の割引)
- マイ・ペイすリボ申し込み+リボ払い利用:1,127円(1,073円の割引)
リボ払いを利用すれば年会費がほぼ半額になります。
ただし、リボ払いは手数料がかかるため利用せず、実際にはWEB明細書サービス利用による割引だけを受ける人が多いでしょう。
この場合、ANA JCBカードとの年会費の差は550円。
しかし、10マイルコース以降手数料は、ANA JCBカードのほうがANA VISA/マスターより1,000円安いという大きな違いがあります。
仮に10マイルコースに毎年申し込むなら年会費の差はほとんどなく、むしろANA JCBカードのほうが500円ほど安くなります。
その他国際ブランドや電子マネーなどに相違点がありますが、大きな違いはありません。
ANA JCBカードとANAアメックスの違い
続いてはANA JCBカードをアメリカン・エキスプレスが発行している「ANAアメリカン・エキスプレス・カード(以下ANAアメックス)」と比較してみます。
項目 | ANA JCBカード | ANAアメリカン・エキスプレス・カード |
---|---|---|
年会費 | 初年度:無料 2年目以降:2,200円 | 7,700円 |
マイル還元率 | 0.5~1.5% | 0.5~2.5% |
10マイルコース移行手数料 | 5,500円 | 6,600円 |
海外旅行傷害保険 | 最高1,000万円(自動付帯) | 最高3,000万円(利用付帯) |
国内旅行傷害保険 | なし | 最高2,000万円(利用付帯) |
空港ラウンジ | 利用不可 | 国内外29空港 |
国際ブランド | JCB | アメリカン・エキスプレス |
もっとも異なるのは年会費です。ANAアメックスは7,700円とANA JCBカードの3倍以上で、初年度無料もありません。
10マイルコースの場合は移行手数料もかかるため、年会費は実質14,300円とゴールドカード並みです。
その代わりに国内・海外旅行傷害保険や空港ラウンジ無料などアメックスならではの手厚い付帯サービスを利用できるのが特徴です。
同じANA一般カードですが、サービス内容はANAアメックスのほうが上です。
頻繁に国内旅行に行く人や空港ラウンジを使いたい人は、高い年会費を払ってでもANAアメックスを使う価値があります。
しかし、年会費の安さを考えるとANA JCBカードのほうがコスパは良いです。
コストをかけずにマイルを貯めたい陸マイラーはANA JCBカードを利用しましょう。
ANA JCBカードがおすすめなのはこんな方
ANA JCBカードは以下のような人におすすめです。
- なるべくコストをかけずにANAマイルを貯めたい人
- 飛行機自体はそこまで乗らならい陸マイラー
ANA JCBカードは年会費が初年度無料、2年目以降も2,200円と安いです。
しかも10マイルコース利用時の移行手数料も他のカードより1,000円安く設定されています。
コストを抑えつつ、ANAマイルを効率よく貯めることが可能です。
ANA JCBカードはあくまでも一般カードなので、保険や空港ラウンジ優待といった付帯サービスはゴールド以上のカードに劣ります。
とは言え、そういった付帯サービスは頻繁に旅行や出張で飛行機に乗る人向けです。
飛行機自体はあまり乗らない「陸マイラー」であれば、付帯サービスはそこまで重要ではありません。
Oki DokiランドやANAマイレージモール、ANAマイレージプラスを使えば飛行機に乗らなくてもANAマイルをザクザク貯められます。
コストが安く、コンビニやネット通販でもANAマイルを貯められるANA JCBカードは陸マイラーにもピッタリの1枚です。
ANA JCBカードの締め日と支払日
ANA JCBカードの締め日は毎月15日です。毎月24日に支払い額が確定し、翌月の10日に支払います。
支払い日が土・日・祝日の場合は翌営業日の支払いです。
例えば2020年3月16日から4月15日の間に利用した代金は4月24日に確定し、支払い日は翌月の5月10日となります。
しかし2020年5月10日は日曜日なので、実際の支払いは翌営業日の5月11日です。
支払金額は24日の金額確定日以降、会員専用WEBサービス「My JCB」または電話で確認できます。
My JCBで確認する手順は以下の通りです。
- My JCBにログイン
- 「カードご利用状況」をクリック
- 「カードご利用代金明細照会」をクリック
ログインはこちら。
電話の場合は以下の番号にかけることで、自動音声で金額を教えてくれます。
0120-592-196 携帯電話からは0570-000-767(有料)
電話で確認する場合は16桁のカード番号と暗証番号が必要です。手元にカードを用意したうえで電話しましょう。
ANA JCBカードの解約方法と手続きの流れ
ANA JCBカードは以下に電話をすることで解約できます。
0120-800-962 携帯電話からは0570-00-5552(有料)
受付時間は9:00~17:00(日・祝・年末年始は休み)です。
ANAはあくまでも提携元なので、ANAに連絡してもANA JCBカードの解約はできません。必ず発行元のJCBへ連絡してください。
ANA JCBカードを解約すると貯めたOki Dokiポイントは消失します。
解約前に残高を確認し、残っているようであれば使い切ってください。
Oki Dokiポイントの残量はMy JCBのトップページ下部から確認可能です。
ANA JCBカードを解約すると、それまで貯めていたANAマイルも利用できなくなります。
ANAマイルを継続して貯めたい場合は、新しくANAマイレージクラブに入会すれば引き継ぎできます。
ANA JCBカードはANAマイルが貯まる高コスパカード
以上、ANA JCBカードの特徴やメリット・デメリットについて解説しました。
- ANAマイルが貯まる
- 一般カードながら海外旅行傷害保険が自動付帯
- ANAカードで唯一ANA QUICPay+nanacoを作れる
- ANAカードの特典が使える
- JCBの特典・サービスも使える
ANA JCBカードは2,200円という手頃な年会費で利用できるANAカードです。
さらにマイル移行手数料が他のANAカードより安いので、コストを最小限に抑えてANAマイルを貯めることができます。
Oki DokiランドやANAカードマイルプラスなど飛行機に乗らなくても効率よくポイント・ANAマイルを貯めるためのサービスも多いです。
陸マイラーでもざくざくマイルを貯めることができますよ。
ANA JCBカードはこれからANAマイルを貯めたいと思っている人が最初の1枚として保有するのにおすすめです。