「クレジットカードの普及が遅れている」といわれていた日本ですが、近年で急速に普及が進み、使えない店の方が少なくなってきましたよね。
しかし、タッチ決済(コンタクトレス決済)については世界中で利用者が増える中、国内ではまだまだ普及が追いついていないのが現状です。
クレジットカードのタッチ決済は非常に便利なだけではなく、現金や決済端末などとの接触がない方法なので、新型コロナウィルス対策の一つとしても注目されています。
今回はそんな「クレジットカードのタッチ決済」について、メリットや使い方まで解説していきたいと思います。
タッチ決済とは「非接触決済」のことで、Suicaのようにクレジットカードを専用機器にかざすだけで決済ができるシステムのことです。
読み取りリーダーにタッチした瞬間に決済ができますので、現金払いはもちろんクレジットカード払いよりも支払いが一層簡単に、そして便利になりました。
おサイフケータイやSuicaのような交通系電子マネーもタッチ決済ですが、それらは「FeliCa」という日本やアジアの一部の国しか利用できない規格を採用しています。
一方今回紹介するタッチ決済は、NFCのType AとType Bという国際規格を採用しているので、全世界で利用できるという特徴があります。
日本においては今のところ「Felica」が主流ですが、現在日本全国で国際規格のの導入を急ピッチで進めています。
クレジットカードのタッチ決済には、次のようなメリットがあります。
これらのメリットはクレジットカード払いや他の決済の仕方と比べると、一層際立ちます。
タッチ決済ではカード払いのようにカードを店員に渡す必要もありませんし、サインや暗証番号を入力する必要もないので、支払いがスピーディーになります。
決済はあくまでクレジットカードから行うので、電子マネーのように入金する必要もありません。
つまりタッチ決済は「電子マネー払いのスピード」で「クレジットカード決済」ができるのでスピーディーと便利さを両立した決済システムなんです。
一回の決済につきクレジットカード払いと比べて十数秒の時間の節約、現金払いならそれ以上の節約になるので、朝の忙しい時間などは助かりますね。
決済するときの情報は高度にセキュリティー化されていますので、タッチ決済でスキミングされる心配はありません。
さらにカードを店員に渡すことも見せる必要もないので、カード情報を誰にも読み取られることないので安心です。
2020年 1月にスーパーでアルバイトしていた高校生が客のクレジットカード情報を暗記して、航空券などの決済に使ったとして逮捕された事件がありました。
調べによるとこの高校生は、スーパーでレジをしていたときに客のカード情報を全て暗記し、客に見えない場所でメモを取りカード情報を盗みました。同様の手口で80回くらいカード情報を盗んだと本人は供述しています。
クレジットカードは表面にある16桁のカード番号・氏名・使用期限・裏面の3桁のセキュリティー番号があれば、誰でもネット決済ができてしまいますが、恐ろしいことにそれは全てクレジットカードに印字(刻印)されているんです。
タッチ決済はこうした情報を見せる機会がないので、安心して買い物ができます。
国内でタッチ決済を使える場所は一部に限られていますが、ヨーロッパやオーストラリア、シンガポールや韓国など幅広い国や地域で利用可能です。
ロンドンやミラノなどでは交通機関でもタッチ決済が可能になっていますので、タッチ決済対応のクレジットカードが1枚あるととても便利です。
出口の見えないコロナ禍において、今後もますます「いかに不必要に人と接触しないか」が重要になると考えられます。
会計時には、現金やクレジットカードにウイルスが付着している可能性があるので、接触はできるだけ避けたいものです。
そうした状況の中で注目が集まっているのが、客と店員の間で一切接触がないタッチ決済です。
タッチ決済を使う人も、それを扱う店員もリスクが減らせるのは安心ですね。
タッチ決済はあくまで処理の方法であり、決済はクレジットカードになので、ポイント還元はそのまま受けることができます。
例えば「楽天カード」を使ってタッチ決済をすればポイント還元率1%、「三井住友VISAカード」を使ってタッチ決済をすればポイント還元率0.5%となります。
タッチ決済の使い方は非常に簡単です。
画像引用元:タッチ決済
①上記のマークのあるタッチ決済対応の店に行く
②店員に「タッチ決済で」あるいは「コンタクトレスカード払いで」と伝える
③専用のリーダーを渡されるので、カードを近づける
④「ピッ」と決済音がなれば支払いが完了
ただし、10,000円を超える額など、一定額を超える支払いはカードを端末にスライドさせたあと暗証番号の入力やサインを求められることがあります。
現在タッチ決済ができる国際ブランドは下記の通りです。
対応国際ブランド | 対応クレジットカード |
---|---|
Visaのタッチ決済 | ・三井住友カード ・イオンカード ・JALカード ・ANA VISAカード ・dカード ・ジャックスカード ・オリコカード ・ライフカード ・TS CUBIC CARD ・京王パスポートVISAゴールドカード ・ペルソナSTACIAカード ・楽天カード各種 |
Mastercard コンタクトレス | ・オリコカード ・ジャックスカード ・コストコグローバルカード ・マツモトキヨシメンバーズクレジットカード ・三井住友カード ・楽天カード各種 |
JCB コンタクトレス | ・ANA JCBカード ・ジャックスカード JCBコンタクトレス |
American Express コンタクトレス | ・アメリカン・エキスプレス プロパーカード各種 ・アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード ・SPGアメリカン・エキスプレス・カード |
このように主要国際ブランドはすべて使えるので、あとはタッチ決済搭載のクレジットカードがあれば利用できます。
世界では使える場所がたくさんあるタッチ決済ですが、日本国内においても徐々に対応店舗が増えています。
現在対応している店舗は以下の通りです。
項目 | 店舗 |
---|---|
コンビニエンスストア・スーパー | ローソン セブンイレブン イオングループ イトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨークマート・ヨークフーズ(20年秋対応予定) |
飲食店・ファーストフード | マクドナルド HUB(ハブ) 82(エイティトゥ) HUB+82(ハブエイティトゥ) ヴィクトリアステーション かつ庵 カフェミラノ 久兵衛屋 ゼンショーグループ(すき家・ココス・ビッグボーイ・ジョリーパスタ・華屋与兵衛・はま寿司等) 瀬戸うどん たもん庵 ミルキーウェイ モリバコーヒー ドトールコーヒー(エクセシオールカフェ、カフェレクセル、ル・カフェドトール含む) 鎌倉パスタ ベーカリーレストランサンマルク 餃子の王将 |
空港 | 大阪国際空港 関西国際空港 神戸空港 成田国際空港 伊丹空港 |
その他 | 表参道ヒルズ 渋谷ストリーム 渋谷ヒカリエ 新丸ビル 丸ビル リンクス梅田 アップルストア Japan Taxi 文教堂(書店) TSUTAYA メガネストアー コカコーラの自動販売機 伊藤園の自動販売機 |
セブンイレブンやマクドナルド、各地の国際空港といった場所を中心に増え始めています。
今回はクレジットカードのタッチ決済について解説しました。今はいろいろな払い方がありますので、最後に他の決済システムとタッチ決済を比較してみましょう。
このようにタッチ決済は簡単・便利・スピーディーなだけではなく、スキミングの心配もないですし、新型コロナウイルスが流行している今、現金やカード、決済端末にもしウイルスがついていたら…という不安もありません。
ぜひこの機会にタッチ決済のクレジットカードを入手し、利用できるお店で使ってみてはいかがでしょうか。