ANAワイドカードとANAワイドゴールドカードはどちらもANAの飛行機によく乗る人におすすめのカードです。
ANAワイドカードは一般カードとゴールドカードの中間に位置するカードで、手ごろな年会費でANAマイルを貯められます。
一方、ANAワイドゴールドカードは名前の通り一般カードより上のグレードであるゴールドカードです。
年会費は高いですが、ANAマイルがザクザク貯まりますし付帯サービスも充実しています。
ANAの飛行機によく乗るなら、ANAワイドカードとANAワイドゴールドカードどちらを作るべきなのでしょうか。
今回はANAワイドカードとANAワイドゴールドカードを比較し、両カードの違いとどちらがおすすめなのかを解説します。
- 年会費はANAワイドカードが安い
- ANAワイドカードは18歳以上から申し込める
- ANAワイドゴールドカードは移行手数料が無料
- 旅行傷害保険はANAワイドゴールドカードのほうが手厚い
- ANAワイドゴールドカードは国内空港の空港ラウンジ無料
ANAワイドカードとワイドゴールドカードの違い
ANAワイドカードとANAワイドゴールドカードにはどのような違いがあるのでしょうか?
両カードの基本情報をまとめました。
項目 | ANAワイドカード | ANAワイドゴールドカード | |
---|---|---|---|
年会費 | 本会員 | 7,975円 | 15,400円 |
家族会員 | 1,650円 | 4,400円 | |
申し込み対象 | 18歳以上 | 20歳以上 | |
マイル還元率 | 0.5~2.0% | 1.0~2.0% | |
移行手数料 | VISA、Mastercard | 6,600円/年 | 無料 |
JCB | 5,500円/年 | ||
ボーナスマイル | 入会・継続 | 2,000マイル | 2,000マイル |
搭乗ボーナスマイル | 25% | 25% | |
海外旅行傷害保険 | VISA、Mastercard | 最高5,000万円(自動付帯) | 最高5,000万円(自動付帯) |
JCB | 最高1億円(自動付帯) | ||
国内旅行傷害保険 | なし | 最高5,000万円(自動付帯) | |
空港ラウンジ | 利用不可 | 利用可 | |
電子マネー | VISA、Mastercard | iD、楽天Edy | iD、楽天Edy |
JCB | QUICPay、楽天Edy | QUICPay、楽天Edy | |
国際ブランド | VISA、Mastercard、JCB | VISA、Mastercard、JCB |
基本情報から分かるANAワイドカードとANAワイドゴールドカードの大きな違いは以下の5つです。
- 年会費
- 申し込める年齢
- 移行手数料
- 旅行傷害保険
- 空港ラウンジ優待
年会費はANAワイドカードが安い
ANAワイドカードとANAワイドゴールドカードの大きな違いの1つが年会費です。
どちらも有料ですが、ANAワイドゴールドカードは15,400円なのに対してANAワイドカードは7,975円で済みます。
家族カードもワイドゴールドカードが4,400円、ANAワイドカードが1,650円とANAワイドカードのほうが安いです。
例えば家族3人(本カード会員1人、家族カード会員2人)で利用する場合は約13,000円も年会費に差が出ます。
- ANAワイドカード
7,975円+1,650円×2=11,275円 - ANAワイドゴールドカード
15,400円+4,400×2=24,200円
単純なコストで言えば、ANAワイドカードの安さは魅力ですね。
ANAワイドカードは18歳から申し込める
ANAワイドカードとANAワイドゴールドカードでは申し込める年齢も異なります。
ANAワイドゴールドカードは20歳以上でないと申し込めません。未成年は申し込みできないです。
一方、ANAワイドカードは18歳から申し込みできます。
ANAワイドゴールドカードでも家族カードなら18歳から持つことが可能です。
ただし、家族カードだと支払いが1つにまとまる、明細を見られてしまうといったデメリットもあります。
未成年が本カード会員になりたいならANAワイドカード一択です。
ANAワイドゴールドカードは移行手数料が無料
ANAワイドゴールドカードはポイントをANAマイルに交換する際の「移行手数料」が無料です。
ANAワイドカードでは、マイルを交換する際に「5マイルコース」と「10マイルコース」のどちらかを選びます。
- 5マイルコース:1ポイント=5マイルのレートで交換
- 10マイルコース:1ポイント=10マイルのレートで交換
言うまでもなく、10マイルコースのほうがマイル還元率がお得です。
しかし、10マイルコースを利用する場合はVISA/マスターなら年間6,600円、JCBなら年間5,500円の移行手数料がかかります。
ANAワイドゴールドカードは標準で1ポイント=10マイルのレートで交換可能です。
ANAワイドカードと違い移行手数料はかかりません。
年会費はANAワイドカードのほうが安いですが、移行手数料を含めた実質年会費はそこまで差がありません。
項目 | 毎年10マイルコースで交換 | 2年に1回10マイルコースで交換 |
---|---|---|
ANA VISA/マスターワイドカード | 14,575円 | 11,275円 |
ANA JCBワイドカード | 13,475円 | 10,725円 |
ANA ワイドゴールドカード | 15,400円 | 15,400円 |
移行手数料は、1ポイント=10マイルに交換しなかった年は発生しません。
2年に1度まとめて交換するようにすれば、移行手数料を実質半額にすることが可能です。
2年に1度の交換でも、ANAワイドカードとANAワイドゴールドカードの年会費の差は3,000~4,000円ほどしかありません。
詳細はこのあと解説しますが、ANAワイドゴールドカードのほうが付帯サービスは充実しています。
使い勝手の良さを考慮すると、コスパはANAワイドゴールドカードのほうがANAワイドカードより上と言えそうです。
ANAワイドゴールドカードは旅行傷害保険が手厚い
ANAワイドカードと比べると、ANAワイドゴールドカードは旅行傷害保険がより充実しています。
ANAワイドカードには国内旅行傷害保険がついていません。
国内航空傷害保険はついていますが、これは航空機内の事故によるケガや病気のみ対象です。
他の公共交通機関やホテルでのトラブルによる損害は補償されません。
ANAワイドゴールドカードは海外旅行傷害保険、国内航空傷害保険に加えて国内旅行傷害保険も付いています。
頻繁に国内旅行をする人も安心ですね。
しかもANA JCBワイドゴールドカードは海外旅行傷害保険が最高1億円にアップし、さらに航空便遅延補償までつきます。
ANAワイドゴールドカードは国内の空港ラウンジが無料
画像引用元:ANAのラウンジ(国際線) | Service & Info [国際線] | ANA
ANAワイドゴールドカードは国内の主要空港+海外1空港の空港ラウンジを無料で利用できます。
利用できる空港は以下の通りです。
- 北海道:新千歳空港、函館空港、旭川空港
- 東北:青森空港、秋田空港、仙台国際空港
- 中部:新潟空港、富山空港、小松空港、中部国際空港、富士山静岡空港
- 関東:成田国際空港、羽田空港
- 近畿:伊丹空港、関西国際空港、神戸空港
- 中国:岡山空港、広島空港、米子空港、山口宇部空港、出雲縁結び空港
- 四国:徳島空港、高松空港、松山空港
- 九州:福岡空港、北九州空港、長崎空港、大分空港、熊本空港、宮崎空港、鹿児島空港
- 沖縄:那覇空港
- 海外:ダニエル・K・イノウエ国際空港
ANAワイドカードには空港ラウンジ優待がついていないので、いずれの空港の空港ラウンジも使えません。
空港ラウンジを無料で使いたいなら、ANAワイドゴールドカードを選びましょう。
ANAワイドカードとワイドゴールドカードの共通サービス
ANAワイドカードとANAワイドゴールドカードには違いがたくさんありました。
反対に、この2つのカードに共通しているサービスをチェックしましょう。
- ANAの航空機に乗ると25%のボーナスマイルがもらえる
- ANAカードマイルプラスでマイル還元率が最大2.0%
- 複数の電子マネーに対応
ANAの航空機に乗ると25%のボーナスマイルがもらえる
画像引用元:ANA SUPER VALUE | Book Flights/Plan Travel [Domestic] | Flight Reservations | ANA
ANAカード保有者がANAの飛行機に乗るとボーナスマイルがもらえます。
もらえるボーナスマイルは以下の通りです。
カードのグレード | フライトボーナスマイル |
---|---|
一般カード | 10% |
ワイドカード | 25% |
ゴールドカード | 25% |
プレミアムカード | 50% |
ANAワイドカードとANAワイドゴールドカードは、いずれも25%のボーナスマイルが獲得できます。
例えば東京-大阪間を普通運賃で乗るとしましょう。
この場合のフライトマイルは通常なら280マイルです。
ANAワイドカード/ANAワイドゴールドカードを持っている場合は25%増量するため、280マイル×1.25=350マイル得られます。
ANAの飛行機によく乗る人なら、フライトのボーナスマイルだけでANAマイルをザクザク貯めることが可能です。
なお、ANAカード入会時および継続時には入会・継続マイルももらえます。
ANAワイドカードもワイドゴールドカードも入会・継続マイルは2,000マイルで共通です。
ANAカードマイルプラスでマイル還元率が最大2.0%
ANAカードマイルプラスは、加盟店でANAカードを使うとポイントとは別にマイルが貯まるプログラムです。
100円または200円につき追加で1マイル貯まります。
ポイントから移行するANAマイルと合わせると、マイル還元率は最大2.0%です。
主なANAカードマイルプラス加盟店をまとめました。
- ANA航空券・機内販売
- ANA FESTA
- セブンイレブン
- スターバックス
- マツモトキヨシ
- ヤマダ電機
- ラオックス
- アート引越センター
ANAグループのお店はもちろん、コンビニやカフェ、家電量販店なども対象です。
ANAカードマイルプラスはANAワイドカード/ANAワイドゴールドカードで料金を支払うのが条件です。
ANAカードはiDやQUICPayといった電子マネーに対応していますが、電子マネーで支払った場合は原則対象外となります(一部対象となる加盟店もあり)。
複数の電子マネーに対応
画像引用元:Apple Pay | ANAマイレージクラブ
ANAワイドカードとANAワイドゴールドカードは複数の電子マネーに対応しています。
- VISA、Mastercard:iD、楽天Edy
- JCB:QUICPay、楽天Edy
国際ブランドに関わらず利用可能なのは楽天Edyです。
加えて、VISA、MastercardならiD、JCBならQUICPayに対応しています。
また、JCBのANAワイドカード/ANAワイドゴールドカードは「ANA QUICPay+nanaco」というキーホルダー型の電子マネーの追加も可能です。
ANA QUICPay+nanacoではQUICPayに加えてnanacoにも対応しています。
ANAワイドカードもANAワイドゴールドカードも複数の電子マネーに対応しており、幅広いお店でキャッシュレスによる支払いが可能です。
ANAワイドカード vs ワイドゴールドカード
ここまでANAワイドカードとANAワイドゴールドカードの違いと共通点を見てきました。
では、結局のところANAワイドカードとANAワイドゴールドカードのどちらがおすすめなのでしょうか。
結論:ANAワイドゴールドカードがおすすめ
結論から言うと、基本的にはANAワイドゴールドカードがおすすめです。
ANAマイルを貯めるなら、10マイルコースの利用はほぼ必須と言えます。
ANAワイドカードの場合は10マイルコースだと6,600円または5,500円の移行手数料がかかるのがネックです。
移行手数料を含めるとANAワイドカードとANAワイドゴールドカードの年会費はそこまで差がありません。
それなら、旅行傷害保険が充実し空港ラウンジ優待が使えるワイドゴールドカードのほうがコスパが良いですね。
以下のような人はANAワイドカード
基本的にはANAワイドゴールドカードがおすすめですが、以下のような人はANAワイドカードでも十分でしょう。
- ANAの飛行機のフライト専用カード
- ゴールドカードの審査に通過する自信がない人
ANAの飛行機に乗るときのボーナスマイルはANAワイドカードもANAワイドゴールドカードも同じ25%です。
普段の買い物では別のカードを利用し、ANAの飛行機に乗るときだけ使いたい場合はANAワイドカードでも問題ありません。
移行手数料がかからない5マイルコースにしておけば、ANAワイドカードはANAワイドゴールドカードの半分のコストで所有することが可能です。
また、ANAワイドゴールドカードは名前の通り一般カードよりグレードが上の「ゴールドカード」に分類されます。
当然、入会時の審査も一般カードより厳しいでしょう。
具体的な審査基準は公表されていませんが、最低でも200万円、確実に通るには400万円前後の収入が必要と言われています。
また、ある程度の勤続年数も必要です。
一方、ANAワイドカードは一般カードに分類されます。審査があるのは同じですが、ゴールドカードと比べると作りやすいでしょう。
社会人になったばかりの人や年収が低い人はANAワイドカードから申し込むのも1つの手です。
ANAワイドカードで実績を積んでからANAワイドゴールドカードを申し込めば、審査に通る可能性をぐっと高められますよ。
高コスパのANAワイドゴールドカードがおすすめ!
以上、ANAワイドカードとANAワイドゴールドカードの違いを比較しました。
- 年会費はANAワイドカードが安い
- ANAワイドカードは18歳以上から申し込める
- ANAワイドゴールドカードは移行手数料が無料
- 旅行傷害保険はANAワイドゴールドカードのほうが手厚い
- ANAワイドゴールドカードは国内空港の空港ラウンジ無料
ANAワイドカードとANAワイドゴールドカードなら、基本的にはANAワイドゴールドカードのほうがお得です。
ANAワイドゴールドカードなら移行手数料をかけずに1.0%のレートでポイントをマイルに交換できます。
移行手数料を含めた年会費はANAワイドカードもANAワイドゴールドカードもほとんど差はありません。
それでいてANAワイドゴールドカードは付帯サービスが手厚いです。
審査に通る自信がない場合やANAの飛行機に乗るとき専用で使いたいといった場合以外は、ANAワイドゴールドカードを申し込みましょう。