JCB CARD Wの海外旅行保険は十分？足りない補償をカバーする方法

JCBが発行するJCBカード W/Plus Lは、年会費無料で高還元率なうえ、海外旅行時に役立つ保険を付帯していることが特長です。

旅行のたびに保険会社と契約しなくとも保険が適用されるので、旅行の準備にかかる手間を省けるでしょう。

ただし、JCBカード Wの海外旅行保険の補償内容は決して十分とは言えません。

この記事ではJCBカード Wの海外旅行保険の特徴や、メリット・デメリットを解説します。

海外で医療を受けた際の治療費の相場も解説しているので、必要な補償金額を見極める判断にも役立ててください。

JCB CARD W	年会費無料！高還元率が人気の一枚 年会費：永年無料 家族カード・ETCカードも年会費無料 ポイント還元率：常に2倍 付帯保険：海外旅行傷害保険・ショッピングガード保険
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カード名	JCB CARD W	New! JCBカード S	JCBゴールド	JCBプラチナ	JCB GOLD EXTAGE
年会費 (税込)	無料	無料	11,000円(税込) 初年度無料 オンライン入会の場合のみ	27,500円(税込)	3,300円(税込) 初年度無料
還元率	1.0％～10.5％※J1	0.5％～10.0％※J1	0.5％～10.0％ ※J1	0.5％～10.0％ ※J1	0.75％～10.25％(条件あり) ※J1 Myチェック等の事前登録が必要
国際ブランド	JCB	JCB	JCB	JCB	JCB
キャンペーン	新規入会 ＋Amazon利用で最大12,000円 キャッシュバック 2024年10月1日(火)～2025年3月31日(月)まで	新規入会 ＋Amazon利用で最大15,000円 キャッシュバック 2024年10月1日(火)～2025年3月31日(月)まで	新規入会 ＋Amazon利用で最大23,000円 キャッシュバック 2024年10月1日(火)～2025年3月31日(月)まで	新規入会 ＋Amazon利用で最大30,000円 キャッシュバック 2024年10月1日(火)～2025年3月31日(月)まで
申込対象	18歳以上39歳以下	18歳以上	20歳以上	25歳以上	20歳〜29歳 学生不可
発行スピード	最短5分※J1	最短5分※J1	最短5分※J1	最短5分※J1	最短3営業日
公式サイト	詳細を見る	詳細を見る	詳細を見る	詳細を見る	詳細を見る

JCBカード Wの海外旅行時の補償内容

JCBカード Wは海外旅行保険を付帯しています。

クレジットカード付帯の海外旅行保険は、自動付帯と利用付帯に分かれますが、JCBカード Wは利用付帯です。

• 自動付帯：カードを保有しているだけで保険を利用できる
• 利用付帯：旅行代金などをカード決済をした場合のみ適用

自動付帯が便利ですが、いまは利用付帯のカードが主流です。

旅行代金をJCBカード Wで決済した場合と、JCBカード W以外のカードで決済した場合の違いをみていきましょう。

海外旅行代金をJCBカード Wで決済

海外旅行代金をJCBカード Wで決済すると、以下の補償が適用されます。

補償対象の旅行期間は3ヶ月です。

年会費無料ながら上記補償を備えているのはメリットです。

しかし、海外旅行中の備えはJCBカード Wだけで十分とは言い切れません。

特に、病気やケガの治療費は最高100万円と低いため、いざという時に困るおそれがあります。

なお、対象になる旅行代金の具体例は以下のとおりです。

• 利用する公共交通機関の料金
  空港に向かう電車・バス・タクシー代や、渡航先への航空券・乗船券など
• 参加する海外旅行ツアーの料金
  旅行会社で予約したツアー代や、日本でツアーと併せて申し込んだオプショナルツアー代など

中には対象外になる旅行代金もあるので注意しましょう。

たとえば空港までのガソリン代・高速道路料金や、国内・海外でのレンタカー料金などは対象外です。

また、個人で予約した海外でのホテル宿泊代や空港利用税なども含まれません。

旅行代金をJCBカード W以外で決済

旅行代金をJCBカード W以外のクレジットカードや現金等で支払った場合、海外旅行保険は一切適用されません。

JCBカード Wの海外旅行保険は利用付帯です。

最高2,000万円の補償を受けるには旅行代金の支払いにJCBカード Wを使う必要があります。

海外旅行保険で重視すべきポイントと海外医療費の相場

海外旅行保険でとくに重視すべきポイントは、最も発生する確率が高い「傷害・疾病治療費用」の補償額です。

そして、「補償額はいくらあれば安心か」は、海外で治療を受けた場合の費用を参考にしましょう。

海外では日本の医療保険制度が使えません。国内で医療機関を利用した際、窓口で支払う金額は治療費の3割～1割にとどまりますが、海外の場合は全額自己負担です。

仮に盲腸の手術で入院した際のおおよその治療費を国別にまとめました。

医療機関や治療方法によって差が生じるため、あくまでも目安として参考にしてください。

参考：海外での医療事情｜ジェイアイ傷害火災

特にハワイは高額で、他の国も100万円以上の費用がかかる可能性があります。

盲腸の治療費でこの金額なので、もっと大がかりな手術を受けたり入院が長引いたりするとさらに金額が増すでしょう。

実際、以下の事例があります。

JCBカード Wで補償されるケガや病気で治療を受けた場合の保険金は、それぞれ最高100万円までなので、万が一の医療費をカバーしきれないおそれがあります。

傷害・疾病治療費として最低でも300万円～500万円程度の補償を用意したほうが、安心して旅行を楽しめるでしょう。

JCBカード Wで足りない補償は他の保険でカバー

前述したとおり、JCBカード Wでは補償が足りないおそれがあります。

そこで、クレジットカード付帯保険にプラスして補償を上乗せする方法を紹介します。

保険付帯のクレジットカードで上乗せ

海外旅行保険を付帯しているクレジットカードは他にもたくさんあります。

なるべくコストを抑えたい方は、年会費無料のクレジットカードをサブカードとして保有するのがおすすめです。

海外旅行保険つきのクレジットカードを複数枚持っていると、傷害死亡・後遺障害時以外の補償額は合算される仕組みです。

例えば年会費無料のエポスカードを併せ持てば、いざという時に以下の補償が受けられます。

このように、2枚持つだけで傷害治療費用は300万円、疾病治療費用は370万円補償と手厚くなります。

カードを2枚以上持つ場合の注意点は、基本的にすべてのカードで旅行代金の決済が必要になることです。

そのため、以下のように旅行代金をJCBカード Wと他のカードで分けて支払う工夫が必要です。

• JCBカード W：ツアー料金
• 他のカード：空港までの公共交通機関の運賃

旅行のたびに海外旅行保険で上乗せ

保険会社で直接申し込む海外旅行保険は、保険料を支払う必要があるものの、必要な期間だけ手厚い補償を受けられるのがメリットです。

JCBは、損保ジャパンの商品「新・海外旅行保険 off！(オフ)」と提携しています。

off！(オフ)の主な特徴は以下のとおりです。

• 欲しい補償だけを選んで契約可能
• インターネット契約で保険料が大幅に割引
• 出発日当日でもネット申し込みOK

off！(オフ)ならクレジットカードの補償で足りない部分だけを上乗せできます。

また、JCBカード Wについた海外旅行保険の幹事会社も損保ジャパンなので、保険金の請求窓口が同じです。

万が一のときはスムーズに事故報告を行えるでしょう。

JCBカード Wの家族特約

家族みんなで旅行に出かけるなら、自分だけではなく家族にも保険を用意したいと考えることでしょう。

家族特約とは、契約した本人に限らず家族にも保険が適用されるサービスですが、JCBカード Wの海外旅行保険には家族特約が付いていません。

家族にも保険を適用させたいなら、家族カードの申込がおすすめです。

家族カードも年会費は無料なので、余計なコストは発生しません。

JCBカード Wの家族カードの申込対象は、カード本会員と生計を共にする、配偶者・親・18歳以上の子ども(高校生を除く)です。

家族は他社の保険付帯カードを持つのも手ですが、審査に通るか不安なケース、家計管理を一括で行いたいケースでは家族カードが最善策と言えます。

JCBカード Wの海外旅行保険の弱点

上記で説明したとおり、JCBカード Wは海外医療費の相場に比べて補償額が低いこと、カードを使わないと保険が適用されないことなどが注意点です。

その他、他のカードと比べたJCBカード Wの弱点を見ていきましょう。

航空機遅延補償なし

JCBカード Wには航空機遅延補償がありません。

搭乗する予定の航空機が遅延や欠航になったときに、負担した費用を補償するのが航空機遅延補償です。

宿泊や食事にかかる費用の他、ツアーの取消料などを補償するタイプもあり、台風や大雪などで万が一欠航した場合に重宝します。

この補償は、年会費有料のゴールド以上のカードに付帯していることが多く、年会費無料のJCBカード Wには付きません。

国内旅行時の補償がない

JCBカード Wには国内旅行保険がついていません。

国内旅行保険は年会費が有料のカードにこそ付帯していますが、年会費無料のJCBカード Wについていないのは致し方ないでしょう。

なお、国内旅行保険は海外旅行保険ほど必要性は高くありません。

ただしスポーツ・レジャー目的など、観光などに比べてケガのリスクを伴う旅行を予定している方にとって、国内旅行保険がないことはデメリットになりえます。

国内旅行にも安心をプラスしたい方は、次に紹介するJCBトッピング保険を利用しましょう。

トッピング保険を活用しよう！

トッピング保険は、JCBカード会員限定で申し込める保険です。

※疾病入院プランのみ2ヶ月後に補償開始

クレジットカード付帯の保険と違い毎月の保険料が発生しますが、数百円の保険料で加入できるプランが多く用意されています。

国内旅行中や日常生活で起こり得る、ケガやモノの破損に関わるプランをピックアップしました。

• 自転車プラン：月額140円～
  自転車事故による自分のケガや相手の損害などを補償
• 日常生活賠償プラン：月額210円
  相手にケガをさせたり相手のモノを壊してしまったりしたときの補償
• ゴルフプラン：月額410円
  特定のスポーツ中のケガや相手の損害などを補償
• ケガプラン：月額450円
  ケガによる入院・手術・通院などを補償

スポーツやレジャー目的の旅行におすすめなのは、「ゴルフプラン」「ケガプラン」です。保険料は一律なので、年齢によって変わることはありません。

「ゴルフプラン」は、ゴルフ以外の特定スポーツ中のケガも補償されます。

個人賠償責任補償もついており、接触事故などにより相手にケガ・相手のモノを破損してしまった場合、最高1,000万円まで補償されます。

「ケガプラン」は、旅行中はもちろん日常生活中のケガも補償対象です。

どちらも保険期間は1年間ですが、不要になった場合は保険期間中でもWEBで簡単に解約できます。

JCBカード Wの海外旅行保険の優れている点

JCBカード Wの海外旅行保険は十分とは言えないものの、年会費無料で使える点は大きなメリットです。

海外旅行保険が付帯されたクレジットカードは、年会費有料タイプが多く、ゴールドカードの場合は1万円以上かかることもあります。

一方、JCBカード Wなら年会費が一切かかりません。

そのため、「万一に備えて海外旅行保険は欲しいけれど、クレジットカードはあまり使わない」という方でも気軽に申込できます。

JCBカード Wの海外旅行保険の使い方

せっかく海外旅行保険に入っていても、使い方が分からなければ、いざという時に活用できません。

海外で病気やケガによる治療を受けた際、どのように保険金を請求するのか説明します。

海外でケガや病気になったときの手続き

海外旅行中に病気やケガで現地の治療が必要になった場合、以下の3つは必ず手続きしましょう。

1. 海外ホットラインへ電話(24時間受付・通話料無料)
   滞在先ごとの発信先はこちらで確認
2. 医療機関を受診
   キャッシュレス医療対応の医療機関なら自己負担なし
3. 医師の診断書と事故証明書を取得
   帰国後の保険金請求時に必要

海外ホットラインは、ケガや病気の報告をはじめ、保険に関するさまざまな悩みに答えてくれる窓口です。日本語で相談できるので、安心してかけられます。

その後キャッシュレス医療の手配が行われるため、医療機関の窓口でお金を払う必要はありません。

なお、キャッシュレス医療に対応していない医療機関を受診した場合は医療費の立て替えが必要になります。

保険金請求には、医師の診断書や事故証明書が必要です。これらがないと保険金を受け取れない場合があるため、忘れずに受け取り日本へ持ち帰りましょう。

病気やケガ以外の事故(携帯品の損害、賠償責任が生じるケースなど)でも事故証明書は必要です。

帰国後の保険金請求手続き

帰国後は損保ジャパンJCB事故受付デスクへ電話し、保険金の請求手続きを行ないます。

請求が遅れると保険金が受け取れないこともあるので、早めの連絡が肝心です。

連絡を済ませると必要な書類が契約住所へ届きます。記入の上必要書類を添付し、速やかに返送しましょう。

JCBカード Wで思わぬ出費の心配をせずに海外旅行を楽しもう

JCBカード Wの補償内容や、足りない保険金額をカバーする方法を解説しました。

「JCBカード Wには保険がついているから安心！」と思い補償内容の確認を怠ると、万が一のときに保険金でまかないきれないほどの損失を被るかもしれません。

JCBカード Wの補償は十分とは言えないため、補償を上乗せするのがおすすめです。

必要なお金を受け取れれば、ケガをしたり病気になったりしたときに安心して治療に専念できるでしょう。

お金の心配を減らし、海外旅行を思いきり楽しんでくださいね。