日常生活を支える生活インフラのなかでも公共公益設備である電気・ガス・水道は「ライフライン」とも呼ばれます。
ライフラインのなかでも水道は代替が利かず、飲料に利用され、清潔な生活環境の確保に欠かせません。
この水道を利用した際の料金は口座振替が一般的ですが、近年クレジットカード払い対応が増加しているようです。
口座振替とクレジットカード払いはどちらがお得なのでしょうか。
- クレジットカードに応じたポイント還元がある
- 支払いの管理が簡単
- 振替口座割引で月額55円(年間660円)お得
- 払い忘れの心配がない
- カード払いはポイント還元がある
- カード払いは支払の管理が簡単
- 口座振替も割引がある
- カード払いのメリットは水道料金の支払額とポイント還元率次第
水道料金のクレジットカード払いはポイント還元にあり
画像引用元:会員専用サイト オンライン・サービス|アメリカン・エキスプレス(アメックス)
水道料金は現金払い、クレジットカード払い、口座振替のいずれかの方法で支払うことが可能です。
現金払いは、水道料金の納付を取り扱っているコンビニや金融機関、水道局の窓口で直接支払うシンプルな方法です。もちろん、これでも問題はありません。
しかし、クレジットカードや口座振替で水道料金を支払うと、現金払いにはないメリットがあります。
クレジットカードの場合は、水道料金の支払いでポイント還元を受けることができます。
また、水道料金を口座振替で支払った場合も口座振替割引というメリットを得られます。
まずは「それぞれ現金払いにはないメリットがある」ということを覚えておきましょう。
水道料金のクレジットカード払い
水道料金はクレジットカードで支払えますが、すべての自治体で対応しているわけではありません。
クレジットカード払いを利用するためには、居住する自治体がクレジットカード払いに対応しており、なおかつ事前に登録もしておく必要があります。
Yahoo!公金支払いを通じてクレジットカード登録をする自治体もあります。
しかし、水道料金に関してはYahoo!公金支払いはまだ利用できる自治体は少ないようです。(2020年9月現在)
また、クレジットカードが利用できたとしても、自治体ごとに利用できる国際ブランドが異なる点も注意が必要ですので、事前に確認しましょう。
クレジットカード払いで得られるメリット
水道料金をクレジットカードで支払う最大のメリットはポイント還元を受けられるということです。
カード会社各社のポイントを得ることができるのは、現金払いや口座振替にはないメリットです。
また、支払いはカード会社から水道料金以外の利用分と合わせて一括請求されるため、うっかり払い忘れる心配もありません。
水道料金の支払いのためにわざわざコンビニや金融機関まで出かける必要もなく、クレジットカードで家計を一括管理することもできます。
カードの支払明細を確認すれば、何にどれだけ使ったのかも一目瞭然。水道代がいくらだったのかを振り返ることもできます。
家計の管理がしやすいのもクレジットカード払いの隠れたメリットです。
クレジットカード払いで生じるデメリット
水道料金をクレジットカードで支払う場合、クレジットカードのショッピング枠を利用することになります。
高額の商品の購入でクレジットカードのショッピング枠を利用した月は、ショッピング枠の限度額オーバーで水道料金が決済できない可能性があるので注意が必要です。
水道料金の口座振替払い
口座振替は水道料金が銀行口座から自動的に引き落とされます。
口座振替による支払いは、自治体によって取り扱いのできる金融機関が異なりますので、確認が必要です。
口座振替による引き落としを始める場合は、自治体に申し込みをして、口座の登録も済ませておきましょう。
口座振替支払いのメリット
口座振替の場合もクレジットカード同様に、水道料金の支払いのために、わざわざコンビニや金融機関へ出かける必要はありません。
月々の水道料金は銀行口座から自動で引き落とされるので、払い忘れを回避することができます。
また、口座振替の手続きを行うことで口座振替割引が適用されます。
東京都では月額55円(年間660円)が割引きされます。小さな金額ですがチリツモです。
なお、割引金額は自治体により異なり、割引の大きいところでは月額110円(年間1,320円)の割引となる自治体もあります。
口座振替で生じるデメリット
口座振替の手続きを行ってから、口座振替の手続きが反映されるまで1~2ヶ月程度のタイムラグが生じる点がデメリットといえます。
口座振替依頼書に必要事項を記入する必要があるため、手続きの手間がかかります。
また、口座振替は銀行口座の残高が不足していると引き落としが実行されません。預金残高に注意する必要があることを覚えておきましょう。
クレジットカード払いと口座振替の特徴を比較
クレジットカードと口座振替のメリットとデメリットを把握したところで、どちらがお得か考察してみました。
前述しましたが、口座振替を使用した場合も東京都の事例でいえば、月額55円(年間660円)の口座振替割引があります。
水道料金をクレジットカードで支払う場合、口座振替割引以上のポイント還元を受けられるかどうかが判断基準になります。
仮に100円で1ポイント(還元率1%)で還元されるカードで、口座振替割引660円以上のポイント還元を受けるには年間66,000円以上を納付する必要があります。
口座振替割引1,320円の自治体なら、年間132,000円以上の水道料金で初めてクレジットカード払いのポイントの方がメリットが出てきます。
また水道料金は、自治体ごとに水道料金が異なるという特徴があるので、水道料金が高い自治体は高いポイント還元を受けられ、口座振替よりも有利といえます。
画像引用元:クレジット利用について|セブンカード
公益社団法人日本水道協会の資料によると、月あたりの20立方メートル当たりの使用料金は1,000円以下~6,001円で自治体ごとに大きな幅があることがわかります。
しかし水道料金が高い自治体でもカードが使えない可能性は高く、水道料金のクレジットカード決済はまだ普及が進んでいるとは言えないようです。
今後のクレジットカード払いの普及に期待したいですね。
結論として、水道料金の支払いは口座振替とクレジットカードのどちらが有利なのか。
その判断基準は自治体の水道料金設定と口座振替割引の金額と利用するカードの還元率次第といえるでしょう。
お得に水道料金を納付できるカード
画像引用元:ゴールドカード|アメリカン・エキスプレス
水道料金をお得にクレジットカード払いにする場合は、ポイント還元率の高さや、自分のライフスタイルに合った支払い方ができるカードを選びましょう。
高い還元率を実現するクレジットカード
前項で、口座振替とクレジットカードのどちらが有利かはクレジットカードの還元率も関係すると述べましたので、まずは還元率の高いカードをここではご紹介します。
プロパーカードと提携カードを合わせると現在国内では驚くほど多くの種類のクレジットカードが発行されおり、ポイント還元率の平均値は0.5~1.0%だと言えます。
平均値より高い還元率でポイント還元を行っているカードや、利用条件でポイント還元率が高くなるカードで水道料金をお得に支払いましょう。
また、ずっと高還元ではないものの、新規でカード入会してから一定期間はポイント還元率を通常の2倍、4倍などに増やしているケースもあります。
もしこれから何かカードに加入する予定がある場合は、公共料金も新規カード入会の還元率が使えるかは欠かさずチェックしておきましょう。
リクルートカード
リクルートカード | ||
---|---|---|
還元率 | ポイント | 1.2% |
マイル | 0.6% | |
年会費 | 初年度 | 無料 |
2年目以降 | ||
家族カード | ||
旅行保険 | 海外 | 最高2,000万円(利用付帯) |
国内 | 最高1,000万円(利用付帯) | |
ETCカード | 発行手数料 | JCB:無料 VISA、Mastercard:1,100円 |
年会費 | 無料 | |
電子マネー | QUICPay | |
国際ブランド | JCB、VISA、Mastercard | |
発行会社 | JCB | 株式会社ジェーシービー |
VISA、Mastercard | 三菱UFJニコス株式会社 | |
発行期間 | 最短1週間 |
リクルートカードは年会費無料で通常利用でも1.2%の高還元率のカードです。
ポンパレモールを利用して食品・日用品をを購入し、リクルートカードで決済をすれば、最大4.2%以上の還元。
また、じゃらんnetで予約してリクルートカードで決済すると3.2%の還元となります。
高還元率を活用しながら、買い物、旅行もお得にできる便利なカードですね。
公共料金の支払いを一元化したい人向けのカード
水道料金の支払いに関しては還元率は1%ですが、スマホやインターネット回線の利用料金に関しては高還元とするカードもあります。
水道料金や通信費を含めた公共料金や、固定費をまとめて支払うためのカードとして検討してみるとよいでしょう。
ここでは、NTTドコモの「dカード GOLD」とauの取扱いカード「au PAY ゴールドカード」を紹介します。
残念ながら水道料金の支払いに対するポイント還元率はdカード GOLD・au PAY ゴールドカード共に通常還元率(1.0%)となります。
しかし、さまざまな通信費の割引は高い還元率を誇ります。水道料金、通信料金を含め固定費の支払いを一元化するのには効果的だと言えます。
ただし、ゴールドカードなので年会費も含めた検討が必要です。
dカード GOLD
dカード GOLD | ||
---|---|---|
還元率 | ポイント | 1.0~10% |
マイル | 0.5~5.0% | |
年会費 | 初年度 | 11,000円 |
2年目以降 | ||
家族カード | 1枚目:無料 2枚目以降:1,100円 |
|
旅行保険 | 海外 | 最高1億円(自動付帯) |
国内 | 最高5,000万円(利用付帯) | |
ETCカード | 発行手数料 | 無料 |
年会費 | 無料 ※初年度無料 ※前年度に1回以上の利用で翌年度無料 |
|
電子マネー | iD | |
国際ブランド | VISA、Mastercard | |
発行会社 | 株式会社NTTドコモ | |
発行期間 | 最短5日 |
dカード GOLDの通常還元率は1.0%ですが、ドコモの携帯料金やドコモ光の回線使用料には10%のポイント還元が行われます。
もちろんゴールドカードならではの特典もたくさん取りそろえています。
au PAY ゴールドカード
au PAY ゴールドカード | ||
---|---|---|
還元率 | ポイント | 1.0%~11.0% |
マイル | 0.5% | |
年会費 | 初年度 | 11,000円 |
2年目以降 | ||
家族カード | 無料 ※2枚目から2,200円 |
|
旅行保険 | 海外 | 5,000万円(自動付帯) |
国内 | 5,000万円(利用付帯) | |
ETCカード | 発行手数料 | 無料 |
年会費 | ||
電子マネー | QUICPay | |
国際ブランド | VISA、Mastercard | |
発行会社 | KDDIフィナンシャルサービス株式会社 | |
発行期間 | 最短4日 |
au PAY ゴールドカードの通常還元率も1.0%ですが、au携帯の利用料には11%のポイント還元が行われます。
こちらもゴールドカードならでは特典も利用可能です
楽天カード
楽天カード | ||
---|---|---|
還元率 | ポイント | 1.0%~ |
マイル | 0.5%~ | |
年会費 | 初年度 | 無料 |
2年目以降 | ||
家族カード | ||
旅行保険 | 海外 | 最高2,000万円(利用付帯) |
国内 | なし | |
ETCカード | 発行手数料 | 無料 |
年会費 | 550円 ※楽天会員ランクがプラチナ以上の場合は無料 |
|
電子マネー | QUICPay、楽天Edy | |
国際ブランド | VISA、Mastercard、アメリカン・エキスプレス、JCB | |
発行会社 | 楽天カード株式会社 | |
発行期間 | 最短1週間 |
楽天の取扱いカード「楽天カード」も通常の還元率1.0%のカードです。
そのため、水道料金へのポイント還元率も1.0%ですが、楽天市場での買い物は還元率3倍で利用することができます。
ネット通販の利用者には楽天カードは魅力的ですね。
カード払いのメリットは支払額とカード還元率次第
- カード払いはポイント還元がある
- カード払いは支払いの管理が簡単
- 口座振替も割引がある
- カード払いのお得度は水道料金の支払額とポイント還元率次第
代替が利かない水道は最も重要なライフラインと言っても過言ではありません。
水道事業は各自治体が運営しているため、水道料金は全国統一料金ではなく地域差が存在します。
そして、水道料金の節約のために居住地を変えるということはまずないでしょう。
そのため、生活費のなかで必ず必要な固定費である水道料金は現金払いでも良いですが、なるべくお得に支払いたいですよね。
クレジットカード、口座振替のそれぞれにメリットがあります。
どちらの方がメリットがあるかは、自治体の口座振替割引の金額と、毎月の水道料金、自分が持っているクレジットカードの還元率次第といえるでしょう。
クレジットカードを利用する場合は、還元率に加えて、自分のライフスタイルに合った支払い方ができるものを選びましょう。