2021年4月より楽天ゴールドカードの楽天市場での還元率が5.0%から3.0%に改悪されました。
これに伴い、今後の保有について迷っている方も多いのではないでしょうか。
楽天市場での還元率目当てに楽天ゴールドカードを保有していた方は多く、今回のサービス改定は改悪と言わざるを得ません。
本記事では、楽天ゴールドカードの改悪内容をまとめました。
上位カード「楽天プレミアムカード」に切り替えるメリットについても解説しているので参考にしてください。
- 楽天市場での還元率が5.0%から3.0%に改悪
- 代わりに「お誕生日月サービス」が開始するもハードルが高くメリットは少ない
- 楽天ゴールドカードを保有し続けるより楽天プレミアムカードへ切り替えるのがおすすめ
- 楽天プレミアムカードは年会費が11,000円かかるがメリットは多い
※本記事の価格は全て税込みです。
カード名 | 三井住友カード ゴールド(NL)![]() | JCBゴールド![]() | アメックスゴールド![]() | dカード GOLD![]() | au PAY ゴールドカード![]() | ANA JCBワイドゴールドカード![]() | ダイナースクラブカード![]() | 楽天プレミアムカード![]() | 三菱UFJカードゴールド![]() |
年会費 | 5,500円 年間100万円以上の 利用で翌年以降永年無料 | 11,000円 初年度無料 | 31,900円 | 11,000円 | 11,000円 | 15,400円 | 24,200円 | 11,000円 | 2,095円 初年度無料 |
還元率 | 0.5%〜5.0% | 0.5%~5.0% | 1.0% | 1.0%~10% | 1.0%~11% | 0.5%~2% | 0.25%~0.4% | 1.0%~5.0% | 0.5%~1.0% |
国際ブランド | VISA、Mastercard | JCB | American Express | VISA、Mastercard | VISA、Mastercard | JCB | ダイナースクラブ | VISA、Mastercard、 JCB、American Express | VISA、Mastercard、 JCB、American Express |
キャンペーン | 最大8,000円相当 プレゼント | Amazon利用で最大2万円 キャッシュバック | 合計35,000ポイント プレゼント | 最大22,000ポイント プレゼント | 最大20,000ポイント プレゼント | 2,000マイル + 最大24,000マイル相当 プレゼント | 最大50,000ポイント プレゼント | 5,000ポイント プレゼント | 最大5,000円 キャッシュバック |
申込対象 | 20歳以上 | 20歳以上 | 20歳以上 | 20歳以上 | 20歳以上 | 20歳以上 学生不可 | 20歳以上 | 20歳以上 | 18歳以上 |
発行スピード | 最短5分 | 最短即日 | 最短翌営業日 | 最短5営業日 | 最短4日 | 最短5営業日 | 2~3週間 | 最短3営業日 | 最短翌営業日 |
公式サイト | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |

楽天ゴールドカードの改悪内容
楽天ゴールドカードのサービス改定が行われ、2021年4月より楽天市場利用時の還元率が5.0%から3.0%に下がりました。
これは、スーパーポイントアッププログラム(以下SPU)のポイント倍率が変更になったことによる改悪です。どのように改定されたのか確認しましょう。
- 改定前
楽天カード利用 ポイント+1倍
楽天市場での楽天カード利用特典 ポイント+1倍
楽天市場での楽天ゴールドカード利用特典 ポイント+2倍 - 改定後
楽天カード利用 ポイント+1倍
楽天市場での楽天カード利用特典 ポイント+1倍
楽天市場での楽天ゴールドカード利用特典 ポイント+2倍
「楽天市場での楽天ゴールドカード利用特典 ポイント+2倍」が廃止されました。
今までは楽天ゴールドカードの特典として2%分多くポイントを貯められたため、年間11万円利用するだけで年会費2,200円を取り返すことができました。
この特典を利用するために楽天ゴールドカードを保有してきた方は多いでしょう。
しかし、2021年4月からは楽天市場での利用が+2倍、つまり3.0%の還元率になります。
これは年会費無料の楽天カードと同様の還元率です。
今回の改定により、楽天ゴールドカードを保有するメリットはほぼなくなったと言っても過言ではありません。
楽天市場のSPUとは
楽天市場のSPUについて、簡単におさらいしておきましょう。
SPUとは楽天のスーパーポイントアッププログラムの略で、楽天グループの対象サービスを使うことで楽天市場での買い物が最大ポイント15.5倍になるというものです。
今回の改定で、楽天ゴールドカード以外にもいくつか条件が変更され、これまでは最大16倍だったのが15.5倍に下がりました。対象サービスは以下のとおりです。
サービス名 | 条件 | ポイント倍率 |
---|---|---|
楽天カード | 楽天カード(種類問わず)で楽天市場で買い物 | +2% |
楽天カード(プレミアム)で楽天市場で買い物 | +2% | |
楽天銀行+楽天カード | 楽天カード利用料の支払先を楽天銀行口座に設定 | +1% |
楽天の保険+楽天カード | 保険料を楽天カードで支払い | +1% |
楽天モバイル | 対象サービスを契約 | +1% |
楽天モバイルキャリア決済を月2,000円以上利用(Androidのみ) | +0.5% | |
楽天ひかり | 対象サービスを契約 | +1% |
楽天証券 | 月1回500円以上のポイント投資(投資信託) | +1% |
楽天トラベル | 対象サービスを月1回5,000円以上予約+対象期間に利用 | +1% |
楽天市場アプリ | 楽天市場アプリで買い物 | +0.5% |
楽天ブックス | 月1回1注文1,000円以上購入 | +0.5% |
楽天Kobo | 電子書籍を月1回1注文1,000円以上購入 | +0.5% |
楽天Pasha | トクダネ対象商品の購入&レシート申請・合計100ポイント以上獲得 | +0.5% |
Rakuten Fashion | アプリで月1回以上買い物 | +0.5% |
楽天ビューティ | 月1回3,000円以上利用 | +1% |
とはいえ、楽天市場のSPUはまだまだ魅力の多いサービスです。
SPUは「勝ったら倍」「お買い物マラソン」「ワンダフルデー」など各種キャンペーンと併用できます。
特に、買い回りキャンペーンであるお買い物マラソンと合わせればポイントは最大43.5倍にもなるため、かなりお得です。
今回の改定で楽天ゴールドカードによる還元率は下がりましたが、楽天カードの引き落としを楽天銀行に設定するなど、他の楽天サービスでもSPUの倍率を上げることができます。
楽天のサービスに普段の支払いを集約することで、楽天ポイントをざくざく貯めることが可能です。
楽天モバイルキャリア決済がSPUに仲間入り
2021年4月の改定で、新たにSPUの対象サービスに仲間入りしたのが「楽天モバイルキャリア決済」です。
Androidに限られますが、月に2,000円以上の料金の支払いで楽天市場での買い物が+0.5%になります。
楽天ゴールドカードを保有していた方は、新たな対象サービスの利用でSPUの倍率アップを目指すのも1つです。
それでも楽天ゴールドカードを持つ理由
SPUの倍率が変更になった代わりに、楽天ゴールドカードの新たな特典として「お誕生日月サービス」が始まりました。
- 特典内容
誕生日月に楽天市場・楽天ブックス利用でポイント+1倍 - 付与上限
2,000ポイント
誕生日月に楽天市場・楽天ブックスを利用すれば最大2,000ポイントがもらえる特典です。
ただ、2,000ポイントを獲得するためには誕生日月に20万円利用しなければなりません。
2,000ポイントが獲得できれば年会費分をほぼペイできるものの、1ヶ月に20万円のハードルは高いですよね。
誕生日特典ができたとはいえ、今までのメリットに比べれば遥かに見劣りします。
その他、楽天ゴールドには以下のような特典があります。
- 国内空港ラウンジ年間2回無料
- 最高2,000万円の海外旅行傷害保険
- ETCカードの年会費が無料
国内主要空港のラウンジが年間2回まで無料で利用できるので、この特典を利用したい方は楽天ゴールドカードを保有し続けても良いでしょう。
楽天ゴールドカードならETCカードの年会費が無料というメリットがあります。
ただし、ETCカードの年会費は楽天の会員ランクがダイヤモンド会員・プラチナ会員の方も無料です。
ETCカードを無料で保有したいなら、楽天カード+ダイヤモンド会員・プラチナ会員を目指す方が合理的かもしれません。
また、最高2,000万円の海外旅行保険は楽天カードにも付帯しています。それを踏まえると、やはり持つメリットは少ないです。
楽天ゴールドカードを保有し続けるよりも、むしろ年会費11,000円の楽天プレミアムカードに切り替える方がメリットは大きいでしょう。
楽天プレミアムカードに切り替えるメリット
楽天ゴールドカードを保有していた方の多くは、楽天プレミアムカードへの切り替えも検討しているのではないでしょうか。
切り替えるとどのようなメリットが待っているのか、楽天ゴールドカードと楽天プレミアムカードの違いを以下にまとめました。
項目 | 楽天ゴールドカード | 楽天プレミアムカード |
---|---|---|
年会費 | 2,200円 | 11,000円 |
基本のポイント還元率 | 1.0% | 1.0% |
楽天市場での還元率 | 3.0% | 5.0% |
楽天サービスお誕生月ポイントアップ | +1倍(上限2,000ポイント) | +1倍(上限10,000ポイント) |
選べる優待サービス | なし | 楽天市場コース/トラベルコース/エンタメコースから1つ選択 |
海外旅行保険 | 最高2,000万円(利用付帯) | 最高5,000万円(うち1,000万円利用付帯) |
国内旅行保険 | なし | 最高5,000万円 |
動産総合保険 | 最高300万円 | |
海外空港ラウンジ | プライオリティ・パス無料 | |
国内空港ラウンジ | 年2回無料 | 利用制限なし |
トラベルデスク | あり | あり |
基本のポイント還元率は変わりませんが、楽天プレミアムカードは楽天市場での還元率が5.0%です。
お誕生日月サービスはどちらにも付帯していますが、上限ポイント数が異なります。
年会費は上がるものの、その他楽天ゴールドカードにはないさまざまな特典が楽天プレミアムカードには付帯しています。
楽天プレミアムカードに切り替える主なメリットを詳しく解説していきます。
- 楽天市場での利用が引き続き5.0%還元
- 「選べる優待サービス」が受けられる
- トラベル関連の特典が充実
楽天市場での利用が引き続き5.0%還元
今回の改定で楽天プレミアムカードについてのSPU倍率の変更はなく、2021年4月以降も引き続き楽天市場での利用での還元率は5.0%です。
今後、楽天市場で還元率5.0%で買い物できるのは楽天プレミアムカード以上に限定されるため、より価値は大きくなります。
楽天プレミアムカードの年会費は11,000円なので、この特典だけで考えると年間55万円楽天市場で買い物するなら元を取れる計算です。
毎月5のつく日と0のつく日のポイントアップや、ショップ買い回りで最大10倍になるキャンペーンなどと合わせれば、年会費以上のベネフィットを得ることは難しくないでしょう。
「選べる優待サービス」が受けられる
楽天プレミアムカードには、楽天ゴールドカードにはない「選べる優待サービス」があります。
- 楽天市場コース
毎週火曜日・木曜日楽天市場で+最大1倍 - トラベルコース
・楽天トラベルオンライン決済で+最大1倍
・手荷物宅配サービス - エンタメコース
・楽天TV利用分ポイント+最大1倍
・楽天ブックス利用分ポイント+最大1倍
楽天市場コースを選んで毎週火曜日・木曜日に楽天市場でカードを利用すれば、6.0%もの還元率で貯められます。
常に6.0%の還元率で貯められるとすると、年間約37万円の買い物で年会費分を取り返すことが可能です。
なお、楽天プレミアムカードには、選べる優待サービスだけでなく、楽天ゴールドカードの新たな特典として開始した「お誕生日月サービス」も付帯しています。
楽天ゴールドカードと同様に誕生日月はポイントが+1倍になりますが、付与上限が10,000円と高いのが特徴です。
ただし、上限の10,000ポイントを獲得するためには誕生日月に100万円利用する必要があります。
トラベル関連の特典が充実
そのほか、楽天プレミアムカードは楽天ゴールドカードよりもトラベル関連の特典が充実しています。
- 主要国内空港ラウンジが無料
- プライオリティ・パスが無料
- 最高5,000万円の海外・国内旅行保険が付帯
主要国内空港ラウンジが無料
楽天ゴールドカードは主要国内空港ラウンジが年間2回まで無料ですが、楽天プレミアムカードには回数制限がありません。
国内の主要空港、ハワイのダニエル・K・イノウエ国際空港、韓国の仁川空港のラウンジが無料で利用できます。
本会員はもちろん、家族カード会員も何度でも無料で利用できます。
プライオリティ・パスが無料
楽天プレミアムカード会員は、プライオリティ・パスが無料で利用できます。
世界148ヶ国、600を超える都市にある1,300ヶ所以上の空港ラウンジが無料になるので、海外出張などの機会が多い方にとってはメリットが大きいでしょう。
プライオリティ・パスのプランにはいくつかランクがありますが、楽天プレミアムカードなら通常429米ドルの年会費がかかるプレステージ会員と同等のサービスが受けられます。
回数制限なく何度でも無料で空港ラウンジが利用できるサービスが、年会費たった11,000円のカードに付帯するのはお得度が高いです。
同伴者は有料ですが、1人3,300円を支払えば利用できます。
ドリンクや軽食、雑誌の閲覧、インターネット接続などさまざまなサービスが受けられますよ。
最高5,000万円の海外・国内旅行保険が付帯
旅行保険も楽天ゴールドカードより手厚く、最高5,000万円の海外旅行傷害保険が付帯しています。
海外旅行で利用頻度の高い傷害・疾病治療費用は自動付帯で300万円の補償。手荷物の破損などに備えられる携行品損害も付帯しています。
また、楽天ゴールドカードにはない国内旅行傷害保険も付帯しており、最高5,000万円の補償です。
旅行に行く機会が多い方なら、年会費を払ってでも保有する価値は大いにあるでしょう。
唯一のデメリットは年会費が上がること
楽天プレミアムカードに切り替えることによる唯一のデメリットは、年会費が11,000円に上がることです。
現在楽天ゴールドカードを保有している方にとっては、年会費が8,800円上がることになります。
楽天市場での買い物だけで考えるとすると、切り替えによる還元率増加分は2.0%なので、年間44万円買い物すれば年会費の差分を取り返せる計算です。
楽天経済圏を活用し、ネットショッピングを楽天市場に集約しているという方にとってはハードルは高くないでしょう。
「選べる優待サービス」や各種保険、空港ラウンジサービスなどを考慮すれば、年会費の差分をペイできる可能性は高いと考えられます。
リーズナブルな年会費だからといって楽天ゴールドカードを保有し続けていても、正直メリットは少ないです。
楽天プレミアムカードの年会費分をペイできないと考えるなら、年会費無料の楽天カードへの切り替えを検討するのも1つですね。
楽天ゴールドカードはなくなる?
楽天ゴールドカードの改悪についてもう一度確認しましょう。
- 楽天市場での還元率が5.0%から3.0%に改悪
- 代わりに「お誕生日月サービス」が開始するもハードルが高くメリットは少ない
- 楽天ゴールドカードを保有し続けるより楽天プレミアムカードへ切り替えるのがおすすめ
- 楽天プレミアムカードは年会費が11,000円かかるがメリットが多い
楽天市場での還元率が5.0%から3.0%に下がったことで、楽天ゴールドカードを保有し続ける価値は下がってしまいました。
3.0%は年会費無料の楽天カードと同様の還元率であり、2,200円の年会費を払い続けるメリットは実質なくなったと言えます。
改悪と言わざるを得ず、ユーザー数が減ることは必至。今後楽天ゴールドカードのサービス自体が終了することも考えられるでしょう。
とはいえ、楽天カードや楽天プレミアムカードはいまだ魅力の多いカードです。
カードの切り替えなど自分に合った対策をとったうえで、お得を取り逃がさないよう今後も動向をチェックしていきましょう。