個人事業主や自営業、掛け持ちして働いている人などが毎年、2月あたりに準備で動き出すのが確定申告。
書類に手書きで記入するよりも、現在ではネット上で書類を作成し提出するのが普及してきています。
確定申告の提出で活用されるのは、e-Taxと呼ばれるサービスです。
- 税務署に行かなくても良い
- 郵送の手間がない
- 必要書類の添付が不要(保管は必要)
- ネットで完全に完結できる
- 手書きで記入する必要もない
e-Taxは、郵送の手間や必要書類の添付が不要など、確定申告をする上での手間を大きく省くことができるサービスです。
今回は、そんなe-Taxのメリットやデメリット、使い方や必要なものについて詳しく解説をしていきます。
e-Taxがあれば税務署に申告に行く必要もなくなるので、是非活用することをおすすめします。
e-Taxとは?
まず、e-Taxがどのようなものなのかについて解説していきます。
e-Taxは、国税庁が運営しているネットで確定申告ができるサービスのことです。
ネット環境さえあれば、スマホやPCでいつでもどこでも申告ができるツールです。
従来の税務署へ行って書類を提出する、郵送で送るなどの手間がありません。
ネットで確定申告ができる国税庁のサービス
e-Taxとは、ネット上で確定申告ができる国税庁のサービスです。
確定申告は本来税務署に直接提出するか、郵送で送るという方法のみでしたが、ネット上で作成した書類をそのまま提出できるようになりました。
以前はもっと使い勝手が悪いといわれていましたが、2019年1月より簡略化され、かなり使いやすくなったと定評があります。
ネット環境があればPCでもスマホでも操作が可能!
e-Taxは、ネット環境さえあれば確定申告ができるという非常に便利なツールです。
PCだけでなくスマホにも対応しているので、どちらでも自分の都合の良い時に申告できるという点が魅力的です。
税務署に行く暇がない人や、郵送の準備が面倒だと思っている人にも、かなり手軽に確定申告できるようになりました。
2019年1月より簡略化され使い勝手が良くなった
以前のe-Taxは、利用開始手続きをした上で、マイナンバーカードとICカードリーダー、そして利用開始手続きで発行されたIDとパスワードが必要でした。
必要なものが多すぎる、手間がかかりすぎるということで、かなり使い勝手が悪いといわれてきました。
マイナンバーカードの発行の時点で2週間はかかるので、期限ギリギリですぐに確定申告しなきゃいけない人にとっては不便だったと思います。
しかし、2019年1月から簡略化され、面倒な準備がかなり楽になりました。
- ネットで確定申告の書類を提出することができるサービス
- 国税庁が運営しているサービス
- ネット環境があればPCでもスマホでも提出が可能
- 以前は使い勝手が悪いといわれていたが、2019年1月より簡略化される
簡略化後のe-Taxの使い方については後述しますが、以前と比べるとかなり使いやすくなったといわれています。
確定申告のやり方|いつ・どこで・どうやってやるかとかかる時間次の章では、e-Taxのメリットについて解説します。
e-Taxのメリット
次に、e-Taxのメリットについて解説をします。
e-Taxは、提出に必要な書類を添付して提出する必要がなく、手書きで書類を書く必要もありません。
ネット上で書類を作成し、そのままデータとして送信すれば良いだけです。
そのため、従来の確定申告と比べてかなり手間が省けたため、より簡単に確定申告ができるようになりました。
確定申告が簡単になった、面倒でなくなったという点が、e-Taxの最大の魅力と言えるでしょう。
必要な書類を添付する必要がない
郵送や税務署の提出では、確定申告書の他に書類を添付して提出しなければいけません。
その書類の準備も手間がかかりますが、e-Taxは確定申告書以外の必要書類の提出は不要です。
しかし、税務署から提出を要求された場合応じなければいけないので、決して虚偽の申告はせず、5年間は書類を大切に保管してください。
手書きの必要がない
税務署でもらえる書類は基本手書きで記入する必要があります。
しかし、e-Taxで提出する書類はネット上で作成する書類なので、この必要がありません。
ネットであれば訂正箇所も入力し直せば良いだけなのでかなり楽です。
郵送の手間もなくネットから送信できる
e-Taxなら郵送の手間もかかりません。
ネットからの送信になるので、書類を揃えて宛先を記入し、ポストに投函という手間もありません。
また、ネットから送信ができますし、PCやスマホで送信することができるので、仕事の間など片手間で提出をすることができるという点も魅力的です。
e-Taxのデメリット
次に、e-Taxのデメリットについて解説します。
e-Taxは2019年1月に簡略化され、以前よりも必要なものを用意したり、利用開始の手続きをする手間が少なくなりました。
しかし、まだ今すぐにe-Taxを利用できるという人がかなり少ないのが現状です。
e-Taxを使えるようにするには、マイナンバーカードとICカードリーダーを用意したり、本人確認で税務署に行かなければいけません。
必要なものを揃えるのが面倒
簡略化されたと言っても、マイナンバーカードが必要だったり、ICカードリーダーが必要だったりと、必要なものを揃えるのに手間がかかります。
マイナンバーカードだと、役所に行って手続きをしてから2週間程度はかかるので、急ぎの場合はかなり厳しいかもしれません。
ICカードリーダーも、通販で安く販売されていますが、あくまで確定申告にしか使わないので他に用途がないのがネックです。
税務署に行く必要がある場合も
マイナンバーカードとICカードリーダーが不要でも、税務署で本人確認をしなければいけないケースもあります。
税務署の営業時間である平日の日中から夕方にかけて税務署に行くのが厳しいという人も多いでしょう。
仕事が忙しくてなかなか予定が作れないと悩む人も少なくありません。
- 郵送時に必要な書類の添付が不要
- 手書きで書く手間が一切ない
- 郵送の手間もなくネットで完結できる
- ICカードリーダーなどが必要になる場合がある
- 税務署に行くなど少し準備に手間がかかる
次の章では、e-Taxの利用方法について解説します。
e-Taxの利用方法
次に、e-Taxの利用方法について解説をします。
e-Taxは以前まで、マイナンバーカード・ICカードリーダー・利用開始手続き時に発行されたID・パスワード等必要なものがたくさんあり、準備に手間がかかるなどかなり使い勝手が悪いといわれてきました。
しかし、2019年1月よりe-Taxが簡略化され、下記の2つの方式を利用することができるようになったのです。
- マイナンバーカード方式
- ID・パスワード方式
この章では、2つの方式について詳しく解説します。また、併せて確定申告をPCやスマホで入力する方法も紹介するので、これから来年の確定申告にむけて是非参考にしてください。
マイナンバーカード方式※PCのみ
まず、マイナンバーカード方式について解説します。
必要なものは下記の通りです。
- マイナンバーカード(通知カードはNG)
- ICカードリーダー
- マイナンバーの利用者証明用電子証明書パスワード(数字4桁)
- マイナンバーの署名用電子証明書パスワード(英数字6文字以上16文字以下)
- 券面事項入力補助用のパスワード(数字4桁)※初めてマイナンバーカード方式を利用する場合
ICカードリーダーでマイナンバーカードを読み込み、マイナンバーカードの情報に紐付けをさせて確定申告を提出させる方法です。
ICカードリーダーは通販などで2,000円程度で購入できますが、ない場合はマイナンバーカードに対応しているスマホでも代用できるそうです。
マイナンバーの発行は、自分の住んでいる市町村の役所に行って申請をしましょう。その際に、上記に記載しているパスワードの設定が必要になります。
これらのパスワードはe-Tax利用時に確実に必要になるので、絶対に忘れないように保管しておきましょう。
マイナンバーカードの発行手続きから自宅に郵送されるまで、大体1週間から2週間程度かかります。
そのため、確定申告の期間までに余裕を持って手続きを行うようにしましょう。
尚、マイナンバーカード方式はPCのみ対応となります。
スマホの場合は、次で解説をするID・パスワード方式のみです。
ID・パスワード方式
ID・パスワード方式とは、e-Taxを利用する際に発行するIDとパスワードを利用して確定申告を提出する方法です。
必要なものは下記の通りです。
- 「ID・パスワード方式の届出完了通知」に記載されているIDとパスワード
ID・パスワード方式では、マイナンバーカードもICカードリーダーも必要ありません。
1番手間も道具の準備もかからない方式と言って良いでしょう。
ID・パスワードの発行方法は、最寄の税務署に行き、運転免許証などの本人確認書類で役所の職員に本人確認を行ってもらいます。
本人確認が完了すればID・パスワードが発行されるのですぐに使うことができます。
税務署に行くのが少し手間にはなりますが、わざわざICカードリーダーを購入する必要も、マイナンバーカードを発行する必要もないのでかなり楽な方法です。
急ぎの人やマイナンバーカードの発行をしていない人は、是非ID・パスワード方式を利用しましょう。
また、スマホを利用している場合はこちらのID・パスワード方式のみとなります。
確定申告をスマホで記入する方法
確定申告をパソコンやスマホで記入する方法は下記の通りとなります。
- 国税庁の公式ホームページにある「確定申告書等作成コーナー」にアクセス(国税庁の公式ホームページの真ん中あたりにある「所得税」の項目にあります)
- 「作成開始」をクリック(タップ)して必要情報を入力していく
- 途中で保存をしている場合は「保存データ利用」を選ぶ
- 入力が完了したら、提出方法を選んで提出
国税庁の公式ホームページから作成画面にアクセスすることができます。
確定申告書等作成コーナーのメリットは、途中入力のデータを保存することができ、後日保存したデータを利用して追加で入力することができるという点です。
一度に全て入力する必要がないので、仕事の合間など空き時間にこまめに作業をすることができます。
作成した確定申告書はe-Taxで送信することができますが、印刷をして郵送することも可能です。
ただし郵送の場合は、e-Taxでは不要な源泉徴収票などの必要書類があるのでしっかりと用意をしておきましょう。
e-Taxはパソコン・スマホで確定申告が提出できるのでかなり便利
最後に、e-Taxの使い方についてまとめます。
- マイナンバーカードをICカードリーダーで読み込んで提出するマイナンバーカード方式
- 税務署で発行されたID・パスワードを利用して提出するID・パスワード方式
- 手軽なのはID・パスワード方式
- 確定申告の記入は国税庁の公式ホームページにある「確定申告書等作成コーナー」でできる
e-Taxは、大きく分けて2つの方法で利用することができます。
マイナンバーカードとICカードリーダーを使用するマイナンバーカード方式は、マイナンバーカードの原本(通知カードではない)とICカードリーダーがあればすぐに使えるようになります。
ICカードリーダーは通販で2,000円程度で販売されています。
また、税務署で本人確認を行い、e-TaxのパスワードとIDを発行してもらうID・パスワード方式でも利用することができます。
どちらも事前に準備しなければいけませんが、以前のe-Taxに比べるとかなり使い勝手が良くなったといえます。
マイナンバーカードを発行しなければいけないという場合は、サッと税務署に行ってIDとパスワードを発行してもらうべきでしょう。
確定申告の記入に関しても、「確定申告書等作成コーナー」で記入することができます。
途中保存も可能なので少しずつ記録していくこともできるでしょう。
このように、ネット環境があれば確定申告の記入から申告までできるようになっているので、是非有効活用してみてはいかがでしょうか。
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