ANAワイドゴールドカードの国際ブランドは5種類あります。VISA、マスターカード、JCB、アメックス、ダイナースクラブです。
国際ブランドごとにどのような違いがあるのか、あらゆる面で比較してまとめました。
「ANAワイドゴールドカードを作りたいけれど、国際ブランドはどれにすればいいのかわからない…」と悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。
なお、カード名称がANA「ワイド」ゴールドカードなのはVISA・マスターカード・JCBのみですが、本記事では実質同ランクであるANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードとANAダイナースクラブも含めて比較します。
- 年会費が安い:VISA・マスターカード、JCB
- 航空券購入時のマイル還元率が高い:アメックス
- ポイント有効期限が無期限:アメックス、ダイナース
- 保険が手厚い:JCB、ダイナース
- 特典が充実:アメックス、ダイナース
- 継続ボーナスマイル等ANAゴールドカードとしての共通点も多数
※本記事の価格は全て税込みです。
カード名 | ANA JCB ワイドカード | ANA JCBワイドゴールド | ソラチカカード | ソラチカゴールドカード | ANAアメリカン エキスプレス・カード | ANAアメリカン・エキスプレス ゴールド・カード |
年会費 | 7,975円 | 15,400円 | 2,200円 初年度無料 | 15,400円 | 7,700円 | 34,100円 |
マイル還元率 | 0.5%~2.0%※1 | 1.0%~2.0%※1 | 0.5%〜1.0%※2 | 1.0%~2.0%※1 | 0.5%~1.5% | 0.5%~3.0% |
国際ブランド | JCB | JCB | JCB | JCB | American Express | American Express |
キャンペーン | 新規入会&条件達成で 最大20,000マイル プレゼント 2024年10月1日(火)~2025年1月15日(水) | 新規入会&条件達成で 最大113,000マイル プレゼント 2024年10月1日(火)~2025年1月15日(水) | 新規入会&条件達成で 最大19,000マイル プレゼント 2024年10月1日(火)~2025年1月15日(水) | 新規入会&条件達成で 最大113,000マイル プレゼント 2024年10月1日(火)~2025年1月15日(水) | 合計18,000マイル相当※3 獲得可能 | 合計68,000マイル相※3 獲得可能 |
申込対象 | 18歳以上 学生不可 | 20歳以上 学生不可 | 18歳以上 | 20歳以上 学生不可 | 20歳以上 パート・アルバイト・学生不可 | 20歳以上 パート・アルバイト・学生不可 |
発行スピード | 最短5営業日 | 最短5営業日 | 最短5営業日 | 最短5営業日 | 1週間〜3週間 | 1週間〜3週間 |
公式サイト | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
※3 ANA アメリカン・エキスプレス提携カード メンバーシップ・リワード®のポイントをマイルに移行した場合。
※各カードのキャンペーンの詳細は、公式ホームページにてご確認ください。
ANA ワイドゴールドカードの年会費を比較
はじめに、ANA ワイドゴールドカードの年会費を比較します。
VISAとマスターカードは、発行元が同じ「三井住友カード」であり同条件なので、まとめて表記します。
カード名 | 本会員年会費 | 家族会員年会費 |
---|---|---|
ANA VISA/マスターワイドゴールド | 15,400円 | 4,400円 |
ANA JCB ワイドゴールド | ||
ANAダイナース | 29,700円 | 6,600円 |
ANAアメックスゴールド | 34,100円 | 17,050円 |
VISA・マスターカード・JCBの年会費は同額です。一方、ダイナースとアメックスはおおよそ2倍程度の金額です。
当然ながら、年会費の差は特典にあらわれています。
ANAゴールドカードの中でどの国際ブランドにするか決める際は、年会費の差額に見合うだけの特典やステータスがあるのかを判断基準にするとよいでしょう。
VISA・マスターカード、JCBは年会費割引あり
VISA・マスターカードとJCBは、元の年会費が比較的安いだけでなく条件を満たすと年会費が割引されるサービスがあります。
割引適用後の最安値は次のとおりです。
- ANA VISA/マスターワイドゴールドカード
本会員10,450円、家族会員2,750円 - ANA JCB ワイドゴールドカード
本会員10,400円(家族会員は割引対象外)
VISA・マスターカードの割引条件と適用される割引額は以下の通りです。
条件 | 割引額 | 割引後の年会費(本会員) |
---|---|---|
WEB明細、マイ・ペイすリボともに未登録 | 0円 | 15,400円 |
WEB明細 | 1,100円 | 14,300円 |
マイ・ペイすリボ | 3,850円 | 11,500円 |
WEB明細+マイ・ペイすリボ | 4,950円 | 10,450円 |
家族会員にはWeb明細による年会費割引はありません。
一方JCBの割引条件は、「スマリボ」登録+カード有効期限月の前月15日から直近1年間内のショッピング利用です。
「マイ・ペイすリボ」も「スマリボ」も、リボ手数料の発生が割引適用の条件です。
リボ手数料が割引金額を上回ることのないように十分注意してください。
ANA ワイドゴールドカードの還元率を比較
続いて、年会費とのバランスを考える上で大きな目安となるマイル・ポイントの還元率を比較します。
マイル還元率を比較
まずは、通常のカードショッピング利用におけるマイル還元率です。
ANA ワイドゴールドカードのマイル還元率は、一律1.0%です。
カード名 | マイル還元率 |
---|---|
ANA VISA/マスターワイドゴールド | 1.0% |
ANA JCB ワイドゴールド | 1.0% |
ANAダイナース | 1.0% |
ANAアメックスゴールド | 1.0% |
さらに、ANAカードマイルプラス加盟店でカード決済をすると加算マイルが2倍になる点も共通しています。
ANAカードマイルプラスには、ANAグループ・空港施設はもちろん、ホテルや百貨店、ガソリンスタンドなど様々なお店が加盟しています。
ANA航空券購入時のマイル還元率を比較
ANAの航空券を購入する場合、通常のカード利用時よりもマイルが上乗せされて貯まります。
前述のANAカードマイルプラス特典の1つです。
カード名 | ANA航空券購入時のマイル還元率※ |
---|---|
ANA VISA/マスターワイドゴールド | 2.0% |
ANA JCB ワイドゴールド | |
ANAダイナース | |
ANAアメックスゴールド | 3.0% |
※ANAカードマイルプラス+カード会社のポイントを移行したマイルの合計
ANA航空券の購入時はいずれのカードでもマイル還元率がアップしますが、アメックスには独自特典があり、他ブランドと比べて還元率が1%も高いです。
ANAの飛行機に頻繁に乗る方は、ANAアメックスゴールドなら一層マイルが貯まりやすいでしょう。
ポイント有効期限を比較
ANA ゴールドカードのショッピング利用で貯めたポイントは、すぐにマイルに交換せず、カード会社のポイントとして貯めておくことで長く保有できます。
国際ブランドごとのポイント有効期限は次のとおりです。
- ANA VISA/マスター ワイドゴールドカード:3年
- ANA JCB ワイドゴールドカード:3年
- ANAダイナースカード:無期限
- ANAアメックスゴールド:無期限
ポイント有効期限については、ダイナースとアメックスが優勢ですね。
ポイントが無期限ということは、実質「マイルを無期限で貯められる」ということです。
ずっとポイントとして貯めておいて、自分の都合のよいタイミングでマイルへ移行し、特典航空券へ交換できます。
年月をかけて大きくマイルを貯めれば、国際線ファーストクラス等の特典航空券と交換するのも夢ではありません!
そうすれば、1マイルの価値が7~8円程度になるケースもあります。
なお、ANAマイルの有効期限は、マイル口座に積算されてから3年間です。
そのため、VISA・マスターカード・JCBは、マイルの有効期限が最長6年間(ポイント有効期限3年+マイル有効期限3年)ということになります。
ANA ワイドゴールドカードの特典を比較
ANA ワイドゴールドカードには、ANAが提供する共通の特典があります。
- 入会・継続マイル2,000マイル
- 搭乗ボーナスマイル+25%
- ビジネスクラスカウンターでのチェックイン
- ANA機内販売、免税店10%OFF
- 空港内店舗「ANA FESTA」5%OFF
入会・継続マイルや搭乗ボーナスマイルは一律で同じです。
ANA ワイドゴールドカードに求める特典は上記で十分と感じる方にとっては、年会費の安いVISA・マスターカードやJCBがコスパ良好ですね。
続いて、違いのある特典について比較してみます。
空港ラウンジ特典
カード名 | 国内空港ラウンジ | 海外空港ラウンジ |
---|---|---|
ANA VISA/マスターワイドゴールド | 32ヶ所 | 1ヶ所 |
ANA JCB ワイドゴールド | 33ヶ所 | 無料:1ヶ所 有料:約1,100ヶ所 |
ANAダイナース | 32ヶ所 | 約1,000ヶ所 ※年間10回まで無料 |
ANAアメックスゴールド | 28ヶ所 ※同伴者1名無料 | 1ヶ所 |
中でも特に価値の高いものは、ダイナースの海外空港ラウンジでしょう。
約1,000ヶ所ものラウンジが年間10回まで無料で利用できます(11回目以降3,500円/回)。
海外の空港ラウンジといえばプライオリティ・パスのイメージが強いかもしれませんが、ダイナースも主要空港はほとんど網羅しています。
JCBに付帯するのは「ラウンジ・キー」というサービスです。1回32米ドル(約3,520円/1米ドル=110円換算)で利用できます。
国内ラウンジで目を引くのは同伴者1名も無料でラウンジを利用できるアメックスでしょう。
他のANAゴールドカードにはない、エッジの利いたメリットですね。
利用可能な国内空港ラウンジの数には大差ありませんが、最も多いのはJCBです(2021年8月現在)。
なお、JCBのみ無料対象に含まれるのは、九州佐賀国際空港です。
VISA・マスターカード・JCB・アメックスの海外で無料で利用できる1ヶ所とは、すべてハワイ ダニエル・K・イノウエ国際空港(旧ホノルル国際空港)です。
空港関連サービス
空港ラウンジを除く空港関連サービスについて、違いをまとめました。
カード名 | 内容 |
---|---|
ANA VISA/マスターワイドゴールド | ・空港宅配サービス15%OFF ・手荷物預かりサービス15%OFF ・海外用携帯レンタル半額,通話料15%OFF ・スーツケースレンタル15%OFF |
ANA JCB ワイドゴールド | ・空港宅配サービス15%OFF ・手荷物預かりサービス15%OFF ・海外用携帯レンタル15%OFF |
ANAダイナース | ・空港宅配サービス無料(年間2個) ・海外Wi-Fiレンタル20%OFF ・携帯電話レンタル料金10日間無料 ・手荷物預かりサービス15%OFF |
ANAアメックス・ゴールド | ・空港宅配サービス無料/大型手荷物は1,000円OFF ・手荷物預かりサービス無料 ・海外用携帯レンタル半額、通話料10%OFF |
空港関連サービスは、ANAアメックスゴールドが頭ひとつ抜けている印象ですね。
空港宅配サービスは、海外旅行の帰国時に、空港から自宅まで荷物を宅配してくれるサービスです。
アメックス会員1人につきスーツケース1個が無料、大型手荷物なら1,000円OFFとなります。
また、空港内での手荷物預かりサービスも無料です。
その他の特典
その他、各カードごとの代表的な特典をピックアップしました。
カード名 | 特典名 | 内容 |
---|---|---|
ANA VISA/マスター ワイドゴールド | ドクターコール24 | 医師・保健師・看護師など専門スタッフに24時間・年中無休で電話での健康相談受付 |
ANA JCB ワイドゴールド | グルメ優待サービス | 全国250店舗の飲食店で20%OFF |
JCB GOLD Service Club Off | 映画館等、全国7万ヶ所以上の施設で優待割引 | |
ANAダイナース | エグゼクティブ ダイニング等、7種のグルメ優待 | 2名以上のコース料理利用で1名分無料など |
ANAアメックス・ゴールド | スマートフォン・プロテクション | 購入2年以内のスマホが破損した場合、修理代金を最大3万円まで補償 |
キャンセル・プロテクション | 急な出張・病気やケガ等で旅行やコンサートに行けなくなった場合、キャンセル費用などを補償 |
ダイナースは「エグゼクティブダイニング」を筆頭に、合計7種類ものグルメ特典があります。Diner’s(食事をする人)の名の通り、グルメ特典はプラチナ級です!
アメックスは、日常で使える保険が充実しています。
スマートフォンの故障を補償してくれる「スマートフォン・プロテクション」や、旅行やコンサートのキャンセル代を補償してくれる「キャンセル・プロテクション」などのユニークな保険が付帯します。
JCBは、20%OFFになるグルメ優待のほか、JCB GOLD Service Club Off(クラブオフ)が使えます。
映画館など身近な施設で優待割引を受けられるので、普段使いに便利でしょう。
ANA ワイドゴールドカードの保険を比較
続いて、クレジットカード付帯サービスの代名詞ともいえる旅行傷害保険について比較します。
カード名 | 海外旅行障害保険 | 国内旅行傷害保険 | 航空便遅延保険 |
---|---|---|---|
ANA VISA/マスター ワイドゴールド | 最高5,000万円 傷害・疾病治療150万円 | 最高5,000万円 | 最高2万円 ※国内のみ |
ANA JCB ワイドゴールド | 最高1億円(うち利用付帯5,000万円) 傷害・疾病治療300万円 | 最高5,000万円 | 最高4万円 |
ANAダイナース | 最高1億円(うち利用付帯5,000万円) 傷害・疾病治療300万円 | 最高1億円(うち利用付帯5,000万円) | なし |
ANAアメックスゴールド | 最高1億円 傷害・疾病治療300万円(いずれも利用付帯) | 最高5,000万円(利用付帯) | 最高4万円 ※海外のみ |
実際に海外旅行で使う可能性がもっとも高いのは「傷害・疾病治療費用」です。
最大の補償金額(死亡時)のほか、傷害・疾病治療費用をピックアップしました。
実用面で比較すると、傷害・疾病治療費用が300万円が自動付帯で補償されるJCBとダイナースが優勢ですね。
JCBなら航空便遅延時にも手厚い補償があり安心です。
VISA・マスターカードの150万円では、海外旅行の保険金額としてはやや不十分です。
別途、旅行保険を追加したり、他に旅行保険が付帯するクレジットカードを持っていくのがおすすめです。
アメックスは、金額は申し分ありませんが、利用付帯という点が懸念材料。旅行代金等をカードで事前に決済する必要があるので注意してください。
なお、キャッシュレス診療は5券種とも対応しています。
ANA ワイドゴールドカードの家族カードを比較
ANA ワイドゴールドカードの家族カードには、共通点も多く見られます。
- 申込対象者は本会員と同一生計の両親・配偶者・18歳以上の子
- 機内販売・空港内店舗等の優待割引は本会員と同等
- 家族カード利用分のポイントは本会員に集約
- 家族の搭乗により貯まるマイルは家族会員のマイル口座に積算
続いて、違いを確認しましょう。
カード名 | 年会費 | ラウンジサービス |
---|---|---|
ANA VISA/マスター ワイドゴールド | 4,400円 ※条件を満たすと2,750円 | 利用可 |
ANA JCB ワイドゴールド | 4,400円 | 利用可 |
ANAダイナース | 6,600円 | 利用可 |
ANAアメックスゴールド | 17,050円 | 利用可 ※家族カードの同伴者も1名無料 |
年会費の項目で解説したとおり、VISA/マスターカードの家族カードは、リボ払い+リボ手数料支払の条件を満たすと年会費が安くなります。
【本カード1枚+家族カード1枚】の価格をもっとも安く抑えられます。
旅行傷害保険、空港ラウンジ等の主要サービスは、家族カードでも本会員と同等の優待を受けられます。
特に、アメックスの空港ラウンジサービスは家族カードの同伴者も1名無料になる点が優秀ですね。
たとえば、夫婦と子ども2人の4人家族で、夫が本カード・妻が家族カードを所有していた場合、子ども2人も無料でラウンジを利用できます!
なお、一部家族カードが対象外となるサービスもあります。
例えば本記事で紹介した特典のうち、アメックスの「スマートフォン・プロテクション」は本会員限定のサービスです。
ANA ワイドゴールドカードの審査を比較
同じANAカードでも、審査をするのはカードを発行している会社なので、それぞれ審査基準が異なります。
公式HPで明示されている「申込対象者」は次のとおりです。
- ANA VISA/マスター ワイドゴールドカード
原則満20歳以上で、本人に安定継続収入がある方 - ANA JCB ワイドゴールドカード
20歳以上(学生不可)で、本人に安定継続収入がある方 - ANAダイナースカード
(入会の目安)年齢27歳以上の方 - ANAアメックスゴールド
満20歳以上の方(パート・アルバイト不可)
もっとも審査難易度が高いと予想されるのが、ANAダイナースカードです。
理由としては、申込可能年齢の目安が高いこと、年会費が高いこと、元々ダイナースは富裕層向けカードであることなどが挙げられます。
ANAダイナースカード申込画面の年収欄に、「500万円」と例の記載があることから、求められる年収は500万円前後とみてよいでしょう。
ANA ワイドゴールドカードで快適なマイラー生活を
本記事では、ANA ワイドゴールドカードの国際ブランドごとの違いをあらゆる側面から比較しました。
最後に、各カードの特徴を簡潔にまとめます。
- ANA VISA/マスター ワイドゴールドカード
本会員+家族会員の合計金額がもっとも安い - ANA JCB ワイドゴールドカード
手頃な年会費なのに、手厚い海外旅行傷害保険で安心&コスパ◎ - ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード
国内空港ラウンジ同伴者1名無料!多彩なトラベルサービスとユニークな保険 - ANA ダイナースカード
入手難易度は最難か、海外ラウンジ年10回無料&豊富なグルメ優待が熱い
家族カードの作成を考えていて、年会費を抑えたいなら、VISA・マスターカードが適しています。
安価な年会費ながら手厚い海外旅行傷害保険が付帯し、コストパフォーマンスに優れるのはJCBです。
アメックスとダイナースは、年会費こそVISA・マスターカード・JCBの2倍ほどかかりますが、それに見合ったユニークな特典が目白押しです。
また、ステータスの面でも、共に申し分ないでしょう。
自分にぴったりなANAゴールドカードを作って、快適なマイラー生活を送ってくださいね。