「スマホ決済」と一口に言っても種類や用語が多すぎて混乱していませんか。
Apple Pay、電子マネー、QRコード決済…スマホ決済に関するさまざまな言葉が氾濫し、何がなんだか分からなくなっている人も多いでしょう。
しかし、それぞれの言葉の意味を正しく理解することで、違いがよくわかります。
この記事ではスマホ決済の種類や違いについて詳しく解説しています。
違いを知って、あなたに合ったスマホ決済を見つけましょう。
- スマホ決済は非接触決済とQRコード決済の2種類に大別できる
- Apple Payとおサイフケータイ・Google Payは対応機種が違う
- Apple Payやおサイフケータイに入れておくのが電子マネー
- クレジットカードの多くはiD・QUICPayのどちらかを搭載している
カード名 | PayPayカード | JCB CARD W | dカード | 楽天カード | au PAY カード | イオンカードセレクト | メルカード | セゾンパール・アメリカン エキスプレス(R)・カード |
年会費 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 1,100円 年1回の利用で無料 |
還元率 | ご利用金額200円(税込)ごとに 1.0%〜5.0% | 1.0%~10.5% ※J1 | 1.0%~3.0% | 1.0%~3.0% | 1.0% | 0.5%~1.0% | 1.0~4.0% | 0.5%~3.0% |
国際ブランド | Visa、Mastercard、JCB | JCB | Visa、Mastercard | Visa、Mastercard、 JCB、American Express | Visa、Mastercard | Visa、Mastercard®、JCB | JCB | American Express |
入会特典 | 新規入会+ Amazon利用で最大10,000円 キャッシュバック 2023年12月5日(火)~2024年3月31日(日) | 新規入会&利用 +公共料金などすべて支払い 最大8,000ポイント プレゼント 2024年6月1日(土)〜 | 新規入会& 1回利用で 5,000ポイント プレゼント | 新規入会&ご利用特典で 合計最大5,000Pontaポイント プレゼント | 新規入会&利用で 最大5,000WAON POINT還元 2024年9月〜 | メルカリ利用で 最大8,000円分お得 (2023/6/1~6/30) | 最大8,000円相当 プレゼント |
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申込対象 | 18歳以上 | 39歳以下 | 18歳以上 | 18歳以上 | 18歳以上 | 18歳以上 ※5 | 20歳以上 | 18歳以上 |
発行スピード | 最短7分 (申込5分、審査2分) | 最短5分※4 | 最短5営業日 | 最短1週間 | 最短4営業日 | 2〜3週間 | 最短4営業日 | 最短5分 |
公式サイト | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
※5 高校生卒業年度の1月1日から3月31日までの期間であれば、高校生の方でもお申込みいただけます。
スマホ決済の種類
スマホ決済はキャッシュレス決済の一つで、スマホを用いて決済を完了させる手段です。
キャッシュレス決済とは現金を使わない決済方法全般を指し、カード決済(クレジットカード、デビットカード、プリペイドカードを使って支払いをする手段)も含まれます。
キャッシュレス決済の中でも、スマホ決済ならプラスチックカードの受け渡しも不要となります。決済が非常にスムーズです。
スマホ決済は、さらに非接触型決済とQRコード決済の2種類に分けられます。それぞれの特徴を解説します。
非接触型決済
非接触型決済は、スマホをお店の端末にかざすだけで決済する方法です。非接触決済規格のFeliCaチップを専用端末で読み込ませます。
具体的には次のようなものがあります。
- Apple Pay
- おサイフケータイ
- Google Pay
Suica、楽天Edy、nanacoといった電子マネーも同じ規格(FeliCa)を利用しています。
非接触型決済のメリットは、わざわざ専用のアプリをスマホで開く必要がないので支払いがスムーズに行えることです。
駅の改札、コンビニ、自販機など、日常のあらゆる場面で決済が迅速に終わります。
デメリットは、非対応機種では使えない、利用者同士で送金機能がないなどです。
QRコード決済
QRコード決済は、スマホで専用のアプリを開き、お店側にバーコードを読み取ってもらう、またはお店が掲示するQRコードを読み取って決済する方法です。
具体的には、次のようなサービスがあります。
名称 | 還元率 | 特徴 |
---|---|---|
PayPay | 0.5〜1.5% | ・登録ユーザー5,500万人以上 ・加盟店が多い ・Softbankやヤフーサービスユーザーにメリット |
楽天ペイ | 1.0〜1.5% | ・楽天カード+チャージ払いで還元率1.5% ・Suicaが使える |
LINE Pay | 0〜0.5% | ・LINEアプリで簡単に始められる ・LINEの友だち間で送金可能 |
d払い | 0.5〜1.0% | ・dカードチャージで還元率1.0%に ・dポイント加盟店ではポイント3重取り |
au PAY | 0.5〜1.5% | ・au PAYゴールドカードでチャージすると1.5%還元 ・ポイントアップ店あり |
ファミペイ | 0.5〜2.0% | ・ポイントの3重取りが可能 |
メルペイ | なし | ・メルカリの売上金がチャージできる ・売上金をメルカードの利用代金に充てられる |
QRコード決済の多くには独自のポイント還元があり、キャンペーンも豊富に実施されています。
また、利用者同士でわりかんや送金機能などができる点もQRコード決済のメリットです。
デメリットは、支払いのたびにスマホでアプリを開く必要があることです。
まずは、スマホ決済には非接触型決済とQRコード決済があることを理解しましょう。
次章より、代表的な非接触型のスマホ決済サービスの特徴を解説します。
Apple Pay
Apple Payは、iPhoneやApple Watchを使って決済する非接触型決済の一つです。
お店にある専用のリーダーにiPhoneなどの端末をかざすだけで支払いが完了します。
Apple Payを利用するには、端末にクレジットカード、デビットカード、プリペイドカードなどの登録が必要です。
Apple PayはQUICPay、iD、Suica、PASMOといった電子マネーに加え、NFC決済(Visaのタッチ決済を除く)に対応しています。
なお、FeliCaチップを搭載していないiPhone6以前の機種では利用できる機能に制限があります。
Apple Payのメリット
- WEB上でも安全に使用できる
- ポイントカードを登録できる
SuicaやPASMOによる交通機関の利用やショッピングの決済もiPhone1台で可能です。
また、インターネットショッピングでも利用できます。プライバシーに配慮されており、クレジットカード決済よりも安全です。
Apple Payにポイントカードを登録することもできますが、対応しているのはPontaポイント、dポイントのみとそう多くありません。
Apple Payのデメリット
- 対応電子マネーが少ない
- オンライン決済はVisa非対応
Apple Payが対応する電子マネーはQUICPay、iD、Suica、PASMOの4種のみです。
クレジットカードさえ登録すればiD・QUICPayが使えますが、ポストペイ型は使いすぎが心配といった方に不向きです。
プリペイド式の楽天Edy、nanaco、WAONなどは対応しておらず、利用したいなら別途カードやアプリを用意しなければなりません。
また、登録クレジットカードがVisaの場合はApple Payのオンライン決済が使えません。
Visaのクレジットカードしか持っていない人は少々不便な場面があるかもしれません。
おサイフケータイ
おサイフケータイは、ドコモが開発・運営する非接触型決済です。
Apple Payとの大きな違いは対応機種です。iPhoneはおサイフケータイに対応しておらず、利用するにはFeliCaチップ内蔵のAndroidスマホを用意する必要があります。
対応する電子マネーはiD、QUICPay、楽天Edy、WAON、nanaco、Suica、PASMO、モバイルスターバックスと豊富。
さらに対応するポイントカードの数も多く、各種会員証や航空券も登録できるため利用できるシーンが幅広いです。
おサイフケータイのメリット
- 電子マネー、会員証、ポイントカード、航空券を登録できる
- 対応電子マネーが多い
おサイフケータイに登録できるのは電子マネーだけではありません。
会員証、ポイントカード、さらには航空券まで登録でき、スマホ1台でポイントを貯めたり飛行機に乗ったりできます。
Apple Payに比べて対応電子マネーも多く、シーンによってWAONやnanacoを使い分けている人にもおすすめです。
おサイフケータイのデメリット
- 一括管理できない
- 使えない機種がある
- オンライン決済には使えない
おサイフケータイは各種電子マネーを一括管理できません。
各サービスのアプリをダウンロードし、登録・チャージなどを済ませないと利用できません。
機種変更したら電子マネーやポイントカードの再登録が必要な点も面倒と言えるでしょう。
また、おサイフケータイはすべてのAndroidスマホで利用できるわけではありません。
おサイフケータイに対応している機種にはFeliCaマークが表示されています。海外で製造されたスマホ等にはFeliCaチップが内蔵されていないので注意してください。
Google Pay
Google PayもAndroidスマホで利用できる決済サービスです。その名のとおり、Googleが運営しています。
対応端末は、おサイフケータイ同様FeliCa内蔵のAndroidスマホのみです。
対応電子マネーはSuica、nanaco、楽天Edy、WAON、QUICPay、iD、Visaのタッチ決済です。おサイフケータイとややラインナップが異なります。
Google Payのメリット
- 一括管理が可能
- アプリやオンライン決済でも使える
おサイフケータイに比べてGoogle Payが優位な点は、一括管理ができることです。
前述したように、おサイフケータイを利用するには各電子マネーのアプリで初期設定が必要です。Google Payなら、1つのアプリ上で電子マネーの設定が完了できます。
Google Payはおサイフケータイと異なり、オンライン決済にも対応しています。
Google Payのデメリット
- 機種変更時に引き継ぎが面倒
- アプリでオートチャージできない
Google Payもおサイフケータイ同様、機種変更を行った際の手続きがやや面倒です。
アカウントを移行するだけでは各種電子マネーのデータ移行は完了せず、各々のアプリにて手続きしなければなりません。
また、オートチャージに対応していない点もデメリットでしょう。
おサイフケータイのようにおサイフケータイアプリでオートチャージ設定はできません。こちらも各アプリで設定が必要です。
電子マネーとは
ここまではスマホを用いた決済手段を紹介しました。ここからは、その中身にあたる電子マネーについて解説します。
電子マネーは、電子データ使って決済する手段やサービスです。
プラスチックカードやスマホに内蔵されるFeliCaチップを介して決済することができます。
電子マネーはお金を支払うタイミングによって次の3つに分けられます。
- プリペイド型
事前に現金や銀行口座からチャージ(入金)する - ポストペイ型
クレジットカードと連携して利用金額を後から支払う - デビット型
決済完了と同時に銀行口座から引き落としされる
電子マネーは、現金を持つ必要がない、ポイントが貯まりやすい、スムーズに支払いができることがメリットです。
各電子マネーはそれぞれ違った特徴をもっているため、支払い方法や利用する場面によって使い分けるのもおすすめです。
すべてのカードを持ち歩いて使い分けるのは面倒なので、複数の電子マネーを使い分けたい場合はApple Payやおサイフケータイを使って管理するのが良いでしょう。
種類 | タイプ | 特徴 | ポイント還元 |
---|---|---|---|
iD | ポストペイ型 | ・ドコモが発行 ・利用可能店舗が多い | 紐付けるクレジットカードに準ずる |
QUICPay QUICPay+ | ポストペイ型 | ・JCBが発行 ・利用可能店舗が多い ・コイン型などデバイスが多彩 |
|
交通系電子マネー | プリペイド型 | ・各鉄道会社が発行 ・全国の交通系ICカードと相互利用可能 | ・特定利用で還元率アップ ・チャージ時の還元率は使うクレジットカードに準ずる |
楽天Edy | プリペイド型 | ・楽天が発行 ・楽天ポイントのチャージや値引きに使える | ・基本還元率0.5% ・楽天カードからのチャージで0.5%還元 |
nanaco | プリペイド型 | ・セブン&アイホールディングスが発行 ・セブンイレブンやイトーヨーカドーで優遇あり | ・基本還元率0.5% ・チャージ時0.5%(セブンカード・プラスのみ) |
WAON | プリペイド型 | ・イオングループが発行 ・イオン系列店舗で優遇あり ・JALとの連携が充実 | ・基本還元率0.5~1.0% ・チャージ時0.5%(イオンカードセレクト) ・チャージ時のマイル還元率1.0%(JMB WAONカード) |
ここでは、ポストペイ型の2つの電子マネーの特徴を簡単に紹介します。
電子マネーへのチャージでポイントが貯まるクレジットカードまとめQUICPay
QUICPayは、Apple Pay・おサイフケータイ・Google Payいずれにも対応しており、QUICPay搭載カードを登録すればスマホで使えます。
もちろんカード型もあり、nanaco一体型、コイン型など多彩なデバイスが存在します。
以下のカード会社が発行するカードは、QUICPayに対応しています。
- 楽天カード
- JCB
- アメリカン・エキスプレス
- 三菱UFJニコス
- エポスカード など
QUICPay独自のポイントサービスはなく、上記のカード会社のポイントプログラムに従ってポイントが付与されます。
例えばJCB一般カードでQUICPayを利用すると0.5%のOki Dokiポイント、楽天カードなら1%の楽天ポイントが付与される仕組みです。
QUICPayは加盟店数の多さも魅力で、国内のチェーン店等で使えないお店は少ないでしょう。
iD
仕組みはQUICPayによく似ており、Apple Pay・おサイフケータイ・Google Payに対応している点も同じです。
iDにも独自のポイントサービスはありません。紐付けたクレジットカードのポイントが付与されます。
iDを利用したいなら、以下のカード会社が発行するクレジットカードを発行しましょう。
- 三井住友カード
- NTTドコモ
- イオン銀行
- ペルソナ など
Apple Pay・電子マネー・QRコード決済アプリの違いまとめ
ここまで、それぞれのスマホ決済の種類、メリットとデメリットを解説してきました。
最後に、スマホ決済に関する言葉を整理して、違いについてまとめます。
- Apple Pay・おサイフケータイ・Google Pay
電子マネーを管理するツール - QUICPay・iD
電子マネー、Apple Payなどを介して使える - QRコード決済
FeliCaチップを使わずコードを読み取って決済する
Apple Pay、おサイフケータイ、Google Payは、電子マネーやクレジットカードをまとめて管理するスマホツールの一つです。
お財布の中に入っている電子マネーのカード、クレジットカード、ポイントカードなどをスマホに入れるようなイメージです。
QUICPayやiDは電子マネーの1つで、Apple Payやおサイフケータイに入れて利用するものです。もちろん単体でも使えます。
QRコード決済は、PayPayやau PAYなどのアプリ上で決済させるツールです。
Apple Payや電子マネーと異なるのは、FeliCaチップを必要としないこと。FeliCa非搭載機種でも利用できます。
スマホ決済の種類や違いを理解して、上手に使いこなしましょう!