クレジットカードのサイズ規格は世界共通|縦・横・厚さ全部一緒

  • 2020年9月15日
  • 2020年12月2日
クレジットカード払いのイメージ

普段、何気なく使うクレジットカードですが、実はブランドや発行元にかかわらず、すべてのカードが同じサイズであることをご存じでしょうか。

しかも、サイズ規格は世界共通です。国際規格が決められていて、すべてその決まりに従ってデザイン・発行されています。

本記事ではクレジットカードのサイズについての基礎知識や、「なんでわざわざ同じサイズにしているの?」という疑問に答えていきます。

クレジットカードのサイズについて
  • ISOが定めた国際規格によってサイズは統一されている
  • サイズ以外の部分も実は規格がある
  • サイズが統一されているのには理由がある

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クレジットカードのサイズはISOの規格になっている

クレジットカード

クレジットカードのサイズは、国際標準化機構(International Organization for Standardization、以下、ISO)が定めた規格に従って発行されます。

ISOの規格は、国や地域・VISAやMastercardなどのブランド・発行会社などに関係なく適用されます。つまり、クレジットカードのサイズは世界共通です。

また、サイズだけでなく文字の位置・大きさやICチップなども規格通りに作られています。以下では、クレジットカードに関係する規格を表でまとめました。

クレジットカードの規格規格内容
ISO/IEC 7810カードの縦幅・横幅・厚さ
ISO/IEC 7811-1カード番号の位置
ISO/IEC 7811-2低保磁力磁気ストライプ
ISO/IEC 7811-6高保磁力磁気ストライプ
ISO/IEC 7816ICチップ関係

それぞれの詳細を紹介します。

縦・横・厚さの規格は「ISO/IEC 7810」

クレジットカードの縦・横・厚さなどのサイズは、国際規格「ISO/IEC7810」のうち、「ID-1」が適用されています(識別カード物理的特性)。

具体的なサイズは、縦53.98mm・横85.60mm・厚さ0.76mmです。

「ISO/IEC7810」とは、身分証明書カードの材質・構造・特性・寸法などの物理的特性について定めた規格です。

「ISO/IEC7810」には「ID-1」の他にも「ID-2」「ID-3」「ID-000」の計4種類が存在します。

以下では、4つそれぞれの縦・横・厚さを見ていきましょう。

ISO/IEC7810の規格一覧厚さ
ID-153.98mm85.60mm0.76mm
ID-274.00mm105.00mm0.76mm
ID-388.00mm125.00mm0.76mm
ID-00015mm25mm0.76mm

サイズ以外には、カードの耐久性にかかわる部分も定められています。

  • 反り・曲げ耐性
  • 日光耐性
  • 熱耐性
  • 湿度耐性 など

ちなみに、この規格が適用されるカードはクレジット関係だけではありません。

「ISO/IEC7810」「ID-1」の規格は、他にも以下のものに適用されています。

  • 自動車運転免許証
  • 交通系ICカード
  • 銀行のキャッシュカード
  • ポイントカード

ISOの規格は、日常生活のいたるところで使われていることがわかります。

エンボス(カード番号)の位置・大きさなどの規格は「ISO/IEC7811-1」

クレジットカードの表面にあるカード番号の位置・大きさなどは、国際規格「ISO/IEC7811-1」によって決まっています(識別カード記録技術)。

「ISO/IEC7811-1」は、IDカードのエンボス文字の要件を指定した規格です。人間と機械の両方に考慮し、視覚的にも機械的にも読みやすいように定められています。

カード番号の桁数に関しては、発行ブランドごとに違いがあります。有名な5大ブランドそれぞれの桁数は以下の通りです。

国際ブランド名桁数と区切り見え方
Diners Crab(ダイナースクラブ)14桁(4・6・4)1234-567891-2345 
American Express(アメリカン・エキスプレス)15桁(4・6・5)1234-567891-23456 
JCB
Visa
Mastercard
16桁(4・4・4・4)1234-5678-9123-4567

磁気ストライプ関係の規格は「ISO/IEC7811-2」「ISO/IEC7811-6」

磁気ストライプ(磁気テープ)関係は、国際規格「ISO/IEC7811-2」「ISO/IEC7811-6」にしたがって決まっています(識別カード記録技術)。

それぞれの規格の担当部分は以下の通りです。

  • ISO/IEC7811-2:低保磁力磁気ストライプ(書き込みに必要な磁力エネルギーが少ないので安価)
  • ISO/IEC7811-6:高保磁力磁気ストライプ(消磁・減磁に耐性があるためデータ消去や書き換えに強い)

フラックス遷移・電流テスト・個別信号の振幅・平均信号振幅など、磁気に関するさまざまな基準をクリアしてから、クレジットカードは発行されています。

※現在はセキュリティの観点から高保磁力磁気ストライプが主流

ICチップ関係の規格は「ISO/IEC7816」

接触型のICチップが埋め込まれているクレジットカードですが、ICチップに関する規格も「ISO/IEC7816」によって決められています(外端子付きICカード)。

「ISO/IEC7816(1~15)」は、ICチップの物理特性・寸法・電気的インターフェースなど、ICチップにかかわるさまざまな部分についての規格です。

クレジットカードの規格が標準化されている3つの理由

ハワイアン航空の飛行機

画像引用元:ハワイアン航空

なぜわざわざクレジットカードの規格を世界基準で統一したのか、その理由は以下の3つです。

  • 世界中どこでも使えるようにするため
  • コストを削減するため
  • 黄金比で人が本能的に使いやすいデザインであるため

以下より、順番に解説していきます。

世界中どこでも使えるようにするため

クレジットカードの規格が標準化されている最大の理由は、機械の読み取りについての問題を取り除き、世界中のいつでもどこでも使えるようにするためです。

クレジットカードの読み取りは、サイズや磁気ストライプの位置が違うと同じ機械では対応できません。サイズや磁気ストライプに合わせた読み取り機が必要になります。

とはいえ、クレジットカードの種類ごとに読み取り機を用意し操作するのは非常に困難です。

もし10、20もある専門機をいちいちチェックして操作すると、現場の大きな負担になる上に混乱を招きます。操作ミスによる読み取りエラーや決済ミスが十分に考えられます。

そうしたトラブルを防ぐ意味でも、クレジットカードの規格は統一されました。

コストを削減するため

先述の通り、クレジットカードの読み取りは、サイズや磁気ストライプの位置が違うと同じ機械では読み取れません。

しかし、もしクレジットカードごとに専用の読み取り機が必要になると、その数だけ導入コストがかかります。そうなると導入が難しくなる店舗が出てくる可能性が高くなります。

そうした事態を防ぐために、1つのモデルの読み取り機分のコストだけでどんなクレジットカードでも決済ができるように、規格が世界で標準化されました。

黄金比で人が本能的に使いやすいデザインであるため

「ISO/IEC7810」で決まっている寸法の比率は、黄金比に近くなっています。

黄金比とは1:1.618の割合です。「人が無意識に目を引く・美しいと感じる比率」と言われ、デザインの世界では頻繁に使われます。

例えば、モナリザの顔やサグラダ・ファミリア、Apple社のロゴなどが黄金比を用いています。

クレジットカードの大きさはこの黄金比を利用することで、日常生活で使いやすく自然となじむようにしています。

ISOとJISの違いについて

電話をするイメージ

日本で定められている規格には、ISOの他にJIS(Japanese Industrial Standards)があります。

JISとは、日本の工業標準化法にもとづいて定められた日本工業規格の略です。

一般機械や電気・電子、土木、建築、管理システムなどの技術分野ごとに分類されており、分野ごとにアルファベットと数字が割り当てられます。

JISは日本でしか通用しない決まりです。たとえ同じ規格であっても、寸法が微妙に合わないこともあります。

具体的な違いの例

B5サイズ
JIS:182×257mm / ISO:176×250mm

ただし、クレジットカードの規格においてはJISとISOに大きな違いはありません

クレジットカードのサイズである「ISO/IEC7810」に対応するJIS規格は「JIS X 6301:2005」です。

クレジットカードのサイズは世界標準で決まっている

クレジットカード

クレジットカードのサイズは、ISOの規格に沿い世界標準として統一されています。

クレジットカードサイズのまとめ
  • クレジットカードの縦・横・厚みは世界で統一されている
  • サイズ以外の部分も規格がある
  • 標準化されているからこそ世界中で使える
  • JISとはまた違う規格になる

普段なかなか意識しない部分ではありますが、実はサイズにはさまざまな背景や技術が関連しています。

これらを知っておけば、クレジットカードに対する見え方も愛着が変わってくるかもしれませんよ。