2019年10月1日より一部商品・サービスの消費税が10%になります。
増税に備えてお金のやりくりを考えたり、増税対象の商品をまとめ買いしている人も多いのではないでしょうか。
増税に伴い、軽減税率といった新たなシステムや、「キャッシュレス・消費者還元事業」と呼ばれる私たち消費者に嬉しいサービスが導入されることをご存じでしょうか。
キャッシュレス・消費者還元事業をうまく活用すれば、今よりもお得に買い物ができるかもしれません。
- キャッシュレス決済で2%または5%が還元される
- スマホやデビット、プリペイドなどあらゆるキャッシュレス決済が対象
- 決済事業者と契約をした加盟店でのお買い物で還元を受けられる
- 端末導入に対する費用は無料!店舗側はキャッシュレス決済の導入が容易に
今回は、そんなキャッシュレス・消費者還元事業の概要や狙い、仕組み、メリットなどについて解説していきます。
還元率が高いクレジットカードを比較!厳選したおすすめの13枚を紹介トップ画像引用元:https://cashless.go.jp/
カード名 | 三井住友カード(NL) | JCB CARD W | dカード GOLD | New! JCBカード S | JCBゴールド | 楽天プレミアムカード | セゾンプラチナ・ビジネス アメリカン・エキスプレス(R)・カード | リクルートカード | アメックスグリーン |
年会費 (税込) | 永年無料 | 無料 | 11,000円 | 無料 | 11,000円(税込) 初年度無料 | 11,000円 | 22,000円 条件付きで11,000円 | 無料 | 月会費制1,100円/月 (年合計13,200円) |
還元率 | 0.5%~7%※M1 | 1.00%~10.50%※J1 | 1.0%~10% | 1.00%~10.50%※J1 | 1.00%~10.50%※J1 | 1.0%~5.0% | 0.5%〜1.0% | 1.2%~4.2% | 0.3%~1.0% |
国際ブランド | Visa、Mastercard | JCB | Visa、Mastercard | JCB | JCB | Visa、Mastercard、 JCB、American Express | American Express | JCB | American Express |
キャンペーン | 新規入会&条件達成で 最大5,000円分 プレゼント 2024年11月1日~2025年2月2日 | 新規入会 +Amazon利用で最大12,000円 キャッシュバック 2024年10月1日(火)~2025年3月31日(月)まで | 新規入会&利用 +公共料金などすべて支払い 最大11,000ポイント プレゼント 2024年6月1日(土)〜 | 新規入会 +Amazon利用で最大15,000円 キャッシュバック 2024年10月1日(火)~2025年3月31日(月)まで | 新規入会 +Amazon利用で最大23,000円 キャッシュバック 2024年10月1日(火)~2025年3月31日(月)まで | 新規入会& 1回利用で 5,000ポイント プレゼント | 最大6,000円相当 プレゼント | 合計35,000ポイント プレゼント |
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申込対象 | 18歳以上 (高校生を除く) | 18歳以上39歳以下 | 18歳以上 | 18歳以上 | 20歳以上 | 20歳以上 | 20歳以上 個人の方も申込可能 | 18歳以上 | 20歳以上 パート・アルバイト・学生不可 |
発行スピード | 最短10秒
| 最短5分※J1 | 最短5営業日 | 最短5分※J1 | 最短5分※J1 ※オンライン口座設定が必要。 | 最短3営業日 | 最短3営業日 | 1~2週間 | 1~3週間 |
公式サイト | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
キャッシュレス・消費者還元事業とは?
キャッシュレス・消費者還元事業とは、対象店舗でキャッシュレス決済を利用すると2%または5%ポイント還元されるサービスのことです。
今回の増税に伴い、経済産業省が主導となりキャッシュレス・消費者還元事業が始まります。
対象となる店舗
画像引用元:消費者の皆様 TOP | キャッシュレス消費者還元事業
すべてのお店での買い物が還元対象となるわけではありません。
特定の加盟店でキャッシュレス決済を利用した場合のみ、決済金額の一部が還元されます。
加盟店の条件は以下のとおり。上記マークが目印です。
- 中小の店舗
- 軽減税率制度の対象
- キャッシュレス決済に対応している
また、加盟店によって還元率が異なります。
- 中小・小規模事業者:5%
- フランチャイズチェーン(コンビニ・レストラン・ガソリンスタンドなど):2%
個人オーナーが経営をしているフランチャイズ店舗に関しては、還元率が2%となります。
大手企業の直営店は還元がないため、同じ看板を掲げているお店でも2%の還元があるお店と還元がないお店が混在することになります。
対象のお店を探せるアプリもリリースされているため、ぜひ活用してみてくださいね。
対象となる決済手段
キャッシュレスとは、現金を使わない支払い方法のこと。本事業の対象となるキャッシュレス決済は下記の通りです。
- クレジットカード
- デビットカード
- プリペイドカード
- 電子マネー
- スマホ決済
上記のうち、キャッシュレス・消費者還元事業に登録したキャッシュレス決済事業者のサービスを使って対象店舗で買い物をすると、還元を受けることができます。
2019年9月現在、クレジットカード会社やスマホ決済アプリ、デビットカードを扱う各銀行など、非常にたくさんのキャッシュレス決済事業者が既に登録しています。
実施期間は2019年10月1日〜2020年6月30日
キャッシュレス・消費者還元事業の実施期間は、2019年10月1日から2020年6月30日までです。
9ヶ月間限定で、最大5%のポイント還元で買い物をすることができます。
還元の方法
還元の方法は、利用する決済事業者によって異なります。
- 即時〜3ヶ月ほど後にポイント付与
- 請求金額から相殺
- ポイント相当額を後日口座に充当(主にデビットカード)
- 即時還元(実質値引き)
還元の上限
還元される金額には、上限が設けられています。
これも決済事業者によって異なりますが、クレジットカードなどは月15,000円を上限としている決済事業者が多いようです。
利用しているクレジットカードの発行会社や電子マネーの運営会社の発表をチェックしましょう。
キャッシュレス・消費者還元事業の目的は?
次に、なぜキャッシュレス・消費者還元事業が始まるのか解説していきます。
増税は税収を増やす目的がありますが、なぜポイント還元など余計に費用がかかるようなサービスを始めるのでしょうか。
増税後の消費の冷え込みを抑えるため
増税が迫ってきている今、「増税するから節約しなきゃ」と思う人が多いのではないでしょうか。
皆が皆節約をすると、国の中でお金の循環が悪くなってしまいます。
そのような増税後の景気の冷え込みを回避するため、今まで通りかそれ以上に買い物をしてもらうようキャッシュレス・消費者還元事業を導入するのです。
キャッシュレス決済導入店舗を増やすため
キャッシュレス・消費者還元事業には、キャッシュレス決済を普及させたいという狙いもあります。
日本はまだまだキャッシュレス決済後進国であり、現金主義の人が多い傾向にあります。
一方で、海外ではほとんどの国で既にキャッシュレス決済が一般的となっています。
東京2020オリンピックや大阪で開催される2025年日本国際博覧会を控える今、日本を訪れる人向けにキャッシュレス決済を普及させたいという目的があります。
今回の増税に合わせてキャッシュレス決済導入店舗を増やすためにも、キャッシュレス・消費者還元事業が必要なのです。
- 国が主導となり2019年10月1日からスタートするポイント還元サービス
- 対象店舗でキャッシュレス決済するとポイント還元される
- 対象店舗は中小企業や小規模店舗、キャッシュレスマークが目印
- 景気の冷え込み回避とキャッシュレス普及が狙い
次の章では、キャッシュレス・消費者還元事業の仕組みについて解説します。
急げば間に合う!キャッシュレスでポイント高還元のサービスまとめ
キャッシュレス・消費者還元事業の仕組み
画像引用元:決済事業者向け制度概要について | キャッシュレス消費者還元事業
次に、キャッシュレス・消費者還元事業の仕組みについて解説します。
- 国
- 決済事業者(クレジットカード
- 中小・小規模事業者
- 消費者
上記4者の立場から、キャッシュレス・消費者還元事業の成り立ちを整理します。
国から決済事業者へ補助金を支給する
国は、決済事業者へ補助金を支給します。
この補助金は、店舗のキャッシュレス決済導入費用や加盟店手数料に充てられます。
従来キャッシュレス決済を導入するには費用が必要な上、店舗は決済事業者へ一定の手数料を払わなければいけませんでしたが、本事業によりそれらの費用が軽減します。
決済事業者と中小・小規模事業者は契約を結ぶ
決済事業者と契約を結んだ中小・小規模事業者は、キャッシュレス決済手段を手にすることができます。
ここにかかる費用はゼロです。
端末代金や設置費用を国が3分の2、キャッシュレス決済事業者が3分の1負担することによって、店舗に導入費用の負担は一切かからないのです。
また、本事業により加盟店手数料を3.25%以下に引き下げることが条件とされていますが、さらにこの手数料のうち国が3分の1を補助するため、加盟店手数料率は2.17%以下と非常に安くなります。
このように、お店の負担が少ない状態でキャッシュレス決済を導入することができるのです。
消費者は中小・小規模事業者でキャッシュレス決済を行う
私たち消費者は、中小・小規模事業者の元でキャッシュレス決済を行い、商品やサービスを受け取ります。
この時点では今までと特に変わったところはありません。
一部店舗では、即時還元、つまり実質値引きされる場合もあります。
消費者は決済事業者からポイント等を付与される
本事業の対象となる中小・小規模事業者で買い物をしたら、消費者は後日ポイント発行やキャッシュバックという形で還元を受けられます。
国から受け取った補助金が、間接的に消費者にも届けられるイメージですね。
- 国がキャッシュレス決済事業者に補助金を与える
- 中小・小規模事業者は決済事業者からキャッシュレス決済手段を導入
- 国の補助により、端末代金や設置費用が無料、加盟店手数料も安く
- 消費者はポイント等の発行やキャッシュバックで還元を受ける
次の章では、キャッシュレス・消費者還元事業のメリットを紹介します。
キャッシュレス・消費者還元事業のメリット
次に、キャッシュレス・消費者還元事業のメリットについて解説します。
前章で、国がキャシュレス決済事業者へ補助金を発行し、さらにキャッシュレス決済事業者から中小・小規模店舗に対しキャッシュレス導入費用や加盟店手数料を補助することを説明しました。
つまり、キャッシュレス・消費者還元事業は中小・小規模店舗と私たち消費者に対して大きなメリットがあるサービスだということになります。
消費者側のメリット
まず、消費者側のメリットについて解説します。
増税は国民にとって必要なこととは言え、諸手を挙げて賛成しているという人は少ないかもしれません。
しかし、キャッシュレス・消費者還元事業があることで、実質の負担を限りなく少なくすることができるのです。
ポイント還元率が非常に高くお得に買い物ができる
高還元率クレジットカードが還元率1%以上といわれている中、2%あるいは5%還元されるのはかなり大きいです。
1.000円の買い物をすると消費税8%なら1,080円、10%なら1,100円。
1,100円から5%還元を受ければ、実質の負担は1,045円。
このように、5%還元されれば、消費税8%のときよりも安くお買い物ができるのです。
決済時の時間が短縮できる
キャッシュレス決済は、お金を出したりお釣りを受け取ったりする手間がありません。
クレジットカードなどはサインや暗証番号を求められる場合がありますが、スマホ決済や電子マネーなら端末にかざすだけで決済が完了し、非常にスムーズです。
財布がなくてもスマホで簡単に買い物ができる
今は、スマホが財布代わりにもなる時代です。
これまで大手のお店でしか使えなかったかもしれませんが、今回のキャッシュレス・消費者還元事業によって中小・小規模店舗でもスマホ決済が使える機会が増えるでしょう。
中小企業または小規模店舗のメリット
次に、中小企業または小規模店舗のメリットについて解説していきます。
国としては、東京2020オリンピックに備えてキャッシュレス決済をさらに普及させたいという目的があります。
中小企業や小規模店舗にとっては、できるだけ安く簡単にキャッシュレス決済を導入できるまたとない機会ではないでしょうか。
無料でキャッシュレス決済の導入ができる
キャッシュレス決済の導入費用は一切かかりません。
これまでコスト面でキャッシュレス決済の導入を渋っていたお店は、導入に踏み切るチャンスです。
9ヶ月間は維持費も安い
9ヶ月間は加盟店手数料率も安く、維持費を抑えることができます。
キャッシュレス・消費者還元事業終了の2020年7月以降の加盟店手数料率は不明ですが、9ヶ月だけでも利用する価値はあると言えます。
集客アップと購買促進が期待できる
これまで大手のお店に集中していた客足が、キャッシュレス・消費者還元事業によって中小・小規模店舗に向く可能性が大いにあります。
また、5%もの還元が受けられるならと、増税前よりも多く買い物をする消費者も増えるかもしれません。
キャッシュレス決済でレジ業務が効率化できる
キャッシュレス決済は、レジでの支払いも非常にスムーズです。
現金のやり取りが減るので、お釣りを多く準備しておく必要がなくなります。
防犯の面でも嬉しいポイントですね。
増税後の買い物はキャッシュレス決済を使わないと損!
最後に、キャッシュレス・消費者還元事業のメリットについてまとめます。
- ポイント還元でお得に買い物ができる
- スマホで簡単に買い物ができて財布要らず
- 費用無料でキャッシュレス決済の導入が可能
- 客数・売上アップも期待できる
軽減税率やキャッシュレス決済を使えばポイント還元など、今回の増税はややこしい内容がたくさんあります。
今回はその中でも、キャッシュレス・消費者還元事業について詳しく解説していきました。
キャッシュレス決済を上手く利用することで、これまでよりもお得に買い物ができる可能性もあります。
増税により家計の心配をしている人はたくさんいると思いますが、この機会にキャッシュレス決済の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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