2021年11月1日にAmazon Mastercardのリニューアルが行われ、カード名称やサービス内容に変更がありました。
結論からお伝えすると、クラシック会員にとっては大改善・旧ゴールド会員にとってはやや改悪という印象です。
改悪とはいえAmazonプライムユーザーにとっては十分にお得なのですが、中には代替カードを探したほうが良いケースもあります。
本記事では、各項目ごとに前カードと比較し、改善or改悪かを詳しく解説しました。
継続利用すべきか悩んでいる方は、参考にしてくださいね。
- 改善された点
年会費、還元率、キャッシュレス決済、ETCカード - 改悪された点
旅行傷害保険、空港ラウンジ - 一長一短な点
プライム会員資格
※本記事の価格は全て税込みです。
カード名 | JCB CARD W | Amazon Mastercard | Amazon Prime Mastercard |
年会費 | 無料 | 無料 | 無料 |
還元率 | 1.00%~10.50%※J1 | 1.0%~1.5% | 1.0%~2.0% |
国際ブランド | JCB | Mastercard | Mastercard |
キャンペーン | 新規入会 +Amazon利用で最大12,000円 キャッシュバック 2024年4月1日(月)~2024年9月30日(月) | 2,000ポイント プレゼント | 5,000ポイント プレゼント |
申込対象 | 39歳以下 | 18歳以上 | 20歳以上 |
発行スピード | 最短5分※J1 9:00AM~8:00PMでお申し込み。 (受付時間を過ぎた場合は、翌日受付扱い) | 最短1週間 | 最短1週間 |
公式サイト | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
- 1 Amazon Mastercardのリニューアル内容
- 2 Amazon Mastercardの年会費は改善
- 3 Amazon Mastercardの還元率は改善
- 4 Amazon Mastercardのプライム会員資格は一長一短
- 5 Amazon Mastercardの旅行傷害保険は一長一短
- 6 Amazon Mastercardの空港ラウンジサービスは改悪
- 7 Amazon Mastercardのキャッシュレス決済は改善
- 8 Amazon MastercardのETCカードサービスは改善
- 9 Amazon Mastercardの家族カードサービスは変更なし
- 10 Amazon Mastercardのリニューアルは一長一短
Amazon Mastercardのリニューアル内容
リニューアル後のクレジットカードは、以下の2種類です。
- プライム会員用:Amazon Prime Mastercard
- 非会員用:Amazon Mastercard
リニューアルに伴い、券面デザインも一新されました。
今回のリニューアルで抑えておきたいポイントは、次の通りです。
- プライム会員 or 非会員の状態によりカードの種類が変わる
- Amazonプライムはカード付帯サービスではなく別途申込要
- 旧ゴールド会員のサービスに変更が多い
各種サービス内容は、2021年11月1日より新サービスへ変わりましたが、旧カードは継続利用可能です。
ユーザー側での手続きは不要で、次回カード更新時点でのプライム会員加入状況に合わせて、新デザインのカードが届きます。
ここからは各項目について、改善されたのか改悪されたのかを詳しく解説していきます。
Amazon Mastercardの年会費は改善
Amazon Mastercardの年会費は改善されたと言えます。
カード名 | 年会費 |
---|---|
Amazon Mastercardクラシック | 1,375円 ※初年度無料 ※前年1回以上の利用で無料 |
Amazon Mastercardゴールド | 11,000円 ※条件を満たすと4,400円まで割引可能 |
旧カードは上記の通り、年会費が有料でしたが、リニューアル後のAmazon MastercardとAmazon Prime Mastercardは、年会費永年無料です。
ただし、その他サービスの変更も合わせると、年間コストが今までより高くなるパターンの方も。詳細はプライム会員資格の項目で解説します。
なお、2021年11月1日以降、Amazon Mastercardゴールドの年会費は発生しません。
年会費の割引を目的として「マイ・ペイすリボ」に登録していた方は、マイ・ペイすリボを解除しても問題ありません。
Amazon Mastercardの還元率は改善
Amazon Mastercardのポイント還元率は、全体的に「改善」とみてよいでしょう。
現在貯まっているAmazonポイントも、そのまま継続して利用可能です。
下記3パターンの利用先ごとにポイント還元率が異なるので、詳しく解説します。
- Amazon利用時の還元率
- コンビニ利用時の還元率
- Amazon・コンビニ以外で利用時の還元率
Amazon利用時の還元率
Amazon利用時の還元率は、旧クラシック利用者にとっては「変更なし」、旧ゴールド利用者にとっては「条件次第で現状維持or改悪」となります。
新カードのAmazonでの還元率は、以下の通りです。
- Amazon Prime Mastercard(プライム会員):2.0%還元
- Amazon Mastercard(非会員):1.5%還元
この数字は、旧クラシック利用者の条件とまったく変わっていません。
旧ゴールド利用者は、プライム会員を継続(無料体験やPrime Studentを含む)さえすれば、Amazon利用時の還元率2.5%を維持できます。
注意したいのは、今まで旧ゴールドに自動で付帯していたプライム会員資格が、次回の更新以降は外れるということ。
旧ゴールド利用者が2.5%還元を維持するには、別途プライム会員への登録手続きが必要です。
一度Amazonプライムを解約すると、プライム会員資格を喪失した日からポイント還元率が1.5%になってしまうので、十分に注意してくださいね。
コンビニ利用時の還元率
コンビニ利用時の還元率は「改善」と判断できます。
今回のリニューアルで、セブン-イレブン・ローソンなどで利用した際の還元率が0.5%アップしました。
旧カードではAmazon Mastercardクラシック・Amazon Mastercardゴールドともに1.0%でしたが、新カードは1.5%還元です。
ただし、上記コンビニ2社での利用時は「利用金額200円ごとに1.5%還元」である点には要注意。
200円未満の決済では、残念ながらポイントが付与されません。
Amazon以外で利用時の還元率
Amazon、セブン-イレブン・ローソンを除くMastercard加盟店で利用した際の還元率は、変更がありません。
旧カードは、Amazon Mastercardクラシック・Amazon Mastercardゴールドともに1.0%でした。
リニューアル後も、そのまま1.0%還元となっています。
Amazonやコンビニ2社以外でも1.0%還元かつ年会費が永年無料のため、ポイント還元におけるコスパは優秀なクレジットカードと判断してよいでしょう。
Amazon以外でも様々なシーンでのお買い物で活躍してくれそうですね。
Amazon Mastercardのプライム会員資格は一長一短
新カードでは、プライム会員への登録が別途必要です。
旧クラシック利用者にとっては、変更点はありません。
旧ゴールドにはプライム会員特典が無料で付帯していたのですが、新カード(Amazon Prime Mastercard)には付きません。
Amazonプライムの継続利用を希望する場合は、自身で登録の手続きが必要です。
なお、2021年11月26日までにAmazon Mastercardゴールドの年会費を支払っていれば、次の更新日までプライム会員特典は継続されます。
更新日は、Amazonにログイン後「アカウント&リスト」から「Amazonプライム会員情報」をクリックすると確認できます。
前述の通り、旧ゴールド利用者がAmazonでのポイント還元率2.5%を維持するには、プライム会員の継続が条件です。
うっかり何もしないまま次回のプライム会員更新日が過ぎてしまうと、プライム会員が廃止され、Amazon利用時の還元率が1.5%に下がってしまいます。
次回の更新日をしっかりチェックしておいてくださいね。
旧ゴールド会員は実質年間500円プラスで改悪のケースも
プライム会員が別途登録になったことにより、年間コストが500円増えてしまうパターンの方がいます。
旧ゴールドでマイ・ペイすリボ+Web明細を申し込むと、年会費が11,000円から4,400円に割引され、かつAmazonプライムが無料で使えていました。
新Amazon Prime Mastercardでは、カード年会費がかからない代わりに、プライム年会費の4,900円が発生します。
そのため、旧ゴールド会員で割引制度を使っていた方にとっては、年間コストが500円高くなってしまうのです。
シンプルでわかりやすい反面、カード年会費割引制度をフル活用していた方にとっては、負担微増です。
残念ながら、改悪といえる点でしょう。
Amazon Mastercardの旅行傷害保険は一長一短
リニューアル後の旅行傷害保険は、旧クラシック利用者にとっては改善、旧ゴールド利用者にとっては改悪となりました。
新カードでは、2種類とも最高2,000万円の海外旅行傷害保険(利用付帯)が付きます。
一方、旧カードの補償は以下の通りでした。
- Amazon Mastercardクラシック:付帯なし
- Amazon Mastercardゴールド:最高5,000万円の海外・国内旅行傷害保険(自動付帯)
そのため、旧ゴールドの補償内容は大幅な改悪という結果になってしまいました。
もともとは、同じ発行元の三井住友カード ゴールドに準じる内容でしたが、リニューアルに伴い、カードのランクがゴールドではなくなったことが関係しているのでしょう。
なお、旧ゴールドの旅行傷害保険は、2022年11月1日からの変更となります。
サービス開始から1年ほど猶予があるということです。
これまで旧ゴールドの海外旅行傷害保険を使う機会が多かった方は、1年の猶予期間の間に、保険が充実しているサブカード作成の検討をおすすめします。
Amazon Mastercardの空港ラウンジサービスは改悪
空港ラウンジサービスは、はっきり「改悪」となってしまいました。
新カードでは、Amazon Mastercard・Amazon Prime Mastercardともに空港ラウンジサービスが付帯しません。
旧クラシックには元々ついていなかったので、変更なしです。
一方、旧ゴールドには、国内32ヶ所・海外1ヶ所の空港ラウンジ無料サービスが付帯していたため、旧ゴールド利用者にとっては大きな改悪です。
これも、三井住友カードが新カードを「ゴールドカード」ではなく「一般カード」としたため、付帯サービスから外れたものと思われます。
旧ゴールドに付帯する空港ラウンジサービスを活用していた人にとっては、大きな打撃となってしまったのではないでしょうか。
なお、旅行傷害保険と同様、旧Amazon Mastercardのカード年会費支払い時期に関係なく、2022年10月31日までは空港ラウンジサービスを利用できます。
Amazon Mastercardのキャッシュレス決済は改善
Amazon Mastercardのキャッシュレス決済は「改善」となりました。
旧カードで利用できたApple PayとGoogle Payに加え、Mastercard®タッチ決済が追加されています。
近年は、タッチ決済機能の標準装備がスタンダードになりつつあります。
世界的なトレンドを取り入れた結果でしょう。
Amazon MastercardのETCカードサービスは改善
Amazon MastercardのETCカードサービスは、大幅に改善されました!
新カードのETCカードは、両方とも年会費永年無料です。
旧カードでは、初年度無料、2年目以降550円(前年度1回以上のETC利用で無料)でした。
「普段は車に乗らず、たまの遠出で年に1回高速道路を使うか使わないか…」という方にとっては、利用条件を問わずETCカードの年会費が無料になるのは地味に嬉しいポイントですね。
なお、これまでの付帯ETCカードは継続して利用できます。
ETCカードの年会費の請求は、2021年11月26日引き落とし分が最終です。
Amazon Mastercardの家族カードサービスは変更なし
Amazon Mastercardの家族カードに関連するサービスは、変更がありません。
家族カードを使っている方は、安心してそのまま使えますね。
年会費や申込可能枚数も、従来の条件が継続されています。
新旧いずれも年会費永年無料で、本会員1名あたり3枚まで申込可能です。
Amazon Mastercardのリニューアルは一長一短
- 旧クラシック会員にとっては大改善
- 旧ゴールド会員にとってはやや改悪
- 改善された点
年会費、還元率、キャッシュレス決済、ETCカード - 改悪された点
旅行傷害保険、空港ラウンジ - 一長一短な点
プライム会員資格
Amazon Mastercardのリニューアルを一言でまとめると、旧クラシック会員には大改善・旧ゴールド会員にはやや改悪と言える結果となりました。
旧ゴールド会員にとってネックとなるのは、年間コスト(実質500円増)・旅行傷害保険・空港ラウンジサービスです。
これらを許容できるかが、カード切替後の継続利用を判断する決め手となりそうですね。
なお、プライム会員を継続すれば、Amazon利用時の還元率2.5%は維持されます。
改悪されたとはいえ、Amazonのヘビーユーザーであれば、継続利用の価値は十分にあるでしょう。
リニューアル後の使い方の参考になりましたら幸いです。ニーズに合った最適解が見つかりますように!